太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

プリンよ、プリン

2023-07-11 16:17:45 | 食べ物とか
私はプリンが好きだ。
プッチンプリン風よりは、手作りぽい素朴なプリンがいい。
ハワイでプリンを探すのは難しい。
ここでプディングといったら、ブレッドプディング。パンでできた、やたらと甘いお菓子だ。
先日、友人と出かけたフレンチ風カフェで、デザートに「フラン」があった。
どんなものか聞いてみると、ミルクと卵を使ったお菓子というではないか。
これはまさにプリンであろうと喜んで頼んだら、タルトのような焼き菓子が出てきた。
食べてみると、確かにプリンを固くして焼いたような味だが、プリンには程遠かった。


ああ、日本の、プリンアラモード。
主役の真ん中のプリンを、生クリームや果物が脇を固めている。
コンビニに行けば、いろんな種類のプリンが買える。
日本にあって、ハワイにない二大食文化のひとつが、プリンなのだ。(私調べ)ちなみに、もう一つは栗。
和栗のモンブランだとか、栗のパイなど、見たら絶対に素通りできないのに、こちらの人は栗のありがたみを知らない気の毒な人たち。


とにかく、プリン。
買えないとなると、よけいに食べたくなる。
じゃ、作ればいいんじゃない?簡単なんだし、と思ったそこのアナタ。
私についている料理の神様をあなどってはいけない。私だってそう思ったさ。そして11年前に実際に作ったこともある。
で、とんでもないことになった。詳細は下の記事を読んでもらえばわかる。
最初の2つは、ただのアホ全開。


卵と砂糖と豆乳と無脂肪乳をあわせた何か液体のようなスライムのようなものを作ってしまった私は、心が折れた。
心が折れたあとに、気を取り直して、なんとかプリンといえなくもないものができたことで、かろうじてプリン作りの封印は解いたものの、作ろうとは思わない。
あの時に買った、マフィン用の型(プリン型など売られていない)も、とっくにどこかにいってしまったし。


今日、アラモアナに行く用事があって、85℃に行ったら、プリンがあった!
カラメルプディング

容器といい、名前といい、これこそ憧れのプリンだろう。やっぱり台湾は日本に近いのよね。500円以上という値段に一瞬「う・・」となったが、買った。
家に帰り、あけてみた。
やたら白い

生クリームがたっぷり入ったプリンという感じ。食べ進めていき、いつカラメルが出て来るかとわくわくしているうちに食べ終わってしまった。
よく見ると、うっすら色のついた液が底にあって、それがカラメルだったのかも。
プリンのカラメルといったら、苦いぐらい濃いに決まってるでしょうが。
ゆるくておしゃれなプリンとしてはいいのだけれど、私が食べたいプリンとは違う。

確かに私は、大昔にプリンを作ったことがあり、栗原はるみさんのレシピのゆるいおしゃれなプリンだって、若い恋人の気を引くために何度も作った。そしてそれらはそれなりに美味しくできた、と思うのだ。
あの時の私はいずこへ・・・・?それともあれは夢か幻だったというのだろうか。









試行錯誤

2023-07-11 07:56:28 | 絵とか、いろいろ
カイルアにある川の橋からの風景を創作中だ。
横が45センチぐらいの楕円形のキャンバスで、まあまあ調子よくおおまかに空ができ、山ができて、全体の仕上げは川をやってからと思い、しかし川にさしかかったときから時が止まっている。

川面の表現が、うまく湧いてこない。
実物を見に、何度もカイルアに足を運んだ。
川面の色は、緑にも見えるし、濃いグレーにも見えるし、空を映して青にも見える。
風景といっても、写真ではないので、必ずしも実物どおりでなくてもかまわないのだけれど、いつもは湧いてくるイメージすら、出てこない。

緑の紙を、おいてみた。
全体が緑すぎて、全然しまらない。
貼った紙を剥がして、暖かいグレーをおいてみるが、これもだめ。

仕事をしていても、頭の中からキャンバスが離れない。
寝たら寝たで、夢にもみる始末。
コラージュを始めたばかりの頃、スーザンが、

「構図や使う紙が決まらなくて夢に見ること、よくあるわよ」

と言っていたことがあったが、その通り。
コラージュは、染めた紙を選んでキャンバスに貼るので、色を作って筆で描くようにはいかない。
構図は決まっているのに、紙を選ぶのに何日もかかったりする。
コレ!という紙が見つかったときは、ほんとにスムーズに進む。


10日ほども作業が止まったままで、これは他の人の意見が必要だと思い、休日にコリンに会いに行った。
コリンは、作品をスキャンしたりしてくれる技術者だが、彼自身もアーティストなのだ。
コリンはしばしキャンバスを眺めて、言った。

「山の影をおいて、空の青を水面に映してみたらどうかな」

私が撮った写真の中に、確かに川面に山の影が映っているものがあった。

急いで家に戻り、作業開始。
貼っては剥がすこと、数回。



これは濃すぎる。濃すぎて、本物の山を食っている。
そしてまた、停滞。
いつ、ここから出られるのか見当もつかん。