季節商品入荷のたびに「さて、今年の出来は?」と、ハラハラしながら味を見ています。
前年が優秀だったものほど風味の記憶が良い方向に増幅して期待値が上がっていますので、造り手にとってはハードルが右肩上がりの一方通行になってしまうのです。そうはいってもひところのボージョレーヌーボーの宣伝文句じゃあるまいし「過去最高の出来栄え」が毎年続くなんてことはあり得ませんからね。常に精いっぱいの努力をして造っていても前のものより良くなる保証は何処にもありませんから、良いものが出来たときほど造り手には次へのプレッシャーがかかるのです。酷な話しですわ。
今回は特にその重圧が大きかったことでしょう。昨年のこのお酒は評価が高かったですから。
お酒はし好品、どう感じたらいいとか悪いとか、そういうことを気にする必要は一切ありません。雑誌やネット上で誰が何と言おうと、自分が美味しいと思うものを自由に楽しんでいただけるようにお手伝いするのが酒屋の役目だと思っております。そのためには信用が全然足りてませんねぇ、私は。 精進します。
前置きが長くなりましたが、季節のお酒のお知らせです。
安定した品質で定評のある〆張鶴より、秋の限定酒が来ました。
村上産の酒米・越淡麗だけで造ったお酒
〆張鶴 純米吟醸・越淡麗
しめはりつる じゅんまいぎんじょう こしたんれい
1.8L 3,840円 ・ 720ml 1,944円(税込)
さて、今年の出来は?
それでは本日も日本酒で乾杯!