太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

14番目の月

2019-04-04 07:26:20 | 日記
ユーミンの古い歌に、「14番目の月」という歌がある。
満月になる前の月、つまり、恋も完全に成就してしまうその手前ぐらいが1番いい、というような内容だったと思う。
なんだって、そうなのだ。

旅行は、行く日を指折り数えているうちが1番楽しい。
出発の朝になれば、もう旅行は始まっていて、あとは砂時計の砂が落ちるがごとく、
楽しい時間は秒読みを始めてしまう。
どんなに旅先で楽しく過ごしていても、旅が終わる日のことを思ってブルーになる。

ただの休日だって、明日は休みだ、という前の日の夜が1番うれしい。
休日の朝になってしまえば、どんどん休日は目減りしてゆくだけ。

そして、私の場合は、本。
ここでは欲しい本を手に入れることができないので、本を買うときにはなるべく読みでのあるものを選ぶようになった。
内容はもちろんだが、厚ければ厚いほどうれしい。

先日、日本のアマゾンで頼み、実家に送ってもらったものを、姉に頼んでハワイに送ってもらった本がある。

佐藤愛子の「血脈」。
以前から、読みたいと思っていた本だ。
この厚さで、しかも上中下と3冊もあり、私はこれを前にして小躍りした。
私はこれを、寝る前に読む本に認定し(昼間、職場で読むのと、つねに2冊の本を平行して読む)さっそく読み始めた。

ところが、あまりのおもしろさに、ぐいぐい読んでしまう。
少しずつ、長く楽しもうと思うのに、なかなか読むのをやめられない。
あまり読んではいけない、あとがなくなる、と思うのに、
寝不足になるほどに読んでしまう。
当初の予定では、3ヶ月ぐらいかけるはずが、1ヶ月ももたずに終わりそうだ。

未読の本が積んであるのを横目に、本を読む。
その状態が1番よいのである。