長いようで短かった3日間も、いよいよ終わろうとしています。
だんだん下界に降りて来た感じが気温の上昇で分かります。あんなに寒かったのにね。
その3でちょっと触れましたけど、危ない箇所があってそこを避けるように樹林帯を上がったあの場所…。
2日目の暖かさで融雪が進み、登山道がだいぶ出てきたので、登りのルートとは別に登山道をなるべく追うようにGPSをこまめに確認しながら下山していました。
そこは、ストンと落ちるように傾斜が強い場所に登山道が付いています。雪がないと、こういうところはジグザグに道が付けられているのでしょうか。それとも鎖場のトラバースか。
ところが雪に覆われると、ただの崖に見えたりします。傾斜は45度はありそうです。もはや登るのも下るのも難しい状況です。
やばい… 登りで避けたあの場所だ。
徐々に傾斜が強くなっていったので気がつくのに遅れてしまったのです。典型的な沢地形の上部です。
上を見ると這い上がる気力を失うほどの傾斜、下を覗くと吸い込まれるような沢地形です。今立っているところは斜面の途中なので、アイゼンを履いたりピッケルに取り替えるなど、ザックを降ろしての作業が出来ないのです。
落ち着け。考えろ…周りをよく観察するんだ。
ちょっと下ると木が生えている。そこがわずかに傾斜が緩んでいるのが目にはいりました。そこでザックを下ろし、12本爪のアイゼンを装置。ピッケルを出してストックをしまいます。ヒラヒラしたタオルなんかも一度しまうことにします。
…さ、行くぞ。
トラバース(横に行く)することに決めました。距離は長くないので、ゆっくりと確実に足場を作って、ピッケルで確保。必要以上に刺激を加えると雪崩とともに奈落の底へ…なんてことが頭の中をグルグル回ります。
ふぅ~ 脱出完了。
雪の状態が良かったのかな、助かりました。さあ気を取り直して先に進むぞー。
途中でこの日初めて人に会いました。
リタイアして間もない感じのお父さんでした。
僕『こんにちは~』
お父さん『一台だけ赤い車が停まってたけどあなたの?』
僕『僕のです。ちょうど雪崩の撤去作業してたところを通してもらいました』
お父さん『いや~、途中迷ってしまってコイツ(GPS)がなかったら無理でしたよ』
まったくですね。残雪期は難しいですよね。
お互いの情報を伝え合って別れました。お父さんの背中には25kgの荷物が乗っかっていました。
お父さんは以前、燕岳で5月末に猛吹雪にみまわれてからというもの、怖くて冬山装備のすべてを持ってきてしまうんだとか。ま、僕も24kgですから似たようなもんですけどね。
どんどん暑くなってきます。それだけ終わりの時が近づいているということですね。
やがて、上から自分の車が見えてきました。やれやれ終わったな。
一通り片付けて温泉に向かいます。なんてったって3日ぶりの風呂ですからね。どこに入ろうか迷ったあげく、導かれるように『ガーテンホテル焼岳』に吸い込まれました。
残念ながらレストランは休みだったのですが、お風呂だけ利用させてもらうことにしました。なかなか広くていいお風呂でしたよ。
屋根つき露天風呂の奥にはなんとなんと!ななななななんと!!
混浴の露天風呂があるではありませんかぁー! これはどうしたもんか…。
入り口に混浴の利用方法が書いてありました。
どうやら湯衣(ゆあみ)を着用するらしいです。それなら入りやすいかも。
さ、どうする俺。人生初の混浴体験、ここで行かなきゃこのブログも面白くならないってもんでしょ。
よーし、突撃だーっ。
まず目に入ったのが、掃除してない湯船。…と思ったら、これがこの温泉の名物『うぐいすの湯』らしいです。一応、「エメラルドグリーンに輝くお湯が…」という触れ込みでしたが、どうみてもこれは青コケというか、藻というか…。では念のため入浴します。
おおおー 混浴の湯船に入ったぞー。
なんかヌルヌルするなぁ。変な油っぽいアブク立った気泡も浮いてる。すぐに上がりました。
そしてその奥に『瀑泉洞』という洞窟のような雰囲気のお風呂がありました。そろーりと浸かってみます。
うん、こちらは湯加減もよろしくいい感じです。
さて問題の混浴の雰囲気は…
だ、だ、誰ひとり入っていませんでした。(笑)
おかげで僕の混浴体験はなんとマヌケな結末を迎えたという訳です。でもね、気兼ねなくこのホテル自慢の湯に浸かることが出来て満足しました。また寄ってみたい温泉の1つになりました。
そして帰り道、中央道の集中工事渋滞に身をゆだねることとなり、11時30分に下山して、お風呂と食事も含めてですが家に着いたのが23時30分と12時間後でした。
山も家も遠かった…
おしまい。
http://at-tink.com
だんだん下界に降りて来た感じが気温の上昇で分かります。あんなに寒かったのにね。
その3でちょっと触れましたけど、危ない箇所があってそこを避けるように樹林帯を上がったあの場所…。
2日目の暖かさで融雪が進み、登山道がだいぶ出てきたので、登りのルートとは別に登山道をなるべく追うようにGPSをこまめに確認しながら下山していました。
そこは、ストンと落ちるように傾斜が強い場所に登山道が付いています。雪がないと、こういうところはジグザグに道が付けられているのでしょうか。それとも鎖場のトラバースか。
ところが雪に覆われると、ただの崖に見えたりします。傾斜は45度はありそうです。もはや登るのも下るのも難しい状況です。
やばい… 登りで避けたあの場所だ。
徐々に傾斜が強くなっていったので気がつくのに遅れてしまったのです。典型的な沢地形の上部です。
上を見ると這い上がる気力を失うほどの傾斜、下を覗くと吸い込まれるような沢地形です。今立っているところは斜面の途中なので、アイゼンを履いたりピッケルに取り替えるなど、ザックを降ろしての作業が出来ないのです。
落ち着け。考えろ…周りをよく観察するんだ。
ちょっと下ると木が生えている。そこがわずかに傾斜が緩んでいるのが目にはいりました。そこでザックを下ろし、12本爪のアイゼンを装置。ピッケルを出してストックをしまいます。ヒラヒラしたタオルなんかも一度しまうことにします。
…さ、行くぞ。
トラバース(横に行く)することに決めました。距離は長くないので、ゆっくりと確実に足場を作って、ピッケルで確保。必要以上に刺激を加えると雪崩とともに奈落の底へ…なんてことが頭の中をグルグル回ります。
ふぅ~ 脱出完了。
雪の状態が良かったのかな、助かりました。さあ気を取り直して先に進むぞー。
途中でこの日初めて人に会いました。
リタイアして間もない感じのお父さんでした。
僕『こんにちは~』
お父さん『一台だけ赤い車が停まってたけどあなたの?』
僕『僕のです。ちょうど雪崩の撤去作業してたところを通してもらいました』
お父さん『いや~、途中迷ってしまってコイツ(GPS)がなかったら無理でしたよ』
まったくですね。残雪期は難しいですよね。
お互いの情報を伝え合って別れました。お父さんの背中には25kgの荷物が乗っかっていました。
お父さんは以前、燕岳で5月末に猛吹雪にみまわれてからというもの、怖くて冬山装備のすべてを持ってきてしまうんだとか。ま、僕も24kgですから似たようなもんですけどね。
どんどん暑くなってきます。それだけ終わりの時が近づいているということですね。
やがて、上から自分の車が見えてきました。やれやれ終わったな。
一通り片付けて温泉に向かいます。なんてったって3日ぶりの風呂ですからね。どこに入ろうか迷ったあげく、導かれるように『ガーテンホテル焼岳』に吸い込まれました。
残念ながらレストランは休みだったのですが、お風呂だけ利用させてもらうことにしました。なかなか広くていいお風呂でしたよ。
屋根つき露天風呂の奥にはなんとなんと!ななななななんと!!
混浴の露天風呂があるではありませんかぁー! これはどうしたもんか…。
入り口に混浴の利用方法が書いてありました。
どうやら湯衣(ゆあみ)を着用するらしいです。それなら入りやすいかも。
さ、どうする俺。人生初の混浴体験、ここで行かなきゃこのブログも面白くならないってもんでしょ。
よーし、突撃だーっ。
まず目に入ったのが、掃除してない湯船。…と思ったら、これがこの温泉の名物『うぐいすの湯』らしいです。一応、「エメラルドグリーンに輝くお湯が…」という触れ込みでしたが、どうみてもこれは青コケというか、藻というか…。では念のため入浴します。
おおおー 混浴の湯船に入ったぞー。
なんかヌルヌルするなぁ。変な油っぽいアブク立った気泡も浮いてる。すぐに上がりました。
そしてその奥に『瀑泉洞』という洞窟のような雰囲気のお風呂がありました。そろーりと浸かってみます。
うん、こちらは湯加減もよろしくいい感じです。
さて問題の混浴の雰囲気は…
だ、だ、誰ひとり入っていませんでした。(笑)
おかげで僕の混浴体験はなんとマヌケな結末を迎えたという訳です。でもね、気兼ねなくこのホテル自慢の湯に浸かることが出来て満足しました。また寄ってみたい温泉の1つになりました。
そして帰り道、中央道の集中工事渋滞に身をゆだねることとなり、11時30分に下山して、お風呂と食事も含めてですが家に着いたのが23時30分と12時間後でした。
山も家も遠かった…
おしまい。
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