『遠慮ふかいうたた寝』は小川洋子さんの9年ぶりのエッセイ集です。
丁度1週間前の1月19日、2021年下期の芥川賞、直木賞が発表されましたね。
このところ、女性の受賞者が多くなっていますが、珍しく芥川賞(1名)、直木賞(2名)ともに男性でした。
以前は読まないまでも、気にはかけていたものです。最近は記憶に残らないことが多くなりました。
小川洋子さんが28歳で芥川賞を受賞したのは検索してみたら1990年下期、いやー、30年以上も前になるんですね。
その後の小川さんの作品は途切れずに読んでいる方だと思います。海外でもよく読まれている作家です。
装幀がいつも凝っていて、この本も、わざわざ陶板画をつくり表紙に仕立てています。
この77本を収録したエッセイ集は神戸新聞に2012年から連載が続いている同名のエッセイをメインに、様々な媒体に掲載されたものを集めたものです。
一本一本がよく練られた短編小説のようです。その分、読むにはエネルギーが要りましたが、阪神タイガースファンという同士として、楽しく読み終えました。