太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

アメリカで歯を治す ~2

2013-09-12 17:11:47 | 日記
アメリカで歯を治す 1



歯根の治療をするために、専門の歯医者に行ってから2週間。

腫れて炎症を起こしていた歯茎のために、まずは1週間抗生物質を飲んで、

特別なマウスウォッシュを朝晩の歯磨きあとに使い、口内にバクテリアが発生しないようにした。

腫れはおさまり、痛みもすっかりなくなった。



まだ数箇所しか病院には行ったことがないけれど、

どこもとてもきれいで、完全に個室で、インテリアも病院ぽくなくて、

なにより待たされることがない。


日本の歯医者では、いくつかの椅子がひとつの部屋に並んでいて、

隣の患者との会話が丸聞こえのところがほとんどだったし、

総合病院に至っては、待合の椅子の場所が2段階に分かれていて、

中の待合椅子に座っていると、カーテンの向こうで

「腫瘍がかなり大きくなっていますね、これは手術したほうがいいです」

なんていう会話が聞こえてきて、居心地が悪かった。



日本の病院が混んでいるのは、患者の数が多すぎるんだと思う。

どこでも好きな病院を選べて、どこでも安く治療が受けられて、さらには高齢者はもっと安いとなったら、

ちょっとしたことでも病院にかかるだろうなあ。



さて、私の歯をチェックしたドクター。

炎症もおさまってきていて、痛みもないのなら、今ここで歯根の治療をする必要はないという決断をした。

なぜなら、日本で受けた歯根の治療がよくなかったために、私の歯の下にあるべき骨がない。



骨がない、って言いました・・・・??英語を聞き間違えたか・・・・・??



聞き間違いではなかった。

「何人か日本で治療を受けた患者さんが来たことがあるんだけど、

とても状態が良くなくて、抜歯するしか手立てがないことがほとんどなんですよね」


どうやら私もその一人というわけだ。

日本の治療のやりかたと、アメリカのやりかたは違うのだ。

「ただ違うというだけで、日本のやりかたをどうこう言うわけじゃないんですけど」

と、とても穏やかで優しいドクターは前置きをして、

「アメリカでも何十年か前にはそうやっていた、というような治療を、まだ日本はやっているように思うんです」



その場しのぎのような治療をして、金属をかぶせておく。

だからしばらくすると、また同じ歯が具合が悪くなる。

アメリカじゃ、もう金属は滅多に使わない。

私も去年、夫の父に、奥歯の金属の歯を全部ポーセリンという、他の歯と同じ色のものに変えてもらった。

異常に気にする「歯並び」だって、見かけはもちろん、歯の健康を保つのにも、

歯並びがいいほうがいいのだ。

30をとっくに過ぎても、歯列矯正をすすめられるし、実際にそれをやる人もいる。



治療費はバカ高いが、アメリカで歯を治せば、ずーっともつ。



結果として、

歯根治療をやってお金の無駄をするよりも、様子を見て、もし再び具合が悪くなるようだったら抜歯する。

そして抜歯したあとは、歯の下にあるはずの骨がないからインプラントもできない。

一番奥の歯なので、ブリッジもできない。

よって、抜歯したあとは放置。

さいわい、租借するには、なくても困らない場所にある歯なので大丈夫。





半年後の予約をして、支払いはいかほどかと思いきや

「今日はタダよ」

は?

「前回と同じ歯だから♪」



アメリカの医療システム。やっぱりよくわからん。







にほんブログ村 海外生活ブログ 海外移住へにほんブログ村