私の父は新しもの好きでオシャレである。
残念ながらオシャレなところは似ていない。
オーダーメイドした洋服の袖口が「3ミリばかり長すぎる」のが嫌で
わざわざ直しに行くような細かさは、私にはない。
予断だが、父のすぐ下の弟である叔父は、
服を買いに行くのがめんどくさいから、吊る下がっているのを何でも適当に買ってきてくれれば
それを黙って着る、というおおざっぱさ。
同じ兄弟でも、どうしてこうも違うものか。
オシャレでは父と叔父の真ん中をいく私だが、
新しもの好きなところは似ていると思う。
子供の頃、新しい靴を買うと、必ず店先で、履いてきた靴を箱に入れてもらい、
買った靴を履いて帰った。
母はいい顔をしなかったが、
父がいつもそうしているから、言うに言えなかったのだと思う。
大人になった今も、靴を買うと、履いて帰りたくてうずうずする。
買ったばかりのおニューの靴ばかり眺めながら歩いたワクワクを思い出す。
そして、じゅうぶんに大人だった父が、我慢せずに新しい靴を履いて帰ったことを思う時、
あらためて父の天真爛漫さをほほえましく思うのである。
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残念ながらオシャレなところは似ていない。
オーダーメイドした洋服の袖口が「3ミリばかり長すぎる」のが嫌で
わざわざ直しに行くような細かさは、私にはない。
予断だが、父のすぐ下の弟である叔父は、
服を買いに行くのがめんどくさいから、吊る下がっているのを何でも適当に買ってきてくれれば
それを黙って着る、というおおざっぱさ。
同じ兄弟でも、どうしてこうも違うものか。
オシャレでは父と叔父の真ん中をいく私だが、
新しもの好きなところは似ていると思う。
子供の頃、新しい靴を買うと、必ず店先で、履いてきた靴を箱に入れてもらい、
買った靴を履いて帰った。
母はいい顔をしなかったが、
父がいつもそうしているから、言うに言えなかったのだと思う。
大人になった今も、靴を買うと、履いて帰りたくてうずうずする。
買ったばかりのおニューの靴ばかり眺めながら歩いたワクワクを思い出す。
そして、じゅうぶんに大人だった父が、我慢せずに新しい靴を履いて帰ったことを思う時、
あらためて父の天真爛漫さをほほえましく思うのである。
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