首相官邸って、大都会東京の一等地永田町にこんなに広大な敷地を陣取って建っているんだ!
これは昨日(5月14日)の朝日新聞夕刊一面に掲載されていた首相官邸をめぐるニュースの航空写真を一見して抱いた私の感想である。
この夕刊記事は 「官邸、高層ビルも悩みの種」 と題しているのだが、その場に首相官邸が存在することにより、周辺ビルは設計上の制限を受ける等の迷惑を被っている様子である。
早速、このニュース内容から要約して紹介しよう。
東京・永田町にある首相官邸を取り囲むように高層ビルが次々と建設され、官邸側が「安全確保」に頭を悩ませている。 ビルから官邸を見下ろせるため、政治の中枢がのぞかれかねず、要人への襲撃の恐れもある。そのため建設主に窓の向きなどを要望している。 片や、ビル側はこの要望を受けて官邸に面した側に窓を設けなかったり、ホテルの客室の窓をすべて官邸と反対向きにしたり、非常階段への侵入防止策をとったり、等々… 官邸をのぞきにくい構造にするよう工夫しているようだ。 ただ、官邸といえども民間のビルの構造を強制的には制限できず、「あくまでもお願いレベル」とのことである。
(私論が交わるが)どうやら民間ビル建設主側は官邸事務所側からの要望により建設上の配慮を余儀なくされているにもかかわらず、詳細についてはノーコメントとのことで苦しい立場に置かれているようである。
上記朝日新聞記事における「首相官邸」とは、「総理大臣官邸」とそれに隣接する「総理大臣公邸」を合わせた総称として用いられていることをここで明記しておこう。
そのうち前者の「総理大臣官邸」に関しては、内閣総理大臣が執務をする場としての意味合いのみならず、行政府である内閣の閣議が開催される場所であり国政において要の機能を担っている場である。
2002年に新設された官邸には総理や官房長官の執務室、レセプションルームや貴賓室、1階には記者会見室の施設もあり、屋上にはヘリポートも設置されているらしい。
過去において、「五・一五事件」や「ニ・ニ六事件」がこの官邸において繰り広げられた歴史を慮れば、官邸事務所が周囲の建物に警戒して建設制限を内々に強要するのもある程度やむを得ないのかもしれない。
一方、官邸に隣接している「総理大臣公邸」に関しては如何なものであろうか?
セレブの鳩山首相も現在入居しているという(略して)「総理公邸」であるが、歴代の総理全員がこの「総理公邸」に居住した訳ではない。
小泉純一郎氏が総理だった時代の2005年に「総理公邸」が新館に建て替えられて以降は、全員がこの公邸に居住しているようではある。
それまでの旧館に至っては、歴代総理の過半数が「総理公邸」には入居していない実態のようだ。
その最たる事例として、セレブ鳩山由紀夫現首相の祖父にあたる鳩山一郎元総理など、自宅を「音羽御殿」と称して当時ここを政治の舞台としていた様子である。 (東京都文京区に位置する「音羽御殿」は、現在「鳩山会館」と称して入場料を課して一般公開されている。)
「総理公邸」旧館に住んだ(住まざるを得なかった)歴代首相の家族の談話が、これまた“言いたい放題”であるのも興味深い。
将軍細川家18代当主であり総理大臣でもあった細川護煕氏のご夫人など、「(公邸は)どの部屋も薄暗く、家族が集まれる場所もなく、台所は65年前のもの」であり、公邸を下見した時は「ショックだった」との言及であるようだ…
こんな談話もある。 「たとえパトカー先導といえども都心の交通混雑は侮り難い。一刻一秒を争う緊急事態が発生しているときに総理の車が渋滞にはまったのでは、危機管理上の大問題なので、総理の「通勤」は避けるべきだとの意見は以前からあった。」 (ここで私論になるが、だから国会議事堂近くに総理公邸が不可欠との論理で都心の一等地に「総理公邸」を存在させているという訳なのだろうか??)
- 以上、ウィキペディアより「総理公邸」に関する“逸話”の一部を紹介 -
「首相官邸」のうち「総理大臣官邸」に関しては、国政に関して重要な機能を果たしている建造物であると考察できるため、国会議事堂に程近い東京永田町に存在する意義もあるのかもしれない。
ただし、現在に至っては過去の歴史のごとくの致命的な官邸襲撃事件が発生していない事態を鑑みて、自由経済の下で成り立っている周囲の民間ビルに多大な負担をかけない程度の「安全確保」に留めるべきであろう。(この不況下において都心の一等地でそのような行政指導を続けることは、国家財政の首を絞めることに直結するものと警告したい思いである。)
一方「総理大臣公邸」に関しては、もはや“無用の長物”と断言してもよいのではなかろうか。
確かに、国家の首脳の警護をなるべく容易にするため、総理公邸は国政の要の地に置いた方が得策という考えも成り立つのであろうが、上記のごとく公邸を一等地に置くことによる周辺ビルへの設計制限等の様々な問題点も内在している現在である。
さらに我が国の近い未来においては相次ぐ政権交代で国政が混乱を極める事態が予測され、総理大臣が今後ころころと変わることになるやも知れない。
実際、小泉首相時代に新設された公邸は、その後住人が“入れ替わり立ち代わり”している現状である。 このメンテナンス・リフォーム費用や引越し費用の公費負担も馬鹿にならないと感じるのが庶民感覚でもある。
ここは「総理公邸」は新政権お得意の”事業仕分け”における廃止対象として排除し、今後の総選挙で総理となられる方には自宅から通ってもらっては如何なものか。 そうすれば、国政とは無関係の総理のお身内の公邸暮らしの不満を募ることもなく、そのプライバシーも尊重できるのではあるまいか。
今後は総理本人の警備費用のみを国家財政から歳出するのが、東京の一等地に「総理公邸」を置くよりも断然得策かと本気で考える原左都子であるのだが…。 (総理が自宅から永田町に通う電車賃と、それにお供する複数のガードマン費用と、総理の自宅を警護するガードマン費用の歳出で済むでしょ。 これは永田町に「総理公邸」を置いている現状に比して、格段に国家財政の削減可能なことに間違いなし!!)
あるいは、今後どうしても永田町の「総理公邸」に住みたい首相に関しては、それ相応の「家賃」を国庫に支払ってもらうのが国民との整合性において妥当なのかもしれないよね。
これは昨日(5月14日)の朝日新聞夕刊一面に掲載されていた首相官邸をめぐるニュースの航空写真を一見して抱いた私の感想である。
この夕刊記事は 「官邸、高層ビルも悩みの種」 と題しているのだが、その場に首相官邸が存在することにより、周辺ビルは設計上の制限を受ける等の迷惑を被っている様子である。
早速、このニュース内容から要約して紹介しよう。
東京・永田町にある首相官邸を取り囲むように高層ビルが次々と建設され、官邸側が「安全確保」に頭を悩ませている。 ビルから官邸を見下ろせるため、政治の中枢がのぞかれかねず、要人への襲撃の恐れもある。そのため建設主に窓の向きなどを要望している。 片や、ビル側はこの要望を受けて官邸に面した側に窓を設けなかったり、ホテルの客室の窓をすべて官邸と反対向きにしたり、非常階段への侵入防止策をとったり、等々… 官邸をのぞきにくい構造にするよう工夫しているようだ。 ただ、官邸といえども民間のビルの構造を強制的には制限できず、「あくまでもお願いレベル」とのことである。
(私論が交わるが)どうやら民間ビル建設主側は官邸事務所側からの要望により建設上の配慮を余儀なくされているにもかかわらず、詳細についてはノーコメントとのことで苦しい立場に置かれているようである。
上記朝日新聞記事における「首相官邸」とは、「総理大臣官邸」とそれに隣接する「総理大臣公邸」を合わせた総称として用いられていることをここで明記しておこう。
そのうち前者の「総理大臣官邸」に関しては、内閣総理大臣が執務をする場としての意味合いのみならず、行政府である内閣の閣議が開催される場所であり国政において要の機能を担っている場である。
2002年に新設された官邸には総理や官房長官の執務室、レセプションルームや貴賓室、1階には記者会見室の施設もあり、屋上にはヘリポートも設置されているらしい。
過去において、「五・一五事件」や「ニ・ニ六事件」がこの官邸において繰り広げられた歴史を慮れば、官邸事務所が周囲の建物に警戒して建設制限を内々に強要するのもある程度やむを得ないのかもしれない。
一方、官邸に隣接している「総理大臣公邸」に関しては如何なものであろうか?
セレブの鳩山首相も現在入居しているという(略して)「総理公邸」であるが、歴代の総理全員がこの「総理公邸」に居住した訳ではない。
小泉純一郎氏が総理だった時代の2005年に「総理公邸」が新館に建て替えられて以降は、全員がこの公邸に居住しているようではある。
それまでの旧館に至っては、歴代総理の過半数が「総理公邸」には入居していない実態のようだ。
その最たる事例として、セレブ鳩山由紀夫現首相の祖父にあたる鳩山一郎元総理など、自宅を「音羽御殿」と称して当時ここを政治の舞台としていた様子である。 (東京都文京区に位置する「音羽御殿」は、現在「鳩山会館」と称して入場料を課して一般公開されている。)
「総理公邸」旧館に住んだ(住まざるを得なかった)歴代首相の家族の談話が、これまた“言いたい放題”であるのも興味深い。
将軍細川家18代当主であり総理大臣でもあった細川護煕氏のご夫人など、「(公邸は)どの部屋も薄暗く、家族が集まれる場所もなく、台所は65年前のもの」であり、公邸を下見した時は「ショックだった」との言及であるようだ…
こんな談話もある。 「たとえパトカー先導といえども都心の交通混雑は侮り難い。一刻一秒を争う緊急事態が発生しているときに総理の車が渋滞にはまったのでは、危機管理上の大問題なので、総理の「通勤」は避けるべきだとの意見は以前からあった。」 (ここで私論になるが、だから国会議事堂近くに総理公邸が不可欠との論理で都心の一等地に「総理公邸」を存在させているという訳なのだろうか??)
- 以上、ウィキペディアより「総理公邸」に関する“逸話”の一部を紹介 -
「首相官邸」のうち「総理大臣官邸」に関しては、国政に関して重要な機能を果たしている建造物であると考察できるため、国会議事堂に程近い東京永田町に存在する意義もあるのかもしれない。
ただし、現在に至っては過去の歴史のごとくの致命的な官邸襲撃事件が発生していない事態を鑑みて、自由経済の下で成り立っている周囲の民間ビルに多大な負担をかけない程度の「安全確保」に留めるべきであろう。(この不況下において都心の一等地でそのような行政指導を続けることは、国家財政の首を絞めることに直結するものと警告したい思いである。)
一方「総理大臣公邸」に関しては、もはや“無用の長物”と断言してもよいのではなかろうか。
確かに、国家の首脳の警護をなるべく容易にするため、総理公邸は国政の要の地に置いた方が得策という考えも成り立つのであろうが、上記のごとく公邸を一等地に置くことによる周辺ビルへの設計制限等の様々な問題点も内在している現在である。
さらに我が国の近い未来においては相次ぐ政権交代で国政が混乱を極める事態が予測され、総理大臣が今後ころころと変わることになるやも知れない。
実際、小泉首相時代に新設された公邸は、その後住人が“入れ替わり立ち代わり”している現状である。 このメンテナンス・リフォーム費用や引越し費用の公費負担も馬鹿にならないと感じるのが庶民感覚でもある。
ここは「総理公邸」は新政権お得意の”事業仕分け”における廃止対象として排除し、今後の総選挙で総理となられる方には自宅から通ってもらっては如何なものか。 そうすれば、国政とは無関係の総理のお身内の公邸暮らしの不満を募ることもなく、そのプライバシーも尊重できるのではあるまいか。
今後は総理本人の警備費用のみを国家財政から歳出するのが、東京の一等地に「総理公邸」を置くよりも断然得策かと本気で考える原左都子であるのだが…。 (総理が自宅から永田町に通う電車賃と、それにお供する複数のガードマン費用と、総理の自宅を警護するガードマン費用の歳出で済むでしょ。 これは永田町に「総理公邸」を置いている現状に比して、格段に国家財政の削減可能なことに間違いなし!!)
あるいは、今後どうしても永田町の「総理公邸」に住みたい首相に関しては、それ相応の「家賃」を国庫に支払ってもらうのが国民との整合性において妥当なのかもしれないよね。