Gomaler's~神社仏閣巡り~癒しを求めてⅢ

主に関西の神社仏閣巡りと御朱印が趣味です。
生きた証として好き勝手に書いております。(笑)

仏谷寺(2019年9月15日参拝)

2020年03月30日 | 仏閣
美保関は未来に残したい漁業漁村の歴史文化財産百選に認定され、
高浜虚子、与謝野鉄幹、晶子等の文人も訪れている地です。

美保神社の近くには青石畳通りがあり、
そこを進むと仏谷寺に行けます。


【青石畳通り】




趣のある建物がありますね。






普段はこんな色の石畳ですが、
雨に濡れると青みかかった色になるそうです。


所在地:松江市美保関町美保関661
宗派:浄土宗
御本尊:薬師如来
創建:不明
開基:行基菩薩


【縁起】



【山門】


こじんまりとしたお寺のようですが、
行基菩薩や弘法大師といったビッグネームが、
開基・創建されたというお寺です。

尚且つ、後鳥羽上皇や後醍醐天皇の行在所跡というから驚きです。

二人とも隠岐へ行く前に行在所とされたそうです。


【境内】


境内に入るとまぁまぁ広いやんと感じました。


【本堂】




まずは本堂でお参り。


【吉三地蔵】




八百屋お七は恋人の吉三(生田庄之介)に会いたいが為に自宅を放火し、
放火の罪で捕縛されて鈴ヶ森刑場で火あぶりにされた。

吉三は西運と称して巡礼の旅に出て、
各地の名刹にお七の地蔵を建立していき、
この仏谷寺で生涯を閉じました。


【大日堂】


こちらに5体の重文の仏様達が安置されています。

大日堂ではあるが大日如来は祀られていません。
真言宗時代には大日如来が祀られていたんでしょうか。

拝観は予約無しで大丈夫でした。
拝観料300円。




奥様に開けていただき堂内に入ると凄いと唸ってしまった。

撮影は特別な許可は不要で幾らでも撮ってくださいとのこと。
フラッシュ撮影は普段から絶対やってませんけど。

さすがです!
地方のこういうおおらかさが好きです。










黒い身体から発せられるオーラから威圧感を感じる程。
これほどの仏様達はそうそう拝めるものではありません。

素晴らしい。


【薬師如来】














重要文化財。

平安初期の出雲様式の代表的かつ山陰最古の仏像です。




後ろから見れるのもポイント高しですね。


【虚空蔵菩薩・聖観世音菩薩】






向かって左側の二体も重要文化財。


【聖観世音菩薩】




衣の彫りが素晴らしいですね。


【虚空蔵菩薩】




こちらも衣紋の彫りが素晴らしい。


【日光菩薩・月光菩薩】




向かって右側に日光・月光菩薩。

うん?
普通薬師如来を両隣から守るように配置されるべき両菩薩が、
薬師如来の左側に安置されているのは何故だろう。


【月光菩薩】




重要文化財。


【日光菩薩】





重要文化財。


【毘沙門天】





【阿弥陀如来】





【御朱印】


最後に名残り惜しむかのように拝んで仏谷寺を去りました。

実に至福の時を過ごせて幸せでした。

たった300円とは安すぎですよ。(^^

美保神社(2019年9月15日参拝)

2020年03月28日 | 出雲國神仏霊場
島根県松江市には全国的に有名な神社がまだあります。

それが美保神社です。

創建から1300年以上経っているという古社で、
社殿がとても渋いので参拝が楽しみです。




境港からひたすら海岸線を走り到着。

無料駐車場は神社前の漁港周辺に幾つかありましたが、
さすがに人気の神社だけあって停めるのに苦労しました。


【美保関漁港】




長閑で小さな漁港です。

それがまた良い。








普段は見れない海鳥。

さて、有名な美保神社参拝しますか。


所在地:島根県松江市美保関町美保関608
御祭神:事代主神、三穂津姫命
創建:不明
社格:式内社、国幣中社、別表神社
札所:出雲國神仏霊場


【由緒】
天平5年(733)編纂の出雲国風土記及び延長5年(927)成立の延喜式に社名が記されており、
遅くともその時期には存在していたことがわかります。

全国各地にある事代主神を祠るえびす社3,385社の総本宮として、
水産・海運・商業に携わる人々から広く信仰されてきました。

この神社は早く奈良時代に中央にも知られ国から毎年奉幣があった。

美保関は古来有力な漁業基地で日本海航路の発達に伴い、
重要な風待ち港となったことから、
中世以降は武将による寄進や社殿の造営修復が相次ぎ、
庶民の間にも豊作・豊漁・海上安全をはじめ、
あらゆる商売・生産の守り神として信仰が普及した。

事代主神がえびす様として全国に親しまれているのは、
この地で漁をした神話にもよるが、
この神の広い神徳と美保関の史的条件に負うところが大きい。

特殊神事に祭神が青柴垣に鎮まり神社が創立されたことを記念する青柴垣神事、
天津神の使者が祭神と国譲りのことを議した神話にちなむ諸手船神事がある。

本殿は比翼大社造といわれ国の重要文化財。
他に重要有形民俗文化財として諸手船2隻、
そりこ1隻、奉納鳴物(楽器類)846点がある。

【鳥居】


停める場所が無くて鳥居の奥に停める軽自動車。
本来は停めてはいけない場所なんで止めましょう。




さて、気を取り直して参拝しましょう。


【境内】



【神門】


渋い神門です。

昭和3年(1928)建立されたもの。


【社務所】



【大注連縄】



【拝殿】




これは予想以上に立派な拝殿です。

はっきり言って長閑な漁港があるだけの土地に、
これほどの神社があるのは凄いですよね。

出雲国の方々の信仰心の篤さを感じるしかない。

昭和3年(1928)建立されたもの。


【本殿】




現在の本殿は文化10年(1813)に再建された重要文化財です。


【狛犬】


これは絶対備前焼ですね。


【神饌所】



【鬼面】



【境内社】



【御霊石】





【御朱印】



拝殿がとても印象に残る美保神社でした。

雲樹興聖禅寺(2019年9月15日参拝)

2020年03月25日 | 出雲國神仏霊場
素晴らしい伽藍であった清水寺から約3キロ離れた場所に、
これまた立派な伽藍を擁する雲樹寺があります。

こちらは後醍醐天皇と後村上天皇の勅願寺であったという、
由緒あるお寺です。

30台分ほどの無料駐車場がありました。


所在地:島根県安来市清井町281
宗派:臨済宗妙心寺派
御本尊:聖観世音菩薩・釈迦牟尼
創建:元享2年(1322)
開山:弧峰覚明禅師
札所:中国観音霊場、出雲國神仏霊場


【縁起】
後醍醐天皇から国済、後村上天皇から三光の国師号を賜った、
孤峰覚明禅師により開山された臨済宗妙心寺派の古刹。

後醍醐天皇より下賜された天長雲樹興聖禅寺が名前の由来で、
山門の正面上に直筆と伝わる額がある。

サツキ寺、ツツジ寺などの異名もある。

寺宝は参道の半ばに有る開創当時の遺構を残す国の重要文化財四脚門と、
開山堂の中に安置される日本に現存する中では最古の朝鮮製梵鐘高麗梵鐘、
色とりどりの花が咲く境内には子宝を授け家庭和楽の効能のある子授け観音や、
酒断ち地蔵、方丈池の真ん中には薬師堂、
一段高いところには本尊である拈華微笑仏の祀られた仏殿などの伽藍が並ぶ。


【山門】




渋い、実に渋い。

まさにいぶし銀といった風情の素晴らしい山門です。




元禄8年(1695)再建されたもので、
上層に釈迦牟尼佛と十六羅漢が祀られているそうです。


【地蔵尊】



【境内】




奥に見えるのが仏殿です。


【聖観世音菩薩】


中国観音霊場札所。


【観音堂】



【薬師堂】



【蓮池】



【石仏】



【阿弥陀堂】



【仏殿】






これまた渋い仏殿です。

華美にならず臨済宗らしい。


【内陣・御本尊】




典型的な臨済宗様式の内陣。


【石段】


奥に見えるのが庫裏。


【開山堂・方丈】


拝観料を支払えば開山堂と方丈に入れたのに、
お留守で拝観叶わず。(無念)

そういう訳で御朱印はいただけませんでした。

安来清水寺(2019年9月15日参拝)

2020年03月23日 | 出雲國神仏霊場
清水寺と言えば京都の世界遺産を思い浮かべますが、
全国には幾つもあって島根にもあります。

こちらの清水寺はBSで放送されていた五木寛之さんの、
百寺巡礼という番組を見て訪れたと願っていたお寺です。

山陰地方でも屈指の大寺で、
境内にある三重塔に登ることが出来るのです。

これが楽しみで仕方ない。

大型の無料駐車場に停めて参拝開始。


所在地:島根県安来市清水町528
宗派:天台宗
御本尊:十一面観世音菩薩
創建:(伝)用明天皇2年(587)
開基:尊隆上人
札所:中国三十三観音霊場、出雲國観音霊場、出雲國神仏霊場


【縁起】
寺伝によると当時は山深く谷窮まり、老松古柏が鬱蒼と生い茂り、
近づく者とてない気味の悪い山であったが、
夜になると里に向かって一条の光が現れ、里人を怖がらせていた。

そんな折り山陰道を巡錫中の尊隆上人が通りかかり、十神山の神の願いを受け、
光の源を探るべく山の中腹まで登ってくると、1人の白髪の老人が現れ、
今日まで観音様をお祀りしてきたが、そろそろ次の世に往かねばならぬので、
替わりに観音様をお祀りしてくれる人を探していたと、一体の霊像を託された。

尊隆上人が小さな草堂を結んで霊像を安置したのがお寺の始まり。

推古天皇5年(597)天皇は瑞夢に清水寺の観音、
厄ばらいの霊験あらたかなることを感得され、
詔を奉じて新たに本堂を造営させ、斎田を施して鎮護国家の道場としたもう。

その後幾多の星霜を経て堂塔伽藍ことごとく荒廃し、
中興開山盛縁上人16歳で登山、復興に努めるも道険し、
そんな折り平城天皇瑞夢にてその努力を知られ、詔を奉じて堂舎を再興させる。

これにより当寺は中国地方随一の伽藍を誇った。
その後は朝廷、豪族の庇護を受けて益々栄え、盛時には僧坊48を数えたと云われる。

しかし戦国時代となり尼子と毛利の戦いに巻き込まれ、尼子軍が根本堂に立て籠った為、
毛利軍によって焼き打ちに合い、根本堂のみを残して全山廃尽に帰すも、
勝った毛利家、江戸時代に入ってからは松江藩主代々の庇護を受け、今日の姿に復興した。


【石段】




108段あるらしい。


【大門】




趣のある門です。


【参道】




まだまだ参道が続きます。


【十一面観世音菩薩】



【門】



【参道】


この辺りには精進料理を出す旅館が三軒あるそうで、
蕎麦も食べれるみたい。

ちょっと寄ってみよう。




この坂道が意外としんどい。




凄い大木。


【紅葉館】


雰囲気がとても良さそうな料理旅館のようです。




個室を用意してくれました。(^^


【蕎麦】




本日も蕎麦。(笑)

普段は蕎麦は滅多に食べませんが、
蕎麦が美味い所に行くと年間に匹敵するほど蕎麦を食ってしまう。

美味かったです。(^^


【参道】



【開山堂】



【弁天堂】



【境内】




これはいい。
とても良い雰囲気です。

上に見えるのが本堂である根本堂です。

しかし、またしても石段がある。


【光明閣】


書院。

一週間前までに予約すれば拝観可能です。

事前チェック不足で拝観出来ませんでした。(泣)


【石段】


気を取り直して登る。


【大木】



【根本堂】


明徳4年(1399)建立された重要文化財。

とても厳かな雰囲気で良かったです。
堂内は撮影禁止でした。


【護摩堂】







【境内】



【毘沙門堂】



【三重塔】


いよいよ三重塔が近づいてきました。


【百観音お砂踏み霊場】



【三重塔】




渋い、実に渋い。


【石段】


ダッシュした。(^^


【三重塔】






安政6年(1859)建立されたもの。

これほどのものが国の重要文化財ではない。
まだまだ若い塔だからなのかな。


【境内】



【狛犬】



【悲報】


うわぁぁ~、三重塔に登れないなんて~。(号泣)

何でや~?
せっかく滅多に行けない島根まで来て、
これはもう泣くしかない。

後日、オフィシャルHPで確認してみると、
一週間前までに予約しないとダメらしい。

うーむ、地方の寺院はこれが普通なのかな。

関西の観光寺院だといつでも拝観出来るから、
予約しないでもいけると思っていた自分が甘かったです。

この悔しさを次回参拝する原動力にしたいと思います。


【石段】



【鳥居】


稲荷社へと続く鳥居。


【根本堂】


これで見納め。

また必ず参拝します。


【御朱印】



【御朱印帳】

名和神社(2019年9月15日参拝)

2020年03月22日 | 神社
大山の麓から30分程移動し、
別格官幣社の名和神社へ。

こちらは後醍醐天皇を助けた名和長年が祀られています。

駐車場は当然ながら無料でした。

所在地:鳥取県西伯郡大山町名和556
御祭神:名和伯耆守源朝臣長年公
創建:承応・明暦年間(1652-1658)
社格:別格官幣社、別表神社、県社


【由緒】
建武の忠臣名和長年公はじめ、一族四十二名をまつる神社。

元弘3年(1333)長年公は隠岐島に流されていた後醍醐天皇の脱出を助け、
天皇を船上山に迎え鎌倉幕府軍を破った。

後醍醐天皇はこの年鎌倉幕府を倒し、天皇親政を復活(建武の新政)、長
年公はこの新政権で重用された。

承応・明暦年間(1652-1658)名和長年の威徳を慕う地元の人々によって、
名和邸跡とされる場所に小祠が建立されたのに始まる。

延宝5年(1677)鳥取藩主となった池田光仲が長年を崇敬し、
名和邸跡の東方の日吉坂の山王権現の社地に新たに社殿を造営して遷座し、
山王権現を末社として氏殿権現と称した。

明治7年(1873)に県社に列し氏殿神社と改称した。

明治11年(1878)1月10日、氏殿神社の社号を名和神社に改定し、
別格官幣社に列することを太政官が決定し、
名和長重以下の将士を配祀すべきことを命じた。

現在の社殿は昭和十年に完成。建築界の重鎮伊藤忠太の指導のもと、
明治神宮を造影した角が手がけた。

本殿から日本海を望むと、海を越え一直線上に後醍醐天皇隠岐行在所がある。


【鳥居】


なかなか立派な鳥居です。


【参道】


長い参道です。

春になると両端の桜が咲き誇るそうです。


【注連縄柱】



【太鼓蔵】



【神門】




この地方にすればかなり立派な神門ですね。


【拝殿】







【本殿】



【神楽殿】



【蔵】



【御朱印】


シンプルです。

全体的にバランスがイマイチなので、
真ん中の印は大きくした方がいいです。(←余計なお世話)

大山寺 阿弥陀堂(2019年9月15日参拝)

2020年03月20日 | 出雲國神仏霊場
大山寺には少しだけ離れた場所にポツンと重文の建物があります。
それが阿弥陀堂です。


所在地:鳥取県西伯郡大山町大山
御本尊:阿弥陀如来
拝観:3月〜12月の毎月18日のみ堂内を公開(9:00〜16:00)、それ以外は要予約


【縁起】
大山寺に現存する寺院の中では最古の建築物で、
寺伝によれば貞観7年、円仁慈覚大師が創建したという阿弥陀堂。

平安初期に創建、藤原期に建立され、亨禄2年(1529)に山津波で倒壊。
その後天文21年(1552)、現在の場所に再建されたといわれる室町末期の建造物。

御本尊は1131年に大仏師良円によって造営されたと言われる丈六の木造阿弥陀如来。
その両脇には観音と勢至の両菩薩も安置。
建物、仏像とも国の重要文化財に指定されています。


【弁慶駒つなぎ跡】


駐車場近くにあります。








今は立派な大木が聳えていました。


【圓流院】


拝観しようと思っていたのに、
残念ながら閉まっていました。


【参道】


意外と長い参道。

これを見た時、既に歩き疲れていたので、
参拝を止めようと思いました。(^^;






微妙な登り坂です。



ようやく見えてきました。



ハァハァ…。


【阿弥陀堂】






渋い。

周りの雰囲気にとてもあっていますね。

事前に知っていたら拝観出来たのにな。


【殿様墓】


この辺りは寂しい雰囲気が漂う。

【三宝荒神跡】




同じく寂しい雰囲気です。


【参道】



【石仏】



【基好上人の墓】




これにて大山寺界隈の参拝終了。

次なる神社へ。

大山寺宝物館霊宝閣(2019年9月15日拝観)

2020年03月18日 | 旅行・その他
大山寺の無料駐車場には宝物館があります。
それが霊宝閣です。

折角ここまで来たのですから寄ってみましょう。


所在地:鳥取県西伯郡大山町大山
営業時間:9時~17時(冬季休業あり)
拝観料:大人300円、小・中200円
無料駐車場:あり


【霊宝閣】





【梵鐘】



【不動明王】







【神輿】




煌びやかな神輿が美しい。

写真撮影は快諾していただきました。
地方の寺社は結構優しいですよね。

都会の観光寺院は見習ってほしいわ。


【掛け軸】







【銅造観世音菩薩立像】












【銅造観世音菩薩立像】





【役行者椅像】







【大日如来】





【薬師如来】









【阿弥陀如来】







【不動明王】







【観世音菩薩】







【地蔵菩薩半伽像】







【地蔵菩薩立像】




なかなか見応えのありました。(^^

大神山神社奥宮 其ノ二(2019年9月15日参拝)

2020年03月17日 | 出雲國神仏霊場
大神山神社奥宮の拝殿で参拝後、
境内社を見ていきましょう。


【弁財天社】







【下山神社】










こちらも渋くてカッコいい社殿です。


【狛犬】





【工事中】


土砂崩れがあったようですね。


【奥宮社殿】


これにて奥宮の参拝終了。


【後ろ向き門】





【賽の河原】




長い参道に横道があり、
賽の河原があるという。

とりあえず行ってみましょう。



あっちが賽の河原なのかな。

金門というものがあるらしいが、
今回は時間が無くて近くに寄れなかった。

次回の楽しみにとっておこう。


【風景】









【石仏】



【御朱印】

大神山神社奥宮 其ノ一(2019年9月15日参拝)

2020年03月15日 | 出雲國神仏霊場
大山寺の近くに大神山神社の奥宮が鎮座。

厳かな雰囲気が漂う拝殿で参拝するのが楽しみです。


所在地:鳥取県西伯郡大山町大山
御祭神:大己貴命
創建:不明
社格:式内社、伯耆国二宮、国幣小社、別表神社
札所:出雲國神仏霊場


【由緒】
大神山とは神社が鎮座する大山の古い呼び名です。

大山にいつ頃から神社があったのかはわかりませんが、
古来信仰を集めていた大山において、
頂上を拝める中腹に遙拝所を設けたのが始まりと思われます。

こうした山そのものをご神体として崇めることは日本各地によくあったことで、
多くは本殿を持ちませんでした。

何故ならば古来の日本の信仰では神様が宿られるのは自然そのものであり、
特別にお入りいただく建物は必要なかったからです。

伝承によれば大神山でも建物が建ち始めたのは崇神天皇(西暦300年頃)、
或いは応神天皇の御代(西暦380~390年頃)とも言い伝えられておりますが、
遙拝所に付随する簡素なものであったと思われます。
仏教の影響のもとに本格的な社殿が建てられるようになったのは平安期頃からです。
なおその後も本殿は無く本殿が建てられたのは江戸時代(1701)になってからです。

奥宮の社殿は寛政8年(1796)に火災に遭って消失し、
現在の社殿は文化2年(1805)に再建された物です。

神仏習合の時代は長く江戸時代まで続きましたが、
明治時代になると政府により神仏分離令が出され、
明治4年に尾高の冬宮は国幣小社に列せられ大神山神社本社となりました。

ついで明治8年に大山の夏宮(大智明権現社)より地蔵菩薩を除き、
大神山神社奥宮として純然たる神社となりました。

この時、地蔵菩薩は大日堂に移され現在の大山寺になっています。


【鳥居】



【遥拝所】



【参道】


約650メートルある参道らしい。


【石仏】



【等身地蔵】





【無名の橋】





【参道】


途中から自然石を敷き詰めていて、
結構デコボコしている。

気を抜いたらグキっと足首を捻挫する恐れあり。






歩きにくい道が続く。
左右の端っこの平な部分を歩くのが安全です。


【吉持地蔵】







【鳥居】


鳥居が見えてきました。




鳥居をくぐり振り返るとこんな感じ。


【参道】



【手水舎】


手水舎があるということは拝殿に近づいてきましたね。


【本坊西楽院跡】




こういうものを知ると残念な気持ちになります。


【参道】



【後ろ向き門】








宮家のお成り門であっただけあって、
さすがに気品のある門です。


【参道】




都会の神社では決して味わえない素晴らしい雰囲気です。


【狛犬】



【石段】


ようやく拝殿が見えてきました。


【石垣】




危ない状況です。

これをすぐに修復出来ないのは、
由緒ある有名神社であっても経営はしんどいのかな。


【拝殿】




もの凄く渋い拝殿です。

文化2年(1805)に再建された重要文化財。






左右に広がる長廊。








裏側から見た長廊。


【幣殿・本殿】





【御神木】


長くなりましたので続きは次回。

大山寺(2019年9月15日参拝)

2020年03月11日 | 出雲國神仏霊場
金持ちになることを夢見て金持神社を参拝。

きっと近いうちに高額当選が当たって、
会社を早期リタイヤしてることでしょう。

その金持神社から約30キロひたすら大山に向けて走る。

大山はいつか登ってみたい山ではあるが、
今回は麓の大山寺と大神山神社奥宮を参拝します。

本日のメイン格の寺社であるので楽しみです。


所在地:鳥取県西伯郡大山町大山9
宗派:天台宗
御本尊:地蔵菩薩
創建:伝・養老2年(718)
開基:伝・金蓮上人
札所:出雲國神仏霊場、中国三十三観音霊場、伯耆観音霊場


【縁起】
奈良時代に成立した山岳信仰の霊場であり、
養老2年(718)に俊方(金蓮上人)によって開かれたとされる。

選集抄や大山寺縁起によると俊方はある日大山で鹿を弓で射たが
その対象が鹿ではなく地蔵尊だったと知り、俊方は殺生は罪深いことだったと悟り、
出家して金蓮を名乗り草庵を結び地蔵菩薩を祀った。

この草庵が大山寺の起源とされる。

平安時代に入って天台宗が統括するようになり、
西日本に於ける天台宗の一大拠点となった。

寺の住職である座主は比叡山から派遣され、ここでの任期を勤めた後、
比叡山に戻って昇格するという僧侶のキャリア形成の場となった。

古くから信仰の道である大山道が岡山県岡山市から南北に整備され、
途中出雲街道とも交差することもあって、信仰だけでなく商業交通の面でも発展した。

中世には尼子氏・毛利氏などの戦国武将からも崇敬され、盛んに寄進や造営がなされた。

江戸時代に入ると中村一忠によって寺領の一部が没収されたが、
慶長15年(1610)西楽院の僧正豪円が幕府に働きかけたことにより、
大山寺領3000石が安堵された。

明治8年(1875)廃仏毀釈により大山寺の号が廃された。
大日堂(現在の本堂)に本尊を移し、本殿を大神山神社に引き渡した。
これにより大山寺は急激に衰退。明

治36年(1903年)に大山寺の号が復活し現在に至る。


【参道】


さすがに人気の山だけあって、
結構な登山者がいました。

ここより下の方に登山者用の無料駐車場がありましたが、
かなり埋まっていましたね。


【霊宝閣】


宝物館。

ここのすぐ下に無料駐車場がありました。
停めれて良かったよ。


【仁王門】


堂々たるものです。


【鳥居】


左手を見ると大神山神社の鳥居があります。

神社は後で参拝します。


【手水舎】



【参道】


石段から振り返ったもの。


【石段】




なかなかしんどい。


【仁王門】



【境内】


良い雰囲気です。


【護摩堂】





【石段】



【灯明地蔵】



【灯明杉】



【宝篋印塔・錫杖】



【法華塔】



【鐘楼堂】



【御神牛】



【砲弾】


何故かこんな所に砲弾が落ちていたので、
せめて立ててあげようと思ったけど、
余りの重さに全く動かせず。

めちゃくちゃ重くてビクともしない。

砲弾がこんなに重いとはびっくりした。


【石仏】



【本堂】






堂々たる別格本山に相応しい本堂です。


【下山観音堂】







【駒狐】



【御朱印】

金持神社(2019年9月15日参拝)

2020年03月10日 | 因幡伯耆國開運八社巡り
スマイルホテル米子から次なる神社へ。

本来なら境港経由で近くの美保神社や清水寺へ行くのだが、
全くの反対方向に鎮座する神社へどうしても行きたい、という思いが強く、
大幅に時間をロスするが約35キロ離れた場所に移動。

その神社の名前が金持神社。

何という縁起の良い名前なんでしょう。

ワシも金持ちになりたいねんという一心で、
車をぶっ飛ばしました。(笑)

神社名は誰か金持ちが作った神社と思いきや、
地名が金持だそうで、この地名は日本でここだけとか。

なんともめでたい地名です。

そんな訳で気合入れ過ぎたのか7時45分に到着。


所在地:鳥取県日野郡日野町金持74
御祭神:天之常立神、八束水臣津野命、淤美豆奴神
創建:弘仁元年(810)
社格:村社
札所:因幡伯耆國開運八社巡り


【由緒】



【駐車場・札所】


やはり参拝客が多いのか大型の無料駐車場がありました。

札所というか売店はさすがに閉まってました。
10時に開店とのこと。


【絵馬】


いろんな人間の欲望が書かれていました。(苦笑)


【風景】




さすがに郡だけあって田舎です。


【参道】




神社はこの先の山の中に鎮座しているようです。


【手水舎】



【鳥居】


なかなか雰囲気のある神社のようですね。


【石段】


段数が少ないことを祈る。

でも、早く参拝したいので元気よくダッシュ。


【狛犬】



【石段】


上に社殿が見える。

ちょっとしんどい石段ですが段数は思ったより少なかったです。


【狛犬】


うん?狐に見えますね。

知らんけど。


【本殿】






思ってた以上に小さい神社です。

早速参拝です。

宝くじ高額当選しますように。

私が会社辞めて高級車乗って新地で遊んでいたら、
お察しください。(笑)


【龍神之図】



【狛犬】



【絵馬】


こちらの絵馬は当選のお礼がほとんどでしたね。


【社務所】



【石段】


上から見ると結構急な石段だと分かりますね。

これにて金持神社の参拝終了。

御朱印は朝早かったのでいただけませんでした。

通信販売で黄色いハンカチや財布等が売っていますが、
御朱印や御朱印帳は販売していません。

八重垣神社(2019年9月14日参拝)

2020年03月08日 | 出雲國神仏霊場


次なる神社へ向かって気持ちよく走る。
渋滞もなく快適です。

さて、本日最後の参拝は鏡の池が超有名な八重垣神社です。

縁占いは女子ウケする占いで、
やはり今日も多くの女性が参拝されていました。

そんな女性が多い神社にオッサンが行くのは少し躊躇うが、
何事も経験です。

八重垣神社には大型の無料駐車場がありますが、
さすが人気神社だけあっていっぱいでした。

恐らく松江市の半分の人口が来てたんじゃないかな。(嘘)


所在地:島根県松江市佐草町227
御祭神:素盞嗚尊、櫛稲田姫、大己貴命、青幡佐久佐日古命
創建:不明
社格:式内社、県社、別表神社
札所:出雲國神仏霊場


【由緒】
早く出雲の八重垣様に縁の結びが願いたい、という歌は出雲において、
最も古い民謡で御祭神も八岐大蛇を退治し、高天原第一の英雄素盞鳴尊と、
国の乙女の花とうたわれた稲田姫の御夫婦がお祀りしてあります。

素盞鳴尊が八岐大蛇を御退治になる際斐の川上から七里を離れた、
佐草女の森(奥の院)が安全な場所であるとして選び、
大杉を中心に八重垣を造って姫をお隠しなさいました。

そして大蛇を退治して八雲立つ出雲八重垣妻込みに八重垣造る其の八重垣を、
という喜びの歌をうたい両親の許しを得て、いざさらばいざさらば連れて帰らむ佐草の郷に、
という出雲神楽歌にもある通りこの佐草の地に宮造りして御夫婦の宮居とされ、
縁結びの道をひらき掠奪結婚から正式結婚の範を示し出雲の縁結びの大神として、
又家庭和合の、子孫繁栄、安産、災難除、和歌の祖神として、
古来朝廷国司藩主の崇敬が厚く御神徳高い神国出雲の古社であり名社であります。


【参道】



【夫婦椿】



【佐久佐女森】


駐車場から普通に歩いたら鏡の池に到着。


【鏡の池】


これが有名な鏡の池かぁ。

意外と小さい池ですね。




やはり女性が占いをしていました。
とても楽しそうです。

間違ってもオッサンがしてはいけません。
イタイだけですからね。(苦笑)

八重垣神社がこれほど有名になったのは、
この占いのおかげですね。

アイデアの勝利といったところでしょうか。


【山神神社】


なんか男のシンボルが見えるのは気のせいかな。(^^;


【天照大神】



【本殿】




うーむ、完全に参拝する順番を間違えたな。


【貴布禰神社・手摩乳神社】



【宝物収蔵庫】



【拝殿】





【参集殿】



【脚摩乳神社・伊勢宮】



【狛犬】



【随神門】



【鳥居】



【連理玉椿】



【御朱印】


本日の参拝はこれにて終了。

なかなか思った通りの予定で参拝は出来なかったけど、
とても充実してました。

さて、晩飯食ってホテルへ向かうか。


【ラーメン】


本日の夕食。


【スマイルホテル米子】


ゆっくり休んで明日に備えよう。

佐香神社<松尾神社>(2019年9月14日参拝)

2020年03月04日 | 神社
一畑薬師から式内社の佐香神社へ。

京都の松尾大社から勧請されただけあって、
別名として松尾神社とも呼ばれているそうです。

車は駐車場というか広場に停め放題です。(笑)


所在地:島根県出雲市小境町108
御祭神:久斯神、大山咋命
配祀神:天津彦彦火瓊瓊杵尊、木花咲耶姫之命、百八十神
創建:不明
社格:式内社、郷社


【由緒】
出雲国風土記(天平五年二月)に佐香郷。都家の正東四里一百六十歩なり。
佐香の河 内に百八十神等集い坐して、御厨立て給いて、酒を醸させ給いき。
即ち百八十日喜讌して解 散坐しき。故、佐香という。とある。

現在、当神社が鎮座されている小境は出雲国風土記の佐香が転訛して、
古佐香井・ 古酒井・古酒恵・濃酒井」となったものといわれている。

主祭神の久斯之神は薬師の神であり、
出雲国風土記の古事 にあるように酒造の神でもある。
大山咋命は世に言う山を護る神様で森林業、鉱山業の守護神である。

配祀神である天津彦彦火瓊瓊杵尊は海を護る神様で、
漁撈豊漁の神である とともに、海上運航安全の神として広くあがめまつられている。
 
木花咲耶姫之命は縁結びの神であり安産の神である。
 
社殿の造営には古来より国造・国主の命によってなされており、
藩主松平公ならびに、巡見使等崇敬されていた。

明治二十九年十一月十九日付、勅令第二百八十七号酒造税法施行規則第四十五条に依り、
濁酒年一石以下無税の許可を得て今日にいたり、
大祭当日は一般参拝者一同、この御神酒を戴いて、家内安全、五穀豊穣を祈るのである。


【一之鳥居】


めっちゃ長閑な場所に鎮座しておりますが、
なかなか大きな鳥居です。


【鳥居】





【狛犬】



【拝殿】






かつて式内社であっても、
今はひっそりと地味な神社です。

【本殿】



【境内社】



【稲荷社】



【御朱印】


宮司宅でいただけるようですが、
私は自宅まで押しかけていただきたいとは思いません。

一畑寺<一畑薬師>(2019年9月14日参拝)

2020年03月02日 | 出雲國神仏霊場
続いて有名寺院である一畑寺へ移動。
一畑薬師と言った方が分かりやすいかな。

結構な山の場所にお寺があり、
上まで車で行けるけど、歩きだと1300段の石段を歩くことになるとか。

考えるだけで吐きそうですね。(苦笑)


所在地:島根県出雲市小境町803
宗派:臨済宗妙心寺派
御本尊:薬師瑠璃光如来
創建:(伝)寛平6年(894)
開基:補然百八観音霊場
札所:出雲十大薬師、出雲國神仏霊場、出雲観音特別霊場、中国三十三観音霊場、百八観音霊場


【けちえんの道】


大型無料駐車場に車を停めて本堂を目指すが、
めちゃくちゃ広い境内のようです。

これは結構歩くことになりそう。






うむ、これは年寄や足腰の悪い人はつらそうだ。

だけど車椅子や身体不自由者用のルートが別にあるようです。




5分以上歩いたでしょうか、
食べ物屋さんやお土産屋さんが見えてきました。


【出雲蕎麦】


とりあえず腹が減ったので遅めの昼食。

出雲大社前で食べた蕎麦は朝食です。(笑)


【参道】



【地蔵尊】



【百八基灯篭】



【風景】


思えば遠くへ来たもんだ。

ここから宍道湖が見えました。


【山門】





【狛犬】



【本坊書院】


拝観は要予約で500円です。


【石段】



【和尚像・石仏】





【石段】


なかなかしんどい。


【仁王門】



【狛犬】



【仁王】





【石段】


まだ登るんかぁ。(泣)


【境内】


ようやく本堂に到着。


【鐘楼堂】



【ブロンズ像】



【観音堂】




瑠璃観世音菩薩が祀られています。


【十六羅漢像】







【薬師本堂】



【石仏・御霊水】





【薬師本堂】


奥に見えるのが本堂で手前は外陣にあたる礼拝堂です。


【開山堂】





【鳥居】



【鎮守社】



【稲荷社】



【石塔】



【御朱印】




見本。




今回いただいたのがこの二体。


【御朱印帳】


檜の御朱印帳は惹かれたが少し高いので華麗にスルー。


一畑薬師は渋いお寺でした。
また参拝したいですね。