のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

古道具 中野商店 / 川上弘美

2006年03月05日 19時55分28秒 | 読書歴
■ストーリ
 東京の西の近郊の小さな古道具屋でアルバイトをするヒトミ。
 ダメ男感漂う店主・中野さん。
 きりっと女っぷりのいい姉マサヨさん。
 ヒトミと恋仲であるようなないような、むっつり屋のタケオ。
 どこかあやしい常連たち。不器用でスケールちいさく、
 けれど奥の深い人々と、懐かしくもチープな品々。
 中野商店を舞台に繰り広げられるなんともじれったい恋と
 世代をこえた友情。

■感想 ☆☆☆
 ありそうでなさそうな日常のかけら。
 いそうでいないちょっと奇妙な人々。
 ごく普通を装いながら、やはり特別なものが詰まった物語。
 静かに静かに時が重ねられていく様子が
 丁寧に描かれていて、その重ねられた時が
 「古道具」を作り出しているんだと気づく。

 いろんな人たちが「ごく普通の」日常を送っていて
 でも、その「ごく普通の」日常は、絶対に誰かと
 重なることのない「特別な」日々。
 古道具はアンティークや骨董と違って、
 それ自体が「特別なもの」ではなく、ほとんどが大量生産されたもの。
 しかし、使われていくうち、時を重ねるうちに
 どれもが「他のものとは違う」古道具になっていく。
 そういう時を重ねることの愛しさがじっくりと描かれているんだと思う。

 ヒトミとタケオの恋愛もじっくりじっくり、というよりは
 見ているこちらがいらいらしてくるほど、うまくいかなくて
 普段はオトメ度の高いアプローチをする小説の登場人物たちに
 こういうふうに素直になればいいのね、と反省を促されている私が
 「そんなの、好きって言っちゃえばいいのに!」とか
 「ああ!もう!なんでそこで黙りこくるかな!」と
 ついつい一言物申してしまいたくなるような不器用なもの。
 けれど、中野商店の雑多でちょっぴり埃っぽい空気の中では
 こんな不器用な二人もきちんと向き合えるのでは、と思わせられた。

 古道具屋さんは「待つ」場所だから。
 店主が決して積極的に売り込まず、店頭に並んでいる道具を
 必要としてくれる人を待つ空間。
 そういう待つ空気の中だったら、いつか二人が大人になる瞬間を
 ほんの少し小器用に動ける瞬間を待てる。

 そう思いかけた矢先、唐突にこの静謐な時間は終わりを告げる。
 いや、終わりではない。
 モノも空間も人との関係も永遠ではないけれど
 「終わり」というものも存在しないのだろう。
 ただ少しずつ形をかえていくんだと思う。
 形を変えて続いていくんだと思う。

 そう思わせてくれる静かで暖かいラスト。
 化粧をするようになったヒトミと
 大人の男性のようにきちんと会話を交わすタケオに勇気付けられる。

最近の楽しみ

2006年03月05日 00時20分14秒 | 日常生活
そんなこんなで最近はいそいそと
帰宅しているのりぞうです。

ひきこもり生活に拍車をかけているのりぞうの
最近の楽しみは先輩の妄想に付き合うこと。



・・・ごめんなさい。
年頃のオトメとは思えないような根暗な楽しみで。

でも、なぜかこのひきこもりのりぞうに
最近、オトコができたらしい、という噂があるらしいのです。

な、なんで?!

一番、動揺しているのは勿論、のりぞうです。
でも、その動揺っぷりが噂を確信に変えた模様。

職場内でもっともよく世間話を交わす先輩は
のりぞうと似ていて妄想の世界によく旅立たれる方。
一度旅立たれると、のりぞうがどんなに必死に
戻ってきてくださいっと懇願しても戻ってきません。

というわけで、最近の先輩とのりぞうの会話。

先輩「いいなぁ、今が一番、楽しいときやろ?」

のり「ええ。まあ、楽しく過ごしてます。」

先輩「甘えたりすねたりしても許されるときやもんね。」

のり「そうなんでしょうか?
   今だったら甘えても大丈夫でしょうか?」

先輩「甘えられるのが嫌いなヤツはおらんやろう。
   いいなぁ、今が夜も一番楽しいんだろうなぁ。
   あんなことやこんなことも。」

のりぞう「(無言でにっこり)」

楽しむコツはいかに嘘をつかずに
先輩を想像の旅に出発させられるか、です。
そう。嘘はついていないのです。
のりぞうは毎日を楽しく過ごしてますし。
興味の惹かれるまま「甘えても許されるのか?」
と尋ねただけですから。
彼氏じゃなくっても友人に思う存分、甘えてますもの。
甘えて許されるかどうか、興味津々です。

先輩が旅立ってくだされば
あとはにっこり謎めいた微笑だけで充分。



・・・・謎めいた微笑に苦労してるあたり
まだまだ女性未満ののりぞうです。

砂糖禁止宣言・・・できません。

2006年03月05日 00時06分24秒 | 日常生活
最近のブログに日常生活話が少ないこと
お気づきでしょうか?
この一週間、会社の同じフロアの方数名としか
お話していないのりぞうです。
家と会社の往復のみ。
しかも比較的早く帰っているにも関わらず
家に帰ると急激に眠くなり、布団に入る生活です。

このテレビっ子のりぞうが
この一週間、朝の連続テレビ小説15分しか見てませんっ。
これは、録画して見てるんですけどね。
そういう情熱というか執念はちゃんと残ってるんですけどね。

なんなんだ、この不調は。
と不安に思うほど深刻な症状も出ておらず
(なにせ、眠いだけですから)
急激な気温の変化がのりぞうを冬眠の時期に
戻しているのかと勝手な診断を加えていたのですが。

おずおずと相談した漢方薬局のお兄様からは
(病院は嫌いなので足を踏み入れません)

「あまいもの取りすぎてませんか?」

とすぐに言い当てられました。





・・・・どうやら。
原因は砂糖の取りすぎの模様。



どんだけ砂糖のみで生活してるんだ?!のりぞう?!
ええ。どんだけって自分が食べただけです。
どんだけあまいものだけで生きているかは
自分が一番よく分かってます。

だって。
あまいものしか食べたいものが見つからないんだもの。
辞められないんだもの!
ストレス解消なんだもの!

と、自分にあまいのりぞうは言い訳をしていたのですが
漢方薬局のお兄様からは

「それ、中毒ですよ。」

と、あっさり言われました。
怖いわー。砂糖。
いや、砂糖は怖くないのです。
怖いのは、途中でやめるということを知らない
のりぞうの性格です。

しかし、そろそろ体調を普通に戻しておかないと。
というわけで、宣言!

「砂糖の摂取を減らします。」






摂取しません、と言い切れないあたりに
意志の弱さがそこはかとなく、どころか
あけっぴろげに顔を出してます。

とりあえず、目標は5月末まで。
5月末までは少し砂糖を控えます。

でも、いただいたお土産は喜んで食べます。
だって「気持ち」もこもってますもの。
断るだなんて、そんなそんな。



・・・・・お土産大募集。
(いいのか?それで?)