原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

ローマ・ピサ・フィレンチェ 列車と徒歩の旅 -テルミニ駅編-

2016年02月04日 | 旅行・グルメ
 (写真は、ローマ テルミニ駅の電光掲示板。 列車の出発時刻と乗り場等の案内が記載されているが、我々母娘は右側中央より少し下方に掲示されている10時05分発トリノ行列車に乗る予定だった。)



 ローマにて迎えた初日は、丸一日かけてローマ観光を実施する予定だ。


 その前に、確認しておくべき事項がある。

 翌日フィレンチェまで移動する特急列車(上記のトリノ行の列車)の予約は日本にて既に完了しているが、テルミニ駅内の実際の乗り場や乗り方をあらかじめ習得しておこうと考えた。

 大都会東京暮らしが長い我々にとって、電車に乗る事など日常茶飯事だ。 ただ、国により駅の運営方法や乗車の仕方が異なる事も過去に於いて経験している。


 さてローマのテルミニ駅だが、東京に負けず劣らず乗客の数が半端ではなく多い。
 その人混みをかき分けつつ、トリノ行の列車乗り場をあちこち探したのだがどうしても見つからない。
 駅にインフォメーションがあるとの情報を得ていたため、それを探してもどこにもなければ、東京に比し駅員の数が極端に少なく駅員すら探し出せない。

 そんな折、切符自動販売機の近くにいた警備員らしき若き女性に乗り場を尋ねた。
 そうしたところ、その態度のあまりにも横柄な事に驚かされるはめとなった。 どうやら、我々が乗る列車の会社とは異なる自動販売機の近くで乗り場を尋ねた様子だ。  それを「この黄色人種のバカどもが!」とでも言いたげに我々を蔑んだ眼差しで見ながら “チッ” と舌打ちしたのを私は見逃していない。
 (何と失礼な奴!)とムカっ腹が立ったものの、一応その女性が「Go straight and left」と言い放ったのを聞き、一応一言お礼を言ってその方向へ向かった。


 ところが、やはり乗り場は見つからない。
 そこにやって来たのが、一見親切そうなイタリア人男性だ。 駅の係員ではなさそうなのだが、どうやら駅案内に慣れている様子だ。 私が手元に持っていた電車情報を見せると、すぐさま乗り場まで連れて行ってくれた。
 予想に反して駅の入口から遠い場所に乗り場ホームがあったのだが、わざわざそこまで案内してくれ我々が安堵していると、イタリア語でチップをせがんでいる様子だ。
 仕方なく財布から5ユーロを取り出して手渡すと、喜んでそそくさと去って行った。

 後味が悪い事この上ないが、とりあえずは乗り場が判明したため役には立ったと考え直し、我々も駅から去った。



 ローマ初日の初っ端の朝から、ローマの玄関口テルミニ駅にて遭遇したこれらの“事件”により多少のトラウマが残ってしまったものの、気を取り直して我々のローマ観光が続く事と相成る。
 

ローマ・ピサ・フィレンチェ 列車と徒歩の旅 -ローマのホテル編-

2016年02月04日 | 旅行・グルメ
 (写真は、今回のイタリア旅行最初の訪問地 ローマのホテル内階段踊り場にて娘に写してもらった私。)


 今回のイタリア旅行の名目は、娘の“大学卒業記念旅行”だった。
 故に“楽する旅行”を敢えて避け完全個人旅行を選択し、今後職業人として厳しい社会へ旅立つ娘にサリバンからエールを贈る目的で実施した。

 それにしても、やはり結局はサリバンの後ろ盾力が欠かせず、出発直前までネットにての各種予約確認や下調べに追われるはめと相成った。
 老体を駆使してそれを出発直前まで実行していた私に、厳しい試練が待ち受けていた。
 何と、出発前日から歯痛が我が身に襲い掛かり、出発前夜には歯茎が腫れ始め微熱が追い討ちをかける…

 ちょっと、何でこんな時に。
 と悔しがってみたところで、明日朝にはどうしてもイタリアに向けて出発せねばならない。 幸いな事には歯痛が続くものの、翌朝も微熱段階で留まってくれていた。
 (滅多な事では医薬剤に頼らない私が)解熱鎮痛剤のお世話になり、何とか出発まで漕ぎつけた。


 重いスーツケースを引っ張れる力を温存出来ていさえすれば、後は我が精神力の勝負だ!
 娘を引き連れリムジンバスにて成田へ到着後、 アリタリア航空 AZ785便 にてローマへ向かう。

 神は私の見方をしてくれていたことに感謝だ。 ローマ行きの航空便機内は比較的空いている。
 ゆったりと娘と機内で寛ぎつつ、夜の時間帯にローマFiumicino(別名レオナルドダビンチ)空港に到着した。

 事前に予約していた空港ホテル間送迎ドライバー氏が、我がネームプレートを掲げて既に空港まで車にて迎えに来てくれていた。 ドライバー氏はイタリア語しか話せないとの情報だったが、出来得る限りの英語力で我々にコミュニケーションを取ってくれる。(例えば日本の北海道がお好み等々…)
 それにこちらも出来得る限りのヘボい英語力で応えつつ、ローマの宿泊ホテルに到着した。


 さて、ローマのホテルに話を移そう。

 旅行出発前に、ローマ主要駅 テルミニ駅から徒歩3分程の交通利便性の高いホテル(Hotel Terminal Rome) を仲介旅行会社に予約してもらっていた。
 (ここのホテルもイタリア語中心対応で英語も可能なレベルとの情報だったが)、我々が到着するとフロントの係員氏が如何にも親切な態度で英語にて出迎えてくれる。
 しかも、発音の悪い我がジャパニーズイングリッシュを一生懸命に聞き取って下さり、難なくチェックインが終了した。

 ホテルの建物自体は歴史的建造物との表現が相応しいごとくの古びた外観だが、室内は現代的にリフォームされている様子で、居心地は良かった。


 ローマのホテル紹介はこの辺にして、次なる旅程へとエッセイは移ります。