ハッチがいた日常

夫は病死、仕事も辞めて被災猫ハッチと暮らしたけれど、10年で終わってしまった。これからは本当の一人暮らしの日々。

伊藤智永「忘却された支配 日本のなかの植民地朝鮮」

2019年07月01日 16時23分30秒 | 読書

 先日、知人から新大久保の「高麗博物館」の展示とイベントの話を伺い、それならばこういう本があると伝えたところ、興味を持ってくれたので、今度お貸しすることにしました。というわけで、だいぶ前に買ったこの本を慌てて2日で読み終えました。

 読みごたえがありました。そして、この著者と考えが同じだということに、うれしくなりました。それは、10年近く前に知覧の特攻記念館に行って感じた違和感を、この本で解明できたからです。

 確か、この本にたどり着いたのは、関東大震災での朝鮮人虐殺事件の本を読んだからでした。なぜ、在日とか、朝鮮人が差別されるのかが、私には理解できないから。

 大東亜共栄圏構想は、明らかに侵略です。都合のいい解釈で、侵略を正当化しているのです。絶対に許されることではありません。簡単に人を支配して酷使して結果、死ぬまで働かせる、これは今もブラックな働かせ方している社会を思えば、日本人の体質なのでしょうか、醜いですね!許されることではありません。何より、大勢の他人を殺して平気でいる、多分、平気ではないけれど、そういう思いを吐露せずに死んでいく元日本兵や関係者が多かったということです。死ねば楽になると思っているのでしょうか?せめて、証言するという償いをしてください!

 忘れてはいけない歴史事実がそこにあります。植民地支配、奴隷のように人を使い、平気で虐殺もしてきた。何よりも恐ろしいのは、一人一人に名前があり、家族がいただろうに、名前もわからずに骨になってしまった人たちが大勢いたことです。日韓併合で、同じ「日本人」だからと、それでも差別してきたことにはかわりがないのです。そりゃ、いまだに許せないのは当然のことです。

 あの麻生太郎の大企業も、朝鮮人を炭鉱労働者にしてひどい扱いをしてきました。大きな事故で大勢生き埋めになったのに、そのまま炭鉱の口に蓋をして殺してしまったんですよ。それも、ほとんど記録を残さずに。都合の悪い記録は残さない、これが日本人のやり方ですよね。恐ろしい限りです。

 遅れた帝国主義だかしらないけれど、やったのは残虐行為にほかなりません。私たちが教科書で東学党の乱と習ったのも、実は農民の反乱で、それがきっかけで日清戦争が起こったそうな。その時、何万という農民を日本軍が殺しました。それも、不都合なことだから教科書に虐殺とは載っていません。

 投降する人間は捕虜にしなくてはならないという国際法は当時からありましたよ。

 野垂れ死に、そういう目にたくさん合わせてきた国家だということです。だからこそ、絶対に日本という国は戦争をしてはいけないのです。人を殺してまで生きる権利は、誰にあるのでしょうか?

 そう考えると、外国人を労働力として受け入れるという政策、デジャヴみたいで、怖いんですけど!今も日本の経済トップは、労働力を使い捨てだと思ってんじゃないの?人間はいくらでも代わりがいるとでも?少子高齢化の日本なのにね!

コメント
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