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『北斎インパクトと国宝、浮世絵に国宝なし 3』—葛飾北斎の肉筆画に重文が二点がありました。 少しは納得―  

2023-06-07 08:03:15 | 絵画

『北斎インパクトと国宝、浮世絵に国宝なし 3』

『葛飾北斎の肉筆画に重文が二点がありました。 少しは納得』      

 先日(20200111)日経新聞土曜版『知っておこう国宝クイズ』、という記事掲載があり、このクイズ難しい順に並べてありました。 そのうちの、5位までを列記しました。

1位 国宝が多い都道府県は? 
① 東京 ②京都 ③奈良 (正解は①)

2位 国宝でないのは? 
① 羽黒山五重塔(山形) ②金閣寺(京都) ③富岡製糸場(群馬)(正解は②)

3位 国宝の総数は? 
① 1120 ②3280 ③1万3275 (正解は①)


4位 三十三間堂の千手観音坐像、実際の手の数は? 
① 33本 ②42本 ③109本 (正解は②) 

5位 国宝に指定された作品がないのは? 
① 雪舟 ②俵屋宗達  ③葛飾北斎 (正解は③)

水墨画家の雪舟は国宝作品が6点調べました)
『紙本墨画淡彩慧可断臂図』、 
『四季山水図巻』、 
『破墨山水図』、 
『秋冬山水図・冬』、 
『天橋立図』、 
『山水図 牧松周省・了庵桂悟賛』

俵屋宗達も国宝作品が3点(調べました)、
『紙本墨画蓮池水禽図』、
『風神雷神図屏風』、
『紙本金地著色源氏物語関屋及澪標図』 がある。

 一方、富嶽三十六景などの浮世絵を描き、国内外の画家に影響を与えた葛飾北斎の作品に国宝は無い。 実は、日本絵画の象徴的な存在である浮世絵には、重要文化財はあるものの国宝が1つもない。 浮世絵は複製が可能な版画が多いためだ。北斎の代表作『神奈川沖浪裏』も海外も含め本物が多数ある。

 北斎肉筆画については、ズブ素人の自分には、国宝級があるように思えます。 特に晩年の多くの傑作には。 ウェブ情報にはこう紹介されています。

 北斎は、多くのものをテーマに、生涯に三万点を超える作品を発表したと言われています。 若い時から様々な絵を描くことに意欲的であり、版画のほか、肉筆浮世絵にも傑出した作品を残しています。

 北斎の業績は、浮世絵の中でまさに巨大な高峰でしたが、達者な描写力、速筆は『北斎漫画』の中にも見ることができます。

 さらに、読本や挿絵芸術にも進出し、『北斎漫画』を始めとする絵本を多数発表し、毛筆による形態描出に敏腕を奮うなど、絵画技術の普及や庶民教育にも多大な貢献をしました。
 
また世界的にも高名な画家であり、フィンセント・ファン・ゴッホなどの印象派画壇の芸術家を始め、工芸家やドビュッシーなどの音楽家にも影響を与え、西洋世界への影響力は計り知れません。

 ありとあらゆるものを描き尽くそうとした北斎は、晩年、銅版画やガラス絵なども研究し、また油絵に対しても関心を寄せましたが、遂に果たせませんでした。もし油絵を描いていたらどのような作品ができたのか、大変興味深いことです。

 一九九九年には、アメリカ合衆国の雑誌『ライフ』の企画「この千年で最も重要な功績を残した世界の人物百人」で、日本人としてただ一人、八十六位にランクインしました。

 肉筆浮世絵は、決して浮世絵版画の下絵や原画では無く、また版画の上に筆で、彩色した絵でもありません。

この本『北斎肉質画大全』には、北斎の肉筆画一六八作品(一八九点)を以下のように時系列に分類し、収録しています。

第一章、春朗期の作品   二作品、
 習作の時代 
  一七七九年から一七九四年 
  北斎二十歳から三十五歳

第二章、宗理期の作品   四十作品
 宗理様式の展開の時代 
  一七九四年から一八〇四年 
  北斎 三十五歳から四十五歳

第三章、北斎期の作品   四十四作品
 読本挿画に傾注した時代 
  一八〇四年から一八一一年  
  北斎四十五歳から五十二歳

第四章、戴斗期の作品   十五作品
 多彩な絵手本の時代 
  一八一二年から一八一九年
  北斎 五十三歳から六十歳

第五章、為一期の作品   二十二作品
 錦絵の時代
  一八二〇年から一八三三年
  北斎 六十一歳から七十四歳

第六章、画狂老人卍期の作品  四十五作品
 最晩年
  一八三四年から一八四九年
  北斎 七十五歳から九十歳

さらに、葛飾北斎の肉筆画を所蔵する美術館は、

● 隅田川両岸景色図巻 他     すみだ北斎美術館(東京都) 
● 鯉図              群馬県立近代美術館(群馬県)
● 井出の玉川           千葉市美術館(千葉県)
● 春秋美人図 双幅        出光美術館(東京都)
● 夏粧美人図           東京藝術大学大学美術館(東京都)
● 獅子図             東京国立博物館(東京都)
● 見立三番叟、雨中の虎      太田記念美術館(東京都)
● 西瓜図             宮内庁三の丸尚蔵館(東京都)
● 萩の玉川図           板橋区立美術館(東京都)
● 酔余美人図※寄託品       鎌倉国宝館(神奈川県)
● 二美人図 ※重文        MOA美術館(静岡県) 

ウエブ情報から引用


● 鬼図              佐野美術館(静岡県)
● 祭屋台天井絵 他        北斎館(長野県)
● 夜鷹図             細見美術館(京都府)
● 潮干狩図            大阪市立美術館(大阪府)
● 巌頭鵜図 ※重文        林原美術館(岡山)

ウエブ情報から引用

熱海市のMOA美術館で見ました『二美人図』とにかくよかったです。 葛飾北斎の肉筆画に重文が二点がありました。 少しは納得です。

繰り返しになりますが、葛飾北斎について、ウェブ情報です。
 葛飾北斎は、宝暦十年(一七六〇年)に武蔵国葛飾郡本所割下水に、貧しい百姓の子として生まれました。 嘉永二年(一八四九年)に八十八歳で没しています。当時としてはかなりの高齢ですが、それでも画業を全うしたい北斎にとっては短すぎたようです。

 肉筆画とは、肉筆浮世絵とも言い、江戸時代に成立した浮世絵のジャンルのひとつです。通常、錦絵と呼ばれる浮世絵版画と区別して、浮世絵師が自らの筆で直接絵絹や紙に描いた浮世絵を指す美術用語です。
 
浮世絵といえば版画を指すのが一般化したため、浮世絵版画との区別をより明確にするために肉筆浮世絵というようになりました。したがって肉筆浮世絵は、決して浮世絵版画の下絵や原画では無く、また版画の上に筆で彩色した絵でもありません。

まだまだ、葛飾北斎は、調べ甲斐のある巨人です。
  (記事投稿日:2020/01/15 、#142)


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