原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

自滅の坂を転げ落ちる民主党政権

2011年01月15日 | 時事論評
 民主党政権よ、何を好き好んでそこまで落ちぶれたいのか??

 話題に取り上げるのもお粗末なレベルにまで自滅の坂を転げ落ちている民主党政権であるが、今回の「原左都子エッセイ集」では一国民としてあえて昨日(1月14日)の内閣改造を論評することにしよう。


 「たらい回し内閣」等々と野党より酷評されている昨日発足した菅改造内閣であるが、もはや国民の皆さんは失望を通り過ぎて呆れ果て、何を言う気もなくしておられることであろう。
 
 原左都子に言わせてもらうと昨日発足した内閣はさしずめ 「菅と与謝野の仲良し内閣」 と言ったところであろうか。 

 それにしても一体どうしたことであろう。
 昨夏の参院選直前の4月に、与党民主党打倒を目的として自民党から離党し周囲の“爺さん”達を集めて新党である「たちあがれ日本」を同じく自民党を離党した平沼氏と共に結成した与謝野氏である。
 あれから数ヶ月しか経過していない昨年末頃に菅総理より“連立”を打診された与謝野氏の心中はもう既に内閣入りの“美味しい飴”を鼻先にぶら下げられた犬のごとくであり、菅政権へ迎合する意思の発言を繰り返していた。 さすがに、平沼氏をはじめ「たちあがれ日本」は党としての政権との連立は回避したのだが、与謝野氏のみはあくまでも民主党政権での内閣入りを“冥土の土産”にでもしたかった様子だ。
 この方、与謝野鉄幹・晶子氏の孫であられるようだが、72歳にして血迷った醜態を世間に晒していないで、もうそろそろ政界を引退して歌でも詠んで心豊かな老後を過ごしたらどうなの? とでもアドバイスしたくなるというものだ。

 昨日“横滑り”で経済産業大臣に任命された鳩山派の海江田万里氏など、同一選挙区で民主党政権を批判する与謝野氏と闘っていると言うのだ。 ならば、菅内閣発足後は既に大臣の立場でもあった訳なのだから、今回記者会見を通して「人生は不条理だな」などと国民の面前で平然とホザいていないで、その思いを内閣の要人として菅総理にぶつけ、与謝野氏の内閣入りを何が何でも阻止すればよかったのではないのか!!? 
 「あなたはTPP担当だ」などと菅さんからおだてられ横滑りで経済産業担当大臣に任命されれば、それで事が済む程度の政治ポリシーなのだから、国民の目線から見れば与謝野氏と同レベルだということに過ぎないよ。


 女性の立場として、蓮舫氏も、もうそろそろどうにかして欲しい。 何の政治ポリシーもなくただ単に民主党の票取り目的の“看板娘”という理由のみでいつまでも内閣大臣に任命していたのでは、そのうち国民に愛想を尽かされるというものだ。 女性議員を1人でも入閣させることにより、男女共同参画が社会的に意味を成そうとしている日本社会の意向に形だけでも民主党政権が沿いたい思いは分からないでもないが、それにしても蓮舫氏はどう考察しても政治家、ましてや閣僚としては貧弱過ぎる。
 
 その背景には、民主党の女性議員の擁立のし方に大いなる問題があるのではなかろうか。 
 一昨年8月の衆院選でも小沢氏が擁立する政治経験が皆無に等しい若手の女性議員(いわゆる小沢ガールズ)が数多く当選し(てしまっ)た。 昨年の参院選においては、民主党が擁立したタレント議員達の多くが当然ながら落選したものの、結局柔道を本業とする“ヤワラちゃん”が当選してしまったというお粗末さであったことは、国民の皆さんも記憶に新しいことであろう。
 このような民主党女性議員の貧弱さに対して、過去における旧政権の小泉チルドレンなど、一応(あくまでも一応の範囲内だが)そのバックグラウンドとしては政治家として活躍できる資質を備えていたと原左都子は判断するのである。


 要するに野党が散々指摘し続けている通り、民主党政権とはそもそも政治家たる人材が乏しいのである。 それ故に鳩山、菅、そして菅改造と短期間で幾度となく内閣をとっ替えているのもかかわらず、野党の指摘通り「人材のたらい回し」を余儀なくされ続ける結果となるのだ。

 その中で、菅氏が今回の改造内閣においてあくまでも“小沢氏を切り捨てた”ことだけは、原左都子は評価したい思いである。
 小沢氏に関してはその政治的リーダーシップ力故に、今尚支持せんとする国民(特に年寄り連中)が存在することは「原左都子エッセイ集」へ頂くコメント等によっても承知している。
 ただ、小沢氏も既に政治家として当の昔に“旬”を通り過ぎたと言うべきではなかろうか? 政治家として潔白に年老いて来られたならば若い世代としてもまだしも支持できる要因はあろうが、一昨年政権交代した意義を思い返した場合、今の政治は断じて“金”に頼ってはならないのだ。 その意味で、小沢氏とは(その政治ポリシーに迎合するしか脳のない子分達も含めて)もう既に政界から去っていくべき人物なのである。
 
 元々一昨年の衆院選において、旧政権が積み上げた巨額の財政赤字を心得ない民主党マニフェストの実現不可能性の馬鹿さ加減に大いに落胆すると同時に、小沢氏が政権交代のためのみに擁立した政治的バックグラウンドがない“小沢ガールズ”が大量当選した時点で原左都子は既にこの政権を見限っていた。 何故この国の国民の多くは鳩山政権などに期待したのかと不可解極まりなかったものだ。 政権を替えたいと言ったって、次なる政権の実力の程をいつの時代も国民たるもの見定めてから投票するべきなのである。


 最後に、今回の菅改造内閣の要人中の要人である官房長官に抜擢された枝野氏であるが、実は原左都子はこの人の政治家としてのポリシーとバックグラウンドは買っている。
 と言うのも、枝野氏は一昨年の鳩山内閣発足直後の秋頃に“政治とカネの問題”が浮上した時、いち早く街頭演説を行って小沢氏批判を展開したことが印象的だったからである。
 
 それにしてもこの枝野氏にしてさえ、内閣の要人としてこの国を支えていく意気込みが感じられないのに、ますます失望させられる原左都子である。 
 昨日昼のNHKニュースにおいて官房長官任命直後の記者会見に応じて枝野氏曰く、「私は任命されれば受けて立ちます。ただ私は弱輩者ですから今回は年長者である藤井氏を副官房長として指名して下さることを条件として菅首相にお願いしました。」
 そんな意思軟弱な会見を、今後国を背負っていく要人たる官房長官からまさか聞きたくなかった思いの原左都子である。

 ああ~~  やっぱりこの国は自滅へと転げ落ち行く政権と共に自滅するしか今後の選択肢がないのであろうか???   
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