去年の11月に日曜美術館で放送されて、とても興味を持っていた木島櫻谷展、ようやく京都から東京に来たので、早速友人と二人で行ってきました。雨が降る、春とは思えない寒さが却ってよかったみたいです。つい先日も日曜美術館で再放送していたので、ものすごく混んでいると思ったら、雨のせいでそうでもなかったのが幸いでした。
例の、夏目漱石が酷評したという「寒月」もありました。漱石はこの狐の眼が気に入らなかったのでしょうけれど、何が悪いのかわからない。あまりにひどい言い方でしたもの、失礼ですよ。36歳のこの作品を有名な文豪がけなして、どういう思惑があるのか、私は漱石が嫌いになりました。櫻谷は漱石の非難に対して何の弁明もしなかったそうです。美術評論もしていたという漱石、時代がそういわせたのかもしれませんが、許せない批評です。えらそうですね(文豪だから??)。
偉そうと言えば、最近の政情。国会議員って、そんなに偉いの?官僚に忖度させるほど、学校の講演のゲストにいちゃもん付けるほど、偉いのか?支配してるってことでしょ?まるで戦前戦中の時代錯誤も甚だしいですよ。教育は、自由でなくてはいけません。森友学園の幼稚園の児童に教育勅語を暗唱させる教育がいいなんて、全く思えません。安倍総理と昭恵夫人は、そういうのが好きみたいですが、安倍ねつ造と呆れ夫人ですよねえ・・・。
さて、木島櫻谷は、酷評があっても黙々と日本画の制作をつづけ、事故で62歳で亡くなりました。晩年は画壇から離れて、隠居のような生活でそれでも最後まで好きな絵をかいていたそうです。隠居と言っても京都の広い敷地、夜はタヌキやキツネも訪れたことでしょう。私は動物が大好きなので、今回の企画展は素晴らしかったです。寒月の狐は素晴らしいのに、この素晴らしさが分からない夏目漱石って、がっかり。
展示を見終わって、出たところで絵葉書と図録、猫の巾着袋を買いました。この巾着袋は、新聞にも載っていたので、まだあってよかった・・・。それに、六本木という場所、本当に久しぶりでした。私たちは地下鉄南北線の六本木一丁目から行きました。この櫻谷展は、パート2をあるんですって。それは豪華絢爛の屏風絵中心のようです。
いやー、春になったと思ったら、この寒さ。一体、どうなっているのでしょうか。明日は雪が降るともいわれてますから、たまりませんね。