今週、台風2号もあって、なんだかばたばたしています。もう、今日しかゆっくり映画が見られないかも!と、夫を(この台風のさなか)義母に会いに行くのを見送って、そそくさと下高井戸シネマにでかけました。そして、見たのがこの「ぜんぶ、フィデルのせい」という、しかめっ面がかわいいお嬢ちゃんの視点で描いたフランス映画でした。
チラシを見てからずっと気になっていた映画ですが、何か得した気分です。というのも、ジェンダー運動も関係していたからなんです。70年代のパリを舞台に、オタガイブジュジョワ出身の雑誌記者のママと弁護士のパパが、フランコ政権によって亡命せざるを得なかった夫の姉と娘がきっかけで、人権運動にかかわって生活も変えていく夫婦に抵抗する9歳の娘と、次第に自分でいろいろ考えて行動する彼女の成長記録?がなんともほほえましいのです。フィデルとは、ひげ面共産主義者のフィデル・カストロのことです。70年代のパリの空気がわかって、非常に面白かったです。特に、革命とはいいながら、女性解放運動には夫が反対するあたり、どこの国のオトコも同じものなんだな、と妙に納得したりして・・。
日本にも、女性解放運動の中ピ連なるものがありましたっけ。パリのほうは、中絶を合法化する女性たちの運動です。カトリックの国だから、そりゃ大変なことだったのでしょう。そして、娘の同級生が泊まりに来ているときに同級生が見てしまったパパのオチンチンによる波紋・・・?!家庭によって、性教育への考えがあまりに違うこと。ヒロインのアンナには、弟がいるので、それは当たり前のことだけれど、女系家族ではそれはかなりの衝撃には違いない・・・。
昔、子供だったころの視点で作った見事なドラマです。やっぱり、フランス映画は面白い!!そう、この映画で、キューバのことはすこし知っていてもチリのこと、何も知らなかったことに気がつきました。最近では、チリの格安ワイン、けっこう飲んでいるくせにです。もっと勉強しなくちゃ・・・。
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