昨日、下高井戸シネマで、映画「オーケストラ!」を見ました。友の会の更新をしたのに、肝心のカードを忘れてしまい、チラシ持参の割引ではいりました。
映画は、クラシック好きにはたまらない内容でした。でも、ちょっとストーリーには無理があるような気がしました。この映画の監督は、「約束の旅路」というある意味イスラエル贔屓の映画を作った監督だったのです。
毎年夏と冬に、ヴァイオリン弟子仲間3人で合奏と宴会をするのですが、前回で話上手な友人がお薦め映画のストーリーを話してくれたのが、その「約束の旅路」だったのです。いつもなら、彼女の引き込まれる話に私ともう一人が夢中になるになるのですが、今回は難しい中東の地の話で、特に私はイスラエルよりもパレスチナに思いがあるので、どうしても賛同できない映画だったのです。その同じ監督とは知らずに、この映画を見てしまいました。音楽への思いからは感動はありました。でも、その背景としての構図には、どうしてもまたか!と言わざるを得ません。どうしても、ブレジネフ時代にそれほどのユダヤ人芸術家への弾圧があったとは思えないのです。たとえあったとしても、ペレストロイカからは名誉回復があったはず。
虚構としての娯楽映画では、大変楽しめる内容です。チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲、あまり思い入れはなかったのですが、相当好きになりましたよ。それに、久しぶりにバイオリンを弾きたくなりましたし!
ストーリーの根っこにある前提が、すべてこのユダヤ人迫害というのは、すべての時代で共通する7テーマだとはとても思えません。逆に、何か意図があるのではとかんぐってしまいます。
9.11テロは確かに許せないことです。だからといって、イラク戦争に流れる理由がわかりませんし、アルカイダがイスラム世界の中心ではないはずです。9.11のあの場所の近くにイスラム寺院を建設することこそが、平和へのステップになるとは思わないのでしょうか?私は、キリスト教原理主義のほうがよほど恐ろしいと思いますけど。