太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

OBON

2018-08-05 17:27:03 | 日記
7月の声を聞くと、ハワイにお盆シーズンがやってくる。

日本のお寺で、盆踊りなどといった催しがある。


うちの近所のお寺も毎年お盆のお祭りをやるのだが、実は1度も行ったことはない。

行ってみたい気持ちはあっても、やるのはいつも土曜日の夕方から夜にかけてで、

土曜日は仕事なので、一日働いて帰ってくると腰をあげる気力が出ない。

今年、お祭りの日に仕事から帰宅すると、お寺から太鼓の音が聞こえてきた。

そこに、日本人の友人からメールが入った。

旦那さんと一緒に、そのお寺に向かっているところだという。

15年以上ハワイに住んでいて、そのお寺には行ったことがないので

今年は行ってみようかということになったというのだ。

私の気持ちが変わった。

彼女が来るなら、行ってみようか。


夕飯を食べて、夫と出かけた。

といっても、家から歩いて1分。



思いのほか、多くの人で沸き返っていて驚いた。

日本から誰かが来た時に連れて行くだけで、普段はもっぱらお寺の鐘しか聞かないが

こんなに人がいるのは初めて見た。




ハワイの桜、と私が勝手に呼んでいる木。

散った花が絨毯のようになって、とてもきれい。




本堂の美しい仏像さん。



友人夫妻にすぐ会えて、夫たち同士は英語で、私達は日本語でそれぞれに積もる話に花が咲く。

彼らは13年一緒に暮らした犬を、ついこのまえ亡くしたばかりだった。

死に際に会えなかったこともあり、二人の悲しみようは半端なく、私ももらい泣きするほどだった。

だから、こうして外に出る気力があって安心した。



櫓の上で太鼓にあわせて威勢のいい歌声がジャングルや山に吸い込まれてゆく。

櫓のまわりで盆踊りの輪がまわる。

日本のような屋台はない。

売っているのはテントの下でドーナツとかバター餅で、ヤキソバとかたこ焼きが懐かしい限り。

暗くなるのを待って、ランタン(灯篭)を池に浮かべる。

先に逝った家族にあてたメッセージを書いたランタンが、たくさん並んで流されるのを待っている。

暗くなるまでにはまだまだ時間がかかるので、それを待たずに家に帰った。



太鼓の音は夜8時まで続いた。

お祭りもはねて、その夜更けに、お寺の池の黒鳥の鳴き声が夜の闇に響いていた。






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