原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

お盆中の都市部から過疎地郷里への帰省、各自が慎重な判断で

2020年08月10日 | 時事論評
 昨朝パソコンを開くと、とある話題が氾濫していた。

 そのネット報道を、以下に引用しよう。


 某市で7日、東京から帰省した男性の家に、帰省したことを中傷するビラが置かれていたことがわかった。
 被害受けた男性(60代)「東京から帰ってこないでくれとかの誹謗(ひぼう)中傷は、ニュースの中でも取り上げられてはいたが、まさか某県でもそういうことが起きてるとは思ってもなかった」
 東京から某市の実家に帰省した男性が7日、家の玄関先に「なんでこの時期に帰省するのか」などと中傷するビラが置かれているのを見つけた。
 男性は8月5日に帰省したが、仕事柄、PCR検査を受けていて、10日前の検査でも陰性だったという。
 被害受けた男性「投げ入れた人は、『わたしが今度あなたに同じような文章を、あなたはもらったらどう思いますか』っていう気持ちは考えないのかなと」

 (以上、ネット情報より引用したもの。)



 世間ではお盆帰省が本格化している様子だ。

 昨日や本日のテレビニュース報道によれば、鉄道や空路を利用しての帰省は例年の半数以下であるのに比し。 車での移動に関しては高速道等で渋滞が発生しているとのことだ。

 おそらくコロナ感染を回避するために公共交通機関の利用を敬遠し、自家用車での移動に依存して帰省する動きがあるのだろう。



 冒頭のネット報道に関する我が感想を述べよう。

 ネット情報内に書かれている、男性の家の玄関先に置かれていたとの“ビラ”の写真を私も見た。
 匿名ではあったようだが、その文面は感情的では無く比較的冷静な記述のように私は感じた。
 そんな中、最後に書かれている男性側の以下の記載がひっかかる…
 「投げ入れた人は、『わたしが今度あなたに同じような文章を、あなたはもらったらどう思いますか』っていう気持ちは考えないのかなと」 😨 


 もしもこの原左都子がこの男性のように郷里へ帰省して、同様のビラが置かれていたとして。
 (後に記述するが、私の場合その行動はまずあり得ない。 郷里に帰省する目的が無いためだ。 郷里には実母一人しか残っておらず、その実母も高齢者自立支援施設暮らしの身だ。 このまま実母が施設暮らしを全うした後にあの世へ旅立った際に、葬儀を施す義務はある。 その際に帰省せねばならないが、コロナ禍が完全消滅するまでは、実母が大病でもして帰省して欲しいと願い出ない限りこちらから積極的に訪れる事はないだろう。)

 もしもそのビラの出し主が特定出来る場合は、私ならば面会させて頂き一応のお詫びを申し上げたい思いだ。 「こんな時期に帰省してしまい、混乱を招いた事を心よりお詫びします。」と。

 そんな我が感覚から言わせて頂くならば。
 男性による最後の記述こそに、むしろ過剰な自己防衛心及び攻撃的意思を認識してしまい、少し怖い気すらさせられる程の違和感を抱いてしまうのだが…😱 


 この事件のみならず、国内他県各所でも同様の事件が起こっている様子だ。

 中には、“コロナ感染”状態で帰省したり移動したりして、道中及び郷里(や過疎地)に実際そのコロナウィルスを(言葉が悪いが)撒き散らした事例も少なくない。

 その一例が少し前に我が郷里にも勃発した。
 本エッセイ集バックナンバーにて既に述べているが、その事件のせいで郷里の実母が暮らす高齢者施設では、長期間に及ぶ外出禁止令が出されてしまったようだ。 
 そのとばっちりが東京に住む私に課せら続けている。 まだまだ施設から単身で徒歩にて買い物に行く能力のある実母が、その外出禁止令により一切の自由行動が出来なくなってしまっているのだ。 必需品を郷里の実母へ送る作業が今尚続行している。
 それ程までに、一人の“コロナ感染者”がとった行動が及ぼす悪影響とは広範囲に及ぶものでもあるのが事実だ。


 話題をお盆の時期の郷里帰省に戻すが。

 郷里へ帰省する際に、冒頭ネット情報ごとくの「ビラ事件」を発生させない方策を帰省者側が工夫してはどうだろう。

 例えば、自宅には立ち寄らず宿泊先を予約するなどの手段もありそうに思うが。
 (東京都以外の)地方では“Go To キャンペーン”も活きているようだ。 これを予約して、宿泊先の広いロビー等で3密回避状態での家族との短時間の面会を果たす、等の方策も取れるのではなかろうか?


 とにもかくにも、世は“コロナ禍”が収まり処を知らない厳しい状況下だ!

 いくら万全の対策を採ったからと言って安易に郷里の地を踏むとの行為とは、(特に過疎地にては)周辺住民の混乱・誤解をもたらしかねないと懸念する。

 ここは今は帰省者側こそが、周辺住民に配慮する知恵が問われるようにも考察するのだが…。