ハッチがいた日常

夫は病死、仕事も辞めて被災猫ハッチと暮らしたけれど、10年で終わってしまった。これからは本当の一人暮らしの日々。

みんなのための資本論

2018年01月08日 11時29分46秒 | 社会

 1月4日の夜、Eテレのドキュランドで放送されたアメリカのドキュメンタリー「みんなのための資本論」を見ました。経済がとても分かりやすく説明されていて、頭の悪い私にも、よく理解できました。それはすごい!と思ったのです。しっかりメモをとりました。

 このドキュメンタリーっは何度も再放送されていたようです。そして、映画にもなっていて、2015年にユーロスペースでロードショーだったとか。おそらく同じものだと思うのですが・・。

 これはロバート・ライシュという経済学者(クリントン政権で労働担当だった)の大学での最終講義の内容です。アメリカで、なぜ格差が拡大したのかをわかりやすく説明しています。アメリカの尻馬に乗っている日本も同じ事が続いて起きるんですから他人ごとではありません。

 格差は、時給とGDPのギャップにより生まれるそうです。1970年代から格差が広がったのですが、そのころ、いったい何があったのか?労働組合つぶしが始まったころだそうです。根底には、グローバル化とテクノロジーの進歩があるそうです。アメリカ国内の工場が次々と海外に移転、労働者は失業します。テクノロジー化で、労働者の賃金も下がる。今までは高学歴、大学進学率も上昇していたのに、横ばいになりました。そこで新たな国際経済力が必要になります。

 企業は利益を上げるために賃金を抑えます。CEOはどんどん高給になっていくのに。格差が広がるのです。

 中間層は生活水準を落とさずやりくりする方法を考えます。

 第一に女性の進出、第二が長時間労働、第三が借金

 はからずも、家庭にいた女性が社会に出て働くことで、何とか家計を維持したのです。(このとき、日本では専業主婦への手厚い保護で、社会保障に「第3号」というものを設けたために、女性の社会進出はせいぜいがパート程度でしかできなかった。)

 借金が借金を生むというように、住宅が貯金箱のようになり、借金バブルとなったわけです。2008年のリーマンショックの背景がこれでした。中間層は負のスパイラルに陥ったのです。

 この30年間、格差に対しては何の政策もなかったのです。ほんの一部の富裕層は、規制緩和でやりたい放題。大多数の労働者は貧困化していく。民主主義がおかしくなると警告しています。富裕層が政治を支配するのですから。このドキュメンタリーは年政策ですが、トランプ政権を予言していたということですね。彼は、大統領を金で買ったのです。

 ロシア革命の前は、ツァーリズムでしたよね(クラブツーリズムじゃないよ)。格差が広がり、ほんの一握りの富裕層がすべてを支配するという構図は、もうすでに民主主義ではないのですから、アメリカ帝国主義といっていいのではないでしょうか?革命は起きるのか?

 暴力ではなく、知の力で、社会を良くしていく方法を考えるべきなのです。再分配についてはピケティが研究していますよね。

 アメリカファーストとか、都民ファーストとかって、利己主義の最たるものです。アメリカが国連を主導しないのなら、国連本部はアメリカ以外に置くべき。

 格差への対策は、どの国でも急務の課題です。日本もそうですよ。非正規と正規の格差をなんとかしないと。いくら祝日が増えても、非正規には関係がないのですから。最近、景気が良くなったという実感はないけれど、100万円台のものが売れているとか。

 人類の傲慢さ、いつか、破滅すると思っています。すべてお金で解決するという社会は、私は大嫌い。人類は地球のがん細胞です。課題を解決できないのなら、早く滅びろ!

コメント
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