稲葉正休という面白い名前の大名がいて、気になって調べてみたんです。このところ、大名の官職名人名事典をエクセルで写していて、たくさんの大名の名前を書いていて読めない字があると、調べてみるんです。稲葉正休氏は、「まさやす」と読むんだそうです。まるで正社員の休みみたいで・・。でも、この人、大変なことやらかしちゃったんです。あの、有名な赤穂浪士の前に、職務上で恨みを抱いて当時の老中の堀田正俊を江戸城内で切りつけました。名刀を集めて試して優れた1本を持参したらしいので、かなり計画的な犯行でした。その場にいたほかの大名たちに滅多切りされて死んだとか。浅野内匠頭だけじゃなかったんですね、そういう刃傷沙汰。
その正休さんのお父さんは、といえば、すでに亡くなっています。だから正休さんが跡を継いだのです。お父さんの正吉さんは、暖色問題のもつれから家臣に殺されてしまいました。いま流行りの「おっさんずラブ」ですが、当時は、というよりももっと以前から、武士の間での男色って当たり前だったんですよ。男の嫉妬は、かなり怖そうですね・・・。
武器を持つ、権力者が武器を持ったら怖い。武器を持って支配するのは、本当に怖い。
ねたむとか恨むとかで、殺意を抱くのは、愚かなことだと思います。武器を持たされるのも、怖い。
今日のテレ朝の「やすらぎの刻」、召集令状に応じたくなくて、自殺した話でした。戦争に行けば、人を殺すことを強要される。そんなことは絶対にしたくないという彼の気持ち、本当にわかります。以前、読んでいないけれど妹尾河童の「少年H」で、同じようなエピソードがありました。確か、テレビで見たのだと思います。「男女」と昔はよく言われていた女のような男の人が、召集令状に悩んだ末に自殺したんです。
軍隊という集団は、上下関係が厳しく、どんな愚かな人間でもその人が上官なら絶対に従わなくてはならないのです。ぞっとしますよ。意味もなく殴られる、いじめの集団のような組織です。まさか、今の自衛隊がそんな組織だとは思いたくないけれど。先日、集団カンニングがニュースになりましたよね。卑怯なことするんだ~。
私は集団が嫌いです。支配されるのは大嫌いです。結婚って、支配関係じゃないのに、なんとなくそうなってしまうのは本当に悲しい。まあ、抵抗し続けて夫は病死したので、よかったのでしょう。どうして対等になれないのでしょうか、いまだに古い価値観を持った男性が大勢いますよね。ぶっ壊したい!
私が江戸時代を面白がるのは、今と違うからなんです。でも、いまだにということがありますね。Y染色体をそこまでこだわるのかってこと。昔はDNA鑑定はなかったのに、たいしたものですねえ。でもね、本当のところは、わかりませんよ、奥さんが浮気していたかもしれないしね。不義密通だって意外と多かったようだし。女性は武器はもたないけれど、恨みのはらしかたは、いろいろあったかも。
調べてみると、けっこう若くして亡くなった大名も多くいるんです。江戸時代は太平の世かもしれませんが、100年人生は夢のまた夢でした。短い人生でも、それぞれに春夏秋冬があります。生まれてきたことが奇跡ですから、生きていることをもっと楽しみたいですね。つらいだけだったわけじゃないと思いたい。