インモラルにもほどがある。と、言いたくなる内容。
私が勝手に妹分と思っている林真理子さんは、直木賞の選評で、
「好きになれない・・・。作者がおそらく意図的に読者に与えようとしている
嫌悪感がストレートに効いた。・・・」と書いています。
確かに読んでいると、どよ~んとしてくる。不快感もある。
でも、これぞ小説家が考え抜いて書き綴っていった「小説」だと思う。
力のある作家だと思った。
現在から過去にさかのぼっていく時間の逆流や、章によって、主人公を見つめる主体を変えている手法が面白い。
週刊文春2月21日号の「阿川佐和子のこの人に会いたい」のゲストは桜庭一樹さんでした。
その中で、阿川さんの、
「『私の男』は、本当の父親ではないけれど、親戚で父親代わりの中年男性と娘の近親相姦の話でしょ。・・・」
という記述があったけれど、それじゃー普通過ぎる。ただの通俗、低俗な小説に感じちゃう。
始まったのは、北の海の津波で家族を失った9歳の女の子と24か5(?)歳の若者。
だから・・・、すごい!こわい!
しかもその若者こそ本当の父親だと、私は読み取ったけどなぁ。
桜庭さんは意識して、ハサミの飾りのついたピンで前髪をとめる、一見地味な女性。1971年生まれ。
読書は創作のための筋力トレーニングだからと、年間400冊もの本を読むとか。
直木賞作家は簡単には誕生しないんですねぇ。

私が勝手に妹分と思っている林真理子さんは、直木賞の選評で、
「好きになれない・・・。作者がおそらく意図的に読者に与えようとしている
嫌悪感がストレートに効いた。・・・」と書いています。
確かに読んでいると、どよ~んとしてくる。不快感もある。
でも、これぞ小説家が考え抜いて書き綴っていった「小説」だと思う。
力のある作家だと思った。
現在から過去にさかのぼっていく時間の逆流や、章によって、主人公を見つめる主体を変えている手法が面白い。
週刊文春2月21日号の「阿川佐和子のこの人に会いたい」のゲストは桜庭一樹さんでした。
その中で、阿川さんの、
「『私の男』は、本当の父親ではないけれど、親戚で父親代わりの中年男性と娘の近親相姦の話でしょ。・・・」
という記述があったけれど、それじゃー普通過ぎる。ただの通俗、低俗な小説に感じちゃう。
始まったのは、北の海の津波で家族を失った9歳の女の子と24か5(?)歳の若者。
だから・・・、すごい!こわい!
しかもその若者こそ本当の父親だと、私は読み取ったけどなぁ。
桜庭さんは意識して、ハサミの飾りのついたピンで前髪をとめる、一見地味な女性。1971年生まれ。
読書は創作のための筋力トレーニングだからと、年間400冊もの本を読むとか。
直木賞作家は簡単には誕生しないんですねぇ。