Vickiと、ガールズデーということで、うちの村にある和食レストランに行った。
そこは長年、別のところに店があったのだが、倉庫のような場所の一角で、
どう見てもきれいとはいえない店構え。
地元民には人気があったが、行くのをためらっていた。
その店が最近、ショッピングモールの中に移転した。
ガラス張りでなかなかきれいな雰囲気で、これなら試してみようという気になったのだ。
店のドアを開けようとしたら、後ろから女性が一人やって来て
「Wow,Oh my gosh!!(うわー、どうしよう・・・)」
と言う。
Vickiと二人で思わず振り向くと、
「こんなにきれいな所だと思わなくて、見てよ、私、パジャマで来ちゃった!」
その人は電話でオーダーしたものを受け取りに来たのだが、移転してから来たのは初めてなのだという。
「だって、前の店はパジャマでまーったく問題なかったからさぁ・・どうしよう、家に戻って着替えてきたほうがいいと思う?」
「だーいじょうぶ、言わなきゃパジャマだってわからないよ。受け取るだけだし、行っちゃいな行っちゃいな」
その人は勇気を得て店に入って行った。
テーブルについてからVickiが
「あー、私この村に住んでてよかったー。この田舎加減がたまんなく好き」
と言った。
まったく同感である。
ホノルルやワイキキが都会だと言ったって、東京に比べたらチンケな田舎都会で、
人が何を着ていようが、靴を履いていなかろうが、ジャッジの視線を浴びることはない。
それだって一応、パジャマでは食事には行かないのではないかと思う。
さすがに私はパジャマでは出歩かないが、このほのぼのとした田舎くさい雰囲気がすごく好きだ。