原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

65歳以上は「新型コロナ」重症化リスクが高い、と言われると…

2024年11月29日 | 医学・医療・介護
 (冒頭写真は、2024.11.22付朝日新聞・広告欄より転載したもの。)


 この原左都子、新型コロナに関しては特段の感染リスクを感じることは無い日常なのだが。

 何だか近頃、とみに感じるのは「認知症」だ。
 いえいえ、それに我が脳が絶体絶命的におびやかされているとのことでは無いのだが。
 確実に、脳の働きが低下していると自覚する出来事が日々ままあるのだ。
 上述の如く、例えば本日昼間にどこかに出かけたのだがすぐには分らないとか。 (いえ、真面目に思い出そうとすると思い出すことが出来るが、さほど真面目に考えねばならない現象ではないだろう。)
 誰に会ったかに関しては、すぐに思い出せるものだ。 やはり人とのかかわりとは印象に残りやすい現象なのであろう。

 特に日常茶飯事である買い物などの記憶が、薄れることがよくある。😱 
 そこで対策として私が考えたのは、いつも同じ店舗へ行かずに 行先の店舗にバリエーションを持たせる、との方策だ。😜 
 これが功を奏しているのか、近頃は自分が何処で買い物をしてきたのかを明瞭に記憶できていて、安堵している。😶 

 やはり、生活に“あえて変化を持たせる”との事実が効果的なのだろう。😷 



 さて、話題を冒頭写真の「重症化リスクが高いと言われる『新型コロナ』」に戻そう。

 この種の感染症が、高齢域に達する程に重症化リスクが高くなるは自明の理であろう。
 故にこれが自身の身に降りかかったとしても、上に記した「買い物の記憶忘却」よりも自己責任の度合いが低いようにも思われるが…

 いや、そうではなくて。

 買い物の記憶を多少忘却したところで、大した損失が無いのに比して。
 国民皆が既に忘れかけている「新型コロナ」に感染することの方が、よほど命取りであることには間違いない!!

 ただ 原左都子の場合は、昨年、本年と立て続けに秋に郷里医学部同窓会出席目的で、航空便の旅をしている。
 その間、多くの人々と相まみえたにもかかわらず、特段の「新型コロナ」はじめ感染症罹患の症状は何ら出ずに済んでいる。

 これこそが、「新型コロナ禍」が一応過ぎ去った証かとも分析したりもしているのだが…


 最後に余談だが。

 冒頭新聞広告には、「認知障害などの後遺症(罹患後症状)にも注意が必要」とある。
 その症状として、倦怠感、呼吸困難、筋力低下、認知障害や記憶障害といった神経障害などの症状が現れ、続くことがあります。 と書かれている。

 その種の症状が一切無い原左都子であるが故に、今のところは我が「忘却癖」は、おそらく「新型コロナ感染症」から発した症状では無いと断定できるであろう。

 新聞広告の下に、「2024年10月から定期接種がスタート」欄があり。 
 それによれば、その定期接種の対象者として。
 ❶ 65歳以上の高齢者
 ➋ 60~64歳の基礎疾患を有する者  
              と、書かれている。


 元医学関係者としては合点が行かない内容であり、この指導には従いたくない思いが強いが。


 もしも「新型コロナ」に関して、不安材料が大きい国民の方々が存在するのであれば。
 この制度を利用される手もあると、考えます。


 (参考ですが、この原左都子は今後一切「新型コロナワクチン」接種の意向はありません!)


重度認知症高齢義母の「多動性」に驚かされる!!

2024年10月30日 | 医学・医療・介護
 昨日、高齢者介護施設に暮らす現在93歳で重度認知症を抱える義母がしでかした「事件」及びそれに対する対応に関して、施設のケアマネージャー氏より電話が入った。


 ケアマネ氏曰く、「本日お義母さんが施設内で怪我をされて、出血多量だったので私が病院に連れて行きました。 結果としては、何針(だったか私が忘却したが)縫う措置がとられ、その後施設まで連れて戻って来て 今はベッドで寝ています。」

 (私の感想だが、またかよ…、としか言いようが無い… )
 と思いつつ、ケアマネ氏と会話する機会が少ない身故に、この電話のついでに私なりの質問をさせて頂き、意見を述べさせてもらった。
 「義母に元々“多動性”がある事実を、重々承知しているのですが。 今現在既に重度認知症かつ足が不自由、加えて脳内出血を多数抱えている身にして、一体如何なる行動をして怪我をしたのでしょうか??」

 ケアマネ氏曰く、「お義母さんは現在は本来ならば一人で行動不能な身です。 ところがおっしゃる通りで、多動性があるがばかりに どうしても自室のベッドで静かに寝て居られず、這いずってでも部屋から外に出て行く癖があります。 本日も、どういう訳か廊下まで這いずって出て来て、何かに身体をぶつけて大量出血となった始末です…」

 そうだとしても、高齢者施設内で一番多忙なケアマネ氏自らが、義母の病院受診に付き添って下さったとのこと。😨 
 とにもかくにも申し訳なさの極みで、重々お礼を申し上げた。


 これ、実際大変だ!
 
 義母には昔から「多動性」があるのを、私は重々承知している。
 とにかく家でじっとしているのが極度に苦手な人物で、亭主と結婚当初期にメゾン原(昨日のエッセイを参照下さい)の一室に住まわせてもらっていた私が知る限りでも、義母(当時60代前半期)は毎日朝から出かけて(どこへ行くのかは知らないが、と言いつつ義母の行き先に関する私なりの目星はついていた。 ここでこっそり暴露すると「浮気」に精を出しているのがバレバレの男好きの義母だった…)は、帰って来るのは夜だったものだ。

 その義母の多動行動に関して、亭主に質問したことがある。
 「あなたのお母さんて毎日朝から出来る限りのお洒落して出かけるんだけど、一体何処へ行ってるの??」 
 亭主が応えて、「ああ、町内会の用事があると言ってるよ。」
 私が返して、「あのねえ、町内会の用事が毎日朝から晩まである訳が無いでしょ!! それに、何で町内会の用事のためにあれ程着飾る必要があるの!!??」
 私なりには、義母の行き先が目星がついていたのだが。 それを義母の長男である亭主に言う必要もないし…。  私自身も当時は定時制高校教諭をしていて、午後から夜遅くまでは外出していたし。 特段の被害が私にある訳もないし。
 とにかく、義母の多動性奇行を放置しておいたものだ。



 話題を元に戻そう。

 その義母だが、とにかく自身がいくら年老いても、認知症になろうとも、基本的な行動パターンがまるで変化しない事実に、他人の私が驚かされるということだ。

 今回の、「義母這いずり大怪我事件」に関しては、一体全体義母が施設内の何処へ行こうとしていたのかは不明だが。

 とにかく、自身が主体的に欲す欲求行動をいつまでも執念深く実行せんとする、その義母のパワーに驚かされた次第だ。

 これ、きっと義母は長生きするぞ。
 長生きして義母が目指すべく道を、床を這いずってでも実行し続けるであろうと、私は結論づける。


 そうだよなあ。

 この私も上っ面だけカッコつけてばかりいないで。 
 義母の如く、自身が一番やりたいことを認知症を患っても成し遂げるべく、全身全霊で生きたくもなるなあ…


親には親の、子には子の人生がある …

2024年10月24日 | 医学・医療・介護
 本日のエッセイは、2024.10.22付朝日新聞「取材考記」より くらし報道部 鈴木彩子氏による「互いに自分らしく 親の老後 繰り返し対話を」より題材を得よう。


 早速、当該記事を以下に要約引用しよう。
 
 団塊の世代が75歳以上になる2025年がすぐそこだ。 帰省すると、親からその世代の「老い」を見聞きする機会が増えた。
 親の老いに、働き盛りの世代はどう向き合ったらよいのか。 (中略)
 介護サービスをフル活用することで、働きながら在宅介護も可能という人もいる。 
 施設入居を選んだ人もいた。 大切なのは、親がその人らしく過ごせること。そして、子ども自身も自分らしく生きられるように、という視点だった。 親には親の、子のは子の人生があるから。 
 時間とお金を使いながら、親の介護をしているという声も沢山寄せられた。 施設入居を選んで本当に良かったのか、罪悪感がぬぐえない、と言う声もあった。 (中略)
 老いていく親も子供も、幸せに生きるにはどうしたらよいのか。
 親がどんな時に幸せを感じるのか、何を大切に生きているのかを、繰り返し話し合う事が大切という専門家もいる。 (中略)
 日本人の平均寿命は、男女ともに80歳を超えた。 死因で3番目に多いのは「老衰」。 今は「天寿を全うできる国」になりつつあるそうだ。 そんな時代だからこそ、「どう生きるか」「何が大切か」を家族で話していきたい。
 
 (以上、朝日新聞「取材考記」より一部を引用したもの。)



 今回の執筆担当者は、2003年入社であるらしいが。
 おそらく、私よりも20歳以上若い世代の方であろう。

 我が義母と実母も、それぞれ別々の高齢者介護施設へ入居しているが。
 現在義母が93歳、そして、実母が92歳を迎えようとしている。
 両人共々高齢者施設へ入居したのは本人たちが80歳を過ぎた頃であり、入居後義母は10年余り、実母は8,9年の年月となろうか。

 入居当初はまさに、上記朝日新聞にも書かれているがごとくに。 辛うじて「親がその人らしく過ごせる」年代だったものだ。
 話好きな義母は施設からよく電話を寄越して、日々の暮らし状況を伝えてくれたりもしていたし。 
 嫁の私に対する要望もよく言ってきた。
 例えば、「お世話になっている係員の娘さんにプレゼントをしたいので、〇子さん(私のこと)が適切なものを選んで施設まで送ってくれる?」 
 この“事件”ほど私にとって迷惑なことは無かったのでよく覚えているのだが。 (何が迷惑か、って。 何で見知らぬ子どものプレゼントを私が選んで送らねばならないのか!!! 実際怒り心頭だったが、結果としては施設内でのプレゼント禁止条項に触れるため、私が送ったプレゼントが該当子どもに手渡されることは無かったようだ。)😖 😵 

 片や 郷里の高齢者施設へ入居中の実母は、つい最近までは 私にとって特段の迷惑行動は無かったのだが。
 先だっての当エッセイ集バックナンバーにて述べた通り、現在認知症状が出始めていて 我がまま・暴言が目立つようになってきている…



 朝日新聞の鈴木記者は、「互いに自分らしく 親の老後繰り返し対話を」とおっしゃるが。

 それは 未だ親御さんが高齢域とは言えどもお若くて、認知症状が出ていない状況だからこそ。 そんな悠長なことを言っていられるのだと判断する。

 これが、後10年経過して。
 認知症(重症になる程大変です!!)を抱えるまで、自身の親が高齢者施設内で生き延びたならば。
 それはそれは、たとえ家族であれども実の子であれども、老いぼれた親が手に負えない存在になる時期が訪れるのが、世の無情(無常)というものだ…😭 😱 


 「互いに自分らしく 繰り返し対話を」と、いとも簡単に 朝日新聞の鈴木彩子氏は(きれいごとを)おっしゃるが。

 鈴木氏自身の親御さんが認知症等々で今後老いぼれた暁に、今一度 朝日新聞紙上で同テーマにて。
 「親の介護」に関して、改めて ご持論を述べられることを楽しみにさせて頂きたいものだ… 


 たとえ、自分の親であれ。

 認知症者の介護って。  朝日新聞社の鈴木氏がおっしゃる程、甘くはないですよ…
 

「キムワイプ」、懐かしいなあ…

2024年10月22日 | 医学・医療・介護
 (冒頭写真は、2024.10.18付朝日新聞記事より転載した「キムワイプ」等の写真。)


 この「キムワイプ」というものが何であるかが分かる人材は、おそらく職業経歴として医学等々の科学実験にかかわっている(った)経歴の持ち主であろう。

 (参考だが、この原左都子は隣の「プロワイプ」と称する商品には縁が無い。
 新聞紙面によると、「プロワイプ」は2007年のブランド展開であるらしいが。その時代には私は医学分野業務を一旦終了して、教育分野の仕事に関与していた頃だ。)


 それでは、2024.10.21付朝日新聞 「ぶらっとラボ」より、「測定機器フル動員 違い分析」と題する記事を以下に要約引用しよう。

 研究室で長年、愛用されている紙ワイパー「キムワイプ」(日本製紙クレシア、1969年発売)と、競合品の「プロワイプ」(王子製紙、2007年ブランド展開)の性能に違いはあるのか。 電気通信大学が所有するさまざまな測定機器を使って全力で調べた動画を公開している。
 キムワイプなどの紙ワイパーはティッシュと比べ頑丈で、ふいてもけばが残りにくい。 この特性を裏付けるものは何か。 組成や強度、構造などを調べた。
 用いたのは、X戦を当てて返ってくる波長から組成を分析できる蛍光X線分析装置や、最大10トンの力で引っ張ることができる万能材料試験機、2千倍まで拡大可能できる高性能顕微鏡など。
 学術技師は、「キムワイプには酸化亜鉛を推定させる材料が多く、プロワイプはカルシウム系が多く入っているようだ」と話す。
 引張り強度の測定では、両者約2キロまで耐えた。 試験回数は1回だが、強度はほぼ互角とみられる。
 繊維の密集度合いがわかる顕微鏡の倍率100倍では、キムワイプは大小のすき間が見られ、プロワイプは比較的均質だった。 繊維1本の形がわかる500倍では違いがみられず、教授は「キムワイプはザラザラで、プロワイプは少し滑らかなのは、繊維のむらによるのかと思う」と説明する。
 電通大は、中小規模の組織では導入が難しい機器を外部も利用でき、技術相談にも応じる枠組みの一角を担っており、周知する狙いがある。  動画を取りまとめた特任教授は、「電通大には21種類もの装置とスーパーヒーローが待っています」とアピールする。

 (以上、朝日新聞記事より 一部を引用したもの。)



 上記朝日新聞記事によると。
 「キムワイプ」は1969年発売のようだ。
 私が医学者として世にデビューしたのは、1970年代後半期だが。
 医学部学生時代には、未だこの「キムワイプ」にはお目にかかっていなかった。  医学実験中に実験用に用いた“ふき取り紙”が何であったのかの記憶が薄れているが、おそらく普通にティッシュペーパーをしようしていたのではあるまいか?? (いえいえ、ティッシュペーパーは何を拭きとるにも便利な紙であるため、その前後を通してずっと、大して実験上大事ではない場面では活躍してくれたふき取り紙ではある。)

 で、「キムワイプ」を私が実験上使用し始めたのは。
 医学部卒業後就職した医学企業に於いて、である。
 
 その時には既に、「キムワイプ」は科学実験室内での“一部の風景”と化していたことであろう。

 ところがその性能に関しては、未だ医学実験者間でも十分なる理解度が無い時代であり。 ある実験者は、「キムワイプはきめが粗いため、傷つけてはならない実験対象物には利用不能だ!」なる意見を述べ始めたものだ。
 それに対して私は、「そうだとすれば実験上の利用範囲が狭くなり、ふき取り紙としてさほど活躍が出来なくなる。 キムワイプは少なくともティッシュと比してかなり高額なふき取り紙のため、微細な対象物をそれでふき取るに当たり傷つけることは無いのではなかろうか??」 
 
 その辺を、おそらくメーカーに問い合わせをしたかもしれない。
 そして、その後はその回答(上記朝日新聞記事と同様だったが)に安心して、キムワイプを使用し始めたものだ。


 それに対して、「プロワイプ」は私はそれが販売された時期には 年代的に使用したことはない。
 こちらが「キムワイプ」よりかなり後で開発されているため、おそらくその辺の研究者の誤解を招かないよう 紙質を均質にしたのではなかろうか??


 とにもかくにも、この種の「科学実験」をわき役として支援する高品質の紙ワイパーの登場により。 
 現在の科学の発展が支えられている事実を、ひしひしと実感する我が身である。😃 😊 
 

再掲載 「珍患者・左都子の“10年ぶり”の内科受診記」

2024年10月18日 | 医学・医療・介護
 またもや「原左都子エッセイ集」バックナンバーにて面白いエッセイを発見したので、本日もそれを以下に再掲載させていただこう。



 「病院へ行かない主義」で名を馳せているこの原左都子が、昨日(2019/10)
、実に10年ぶりに近くの内科医院を受診した。
 一体、我が身体の何処がどうしたのかを説明するならば…
 ウィーン旅行から帰国した後頃からだろうか。 どうも、食事と連動して左胸が痛む感覚があった。 特に朝食時にその症状が顕著であり、昼食時にも同様の症状が出る日々が続いた。(どういう訳か夕食時には酒のせいもあるのか?、その痛みは無いのだが。 夜中にその痛みが出るということも一切無かった。)
 元医学関係者の私としては、当然ながら自己診断にてあれこれと病名を探るのだが…
 食事と連動して左上胸部及びその周辺が痛むということは。 私なりに、消化器系に何らかの異常があるのではないか、最悪の場合、食道か胃に癌が発生しているかもしれない… などと勘繰り始めると、この私ですら恐怖感に苛まれ始めるのだ。
 それにしても何で痛みが左胸中心なんだ?? 合点がいかないなあ。 などと考えつつ。
 
 昨日、重い腰を上げて自宅近くの内科医院を訪れた。
 参考だがこの医院へは現在の住居へ転居後、17年の年月に渡り一家3人共お世話になっている。 (上記のごとく、私自身は10年ぶりだったが。) 
 それでは、診察室でのやりとりを以下に列挙しよう。 (内科医先生をM先生とさせていただく。)
 私 「こんにちは。ご無沙汰致しました。」
 M先生 「本当にご無沙汰でしたね。 今日はどうされましたか?」
 私 「前回の診察以来、ずっと元気だったのですが。」 
 M先生 「それは何よりでしたね!」
 私 「(上記の症状を説明した後)、最悪の場合、消化器系の癌も考えられるかと自己診断しまして、本日診察に伺いました。」
 M先生 「消化器系の癌とした場合、痛む場所が左上胸部というのが少し突拍子が無いかとも思います。 ただ〇さん(私の事)がそう診断したのならば、念のためカメラを飲みましょうかね?」
 私 「先生、そっ、それだけは勘弁して下さい! カメラを飲むのは、私にとっては別の重い病気が出来そうなほどに辛いんです!!」
 M先生 「過去にカメラを飲んで何か問題があったのですか?」 
 私 「はい。 私は医学部出身なのですが(M先生も既にご存じだが)、学生時代に自分の胃液を採取しての検体検査目的と共に、患者さん達の苦しい思いも実体験するとの目的も兼ねてゾンデを飲まされたことがあります。 周囲の学生達はまるでうどんをすするがごとくスルスルと飲めるのに、この私は何と3時間が経過してもゾンデが喉を通らず、“オエ~~~~ッ”とゾンデを吐き出してばかりの死ぬ思いをしました。 あんな苦しかった経験は後にも先にもなく、今尚トラウマとなっています。 ましてやカメラを飲むなど、私にとっては地獄に落ちるがごとくの仕打ちです。」
 M先生 「そうでしたか。その思いも分かりますが…  ただ、現在のカメラは実に小型に出来ていて、意外や意外、患者さんが横になっていてさえくれれば、アッと言う間に検査が終了するかもしれませんよ。」 
 私 「本当ですか?!」
 M先生 「いずれにしても私の現在の考えは先ほど申した通り、もしかしたらその痛みは消化器と連動したものでは無く、単に筋肉由来であるかもしれません。 〇さんは現在何か運動をされていますか?」
 私 「はい。 週に2度5kmを完走しています。 これが現在の私に取って何にも勝る達成感・爽快感の源でもあります!」 
 M先生 「それは凄いですね! (私に5kmを何分で走っているかを確認した後に)、いやいや実に素晴らしいじゃないですか! 不整脈症状も無い現在、どうも〇さんは心身共にお元気そうで癌等の疾患とは無縁のような気もします。 〇さんの場合、側彎症がある故に左側にのみ筋肉の痛みが出る事もあり得るかもしれません。 それでも〇さん自身がどうしても消化器系の疾患を疑うのならば、それも尊重しましょう。 どうでしょう、しばらくランニング等の運動を続行しつつ様子を見て、未だ症状が気になるようでしたら今度こそカメラ検査の段取りにしませんか?」
 私 「ご理解、誠にありがとうございます。 それでは、どれ程の期間様子見しましょうか?」
 M先生 「1、2週間でどうでしょうか? その間に〇さんの不安の程が拭えない場合、いつでも受診下さい。」
 
 まとめに入ろう。
 こんな珍患者、実際にこの国に存在するであろうか?
 加えてこれ程までに患者の立場に立って診察に挑んで下さる医師先生も珍しいのではなかろうか?
 もしも今回のM先生の診断が誤診であった場合、相手が素人患者だったならば“命とり”との結論ともなりかねない。  ただそうはならないであろう。 M先生は患者一人一人に寄り添われながら、日々丁寧な問診の上診察に当たられている。
 元医学関係者である我が素人診断も尊重して下さりつつ、次の診察の提示も頂けている。
 私にとっては、M先生とは我が理想の地元医院の内科医先生であられる。 それだからこそ、何かの場合には必ずやM先生に依存させていただいて来ている。
 さてさて私は後1~2週間内に、カメラを飲まざるを得ないのか、どうなのか?!?

 (以上、「原左都子エッセイ集」バックナンバーから再掲載したもの。)




 2024.10.18現在の、原左都子の感想に入ろう。

 私がウィーン旅行から帰宅後「食事と連動して左上胸部及びその周辺が痛む」との症状が出た記憶が、今となっては全く無い。
 そしてこの原左都子が、それがために医師に受診したと書かれている。😫 😲 

 我が病院嫌い(と言うよりも、元医学者である関係で自己の身体状況のほとんどを自身で診断できると信じている身であり。 例外的に、例えば膝を複雑骨折した等、自力回復が不能な場合のみ病院を受診することにしているのだが…)

 そして それに対するM医師先生のご対応が、素晴らしい。
 と言うのも、このM医師先生には過去に於いて私が医学部出身の医学者である事実を語った経歴があるのだ。 (参考だが、これを語るといきなり怒り始める医師も存在した。その種の医師には二度とお世話にならなかったものだが…)
 それを当時記憶して下さっていたが故の、M先生のご対応だったものだ。

 結論を言うと。
 この私は、そのM先生の診察後はもちろんのこと、今までただの一度も「胃カメラ」は飲まずに済ませている。
 今後もそれを押し通す予定でいる!
 
 それがためには、やはり自己身体管理力が必要だ。

 まあ、そうだなあ。
 高齢域に達して尚、その自己身体管理力のお陰で 私はそれ以来「内科」受診歴が皆無だ。

 (残念ながら、転んで怪我ばかりしている我が身にして。 2年程前の「左膝複雑骨折」の際には整形外科に手術入院してお世話になってしまったが…)

 今後共、「整形外科」以外の病院診療科には行かなくて済む身体を維持すべく、日々の体調管理に精進しよう!