太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

うちの家計はどんぶり勘定

2022-09-30 18:04:50 | 日記
私は我が家の生活費がどのぐらいなのかを、知らない。
光熱費や食費はむろん、クレジットカードの支払額や車の任意保険などのこともわからない。
光熱費は、我が家を建てた際に、義両親宅と別のメーターをつけると税金が数倍以上になるというので、義両親宅の光熱費とひとつにして、ひと月に一定額を義両親に払っているから、実際の明細は不明。

支払いは99%クレジットカード決済で、カード会社からくる請求書は夫がチェックをし、夫が小切手を切る。
銀行のチェッキング口座(日本の普通口座)に夫の給与が振り込まれ、カードの支払いやATMの引き出しはすべてそこから。
セービング口座(日本の当座預金かな?)には私の給与が振り込まれるだけ。

アメリカの銀行には通帳が存在しない。
月に1度、銀行から送られてくるステイタスに、口座にある金額や、出入金の一覧が印刷されているが、私は口座の金額をちらりと見るだけなので、夫がいくらもらっているかも知らない。


こんな私だが、最初の結婚時代は、そりゃあもう細かく家計管理をしていた。
予算を袋分けしたり、何か年計画で貯蓄予想を立て、家のローンのまとめ返済をどうするかも決めていた。
予定外に出る冠婚葬祭用の通帳まで作った。
過去記事でも何度も触れていることだけれど、結婚相手は高給取り、私もフルタイムで働いていて子供なし、勝手にお金が溜まっていきそうに思う。
それなのに、家を建てるときの頭金の一部を姉に借りたし(ひと月の収入はしっかりあるので半年ぐらいで返したけれど)離婚するときにもそれほど銀行にお金がなかった。

なんでだろう??理由は簡単。

それは、私が、お金を使うことを異常に恐れていたからに他ならない。
これは母の強力な刷り込みだと私は思う。
母は、お金が溜まるとろくなことがない、というのが信条だった。
新事業を起こすのが趣味の父の尻ぬぐいや、従業員や取引先の支払い、父の大病など、確かに母はお金の苦労をしてきたから、母がそういうふうに思うのも仕方がなかったかもしれない。

とにかく私は、

『ああ、またこんなに出費が・・お金がなくなっちゃう』

という恐怖に常に取りつかれていた。
いつも考えていること、というのは、内容にかかわらずそのことを願っていることと等しい。
この明白な真実を当時の私は知らなかったので、願ったとおりにお金が残らなかったというわけ。
まるで私は貧乏神。


そんなわけで、今の夫と再婚してからは、同じ過ちを繰り返さないために、私は一切家計から手を引いたのである。
お金に関する思い込みを変える取組みもしているけれど、出費に関わらないほうがずっと手っ取り早い。
私が心やすらかに過ごせているのも、請求書の数字を見ないからであり、私が「お金はどんどんなくなる」という願い(?)を発信しないので、すごく貯まりもしないが、どんどんなくなってしまうということもない。



だからといって、夫がしっかり家計管理しているかといったら、そうでもない。
私だったらクレジットカードのレシートは全部保管しておいて、カード会社からの請求書の明細と照らし合わせるだろうが、夫はレシートは捨ててしまい、
明細に不明なものがなければそれでよし。
夫は私の収入も知らないだろう。
予算も一切なければ、何年計画もない。
必要なものがあれば買うだけで、つまり、我が家の家計はどんぶり勘定で成り立っているのである。
他にもこんな家庭があるんだろうか。