(冒頭写真は、昨日我が家を訪れた私の個人年金を取り扱っている保険会社係員が持参した書類。)
1週間程前に当該保険会社の女子職員氏より、我が家への訪問予約電話が掛かってきていた。
何でも上記案件がメイン目的で、我が家に2名の担当者が来られると言う。
この保険会社からは特に我が60歳時点の個人年金受取直前期頃より、係員が入れ替わり立ち替わり我が家を訪れている。
一番最近訪れたのは、2年程前の事だっただろうか。
若き男性係員氏が一人でやって来て、玄関先で「動物占い」等を展開して下さる等、楽しいひとときを過した話題は、本エッセイ集バックナンバーにて綴り公開している。
今回は2名で来られるとのこと。
この“コロナ禍”しかも猛暑の時期に(随分と“大仰”だなあ。)と感じつつも、その訪問をOKしておいた。
さて、約束時間ぴったりの午後1時に、集合住宅1階の正面玄関のインターフォンが鳴る。 (近頃の特に大企業からの訪問とは、実に時間に正確だ。 それに感心しつつ上階の我が家の玄関で待っていると、中年美人女性(A女史としよう)と青年イケメン男性(B青年としよう)2人がマスク着用かつ低姿勢でやってきた。
あらかじめ“コロナ対策”に関しては熟考しておいた。
昨日は特別猛暑だったため、エアコンフル稼働の上に扇風機を回して室内空気を循環させることとした。 (参考だが、我が家の集合住宅は“24時間換気システム”が元々備わっている。 そのためにすべての窓を閉め切っても密室となることは避けられるのだが、北側の窓を開放して空気循環を強化した。)
まず二人が案内したリビングルームに入るなり。
A女史が、「えーーー! ここ凄いですね~。 こんなにリビングからの展望が素晴らしいのですね!!」
「そうなんです。 これが気に入ってこの部屋にしたようなものです。 そう言えば貴社は西新宿超高層ビル群の一つに本社がありますよね。 どの建物でしょう?」と私が尋ねると。
A女史、「あーー、あれです! 右から2番目のてっぺんが丸い形のビルです。 何だか目と鼻の先ですね。」
その後、会合に入った直後の話題に一瞬意表を突かれた。
やはり先輩の立場であるA女史が話題を切り出す。
「個人年金受取者の中でも、癌等の病気に悩まれておられる方々は少なくない状況です… (以下略) 」
ははあ、と合点した私だ。
私が皮膚癌に罹患したのは40歳時点。 その際に当該個人年金保険の疾病特約を締結していた関係で、当該保険会社より(少額ながらも)保険金を受け取っている身だ。
その情報が今尚活きている事実を、私側も把握している。 それを私側からすかさず話題に持ち出した。
(もしかしたら、この私がその経験を元に未だに塞いで生きていると保険会社側が勘違いしていることと察して。)😖
「私、この通りピンピンとしぶとく生きています。 何故ならば、私は元々医学部出身の医学関係者であるからに他なりません。 この保険契約を我が高校教員時代に“教職公務員弘済会”から申し込んでいるため、我が職歴がむしろ医学関係者だった時期の方がずっと長かった事実を、もしかしたら貴社がご存じ無いことと察します。」
どうやらその通りだったようで、その後は我が独壇場だ。
流暢に我が「皮膚癌経験」を医学的観点から総括しつつ、何故元癌患者にしてこれ程元気に生命を保てているのかに関して説明すると。
今度はB青年が、「是非とも今後も保険会社員を貫く立場として参考にさせていただきたいのと加えて…。 実は我が近しい知り合い女性が現在「乳癌」で苦しんでいます。 その人に如何に癌と闘えばよいか伝えたい…」
何だか話題が急に深刻になってきた…。 (おそらくその女性とは、B青年のフィアンセではなか??)と直感した。 それでも私は冷静にB青年に伝えた。 「癌に打ち勝つ一番の手立ては、正直言って自身に医学知識があることとだと思うのですが。 とにかく主治医と頻繁に話し合いを持って、ご自身の患者としての意思をしっかり主治医先生に伝えたら如何でしょう?」
これが一番重い課題だったが…。
そのやりとりを隣で熱心に聞いていたA女史が、「原さんて魅力的で我が業務にもプラスの影響力がある方で、今後も機会があれば原さんと面会したいです!」と言って下さる。
その前の我が皮膚癌話題の際に、それがために我が人生はその後25年間“ウィッグ”の世話にならざるを得ず、今現在もウィッグを装着している、と暴露すると。
A女史曰く、「私も年齢的にウィッグに興味があるのですが著名メーカーは超高額なばかりで実りが無く、原さんが現在装着されているウィッグのごとくの素晴らしいウィッグに出会ったことが無い!」と言われるではないか。
そこまでおっしゃるならばと。 我がウィッグ遍歴(A女史とカブる部分もあって話を展開し易かったのだが)を語った上で、現在私が装着しているウィッグの詳細を暴露させていただいた。)
それを、B青年が横で一生懸命筆記していたのに何だか“もの悲しさ”を感じたりもしつつ…
冒頭写真の話題で訪問してくれた個人年金保険会社の係員氏達だったが。
結果として、我が“癌遍歴”と“ウィッグ”談義で始終した1時間程の会合”との結果だった。
我が家からの帰り際に2人揃って、「充実した訪問でした!」とおっしゃって下さったことにこちらこそ感謝しつつ…。
今後も微々たる当該個人年金の受取を楽しみにしつつ、健康体を維持し続けたいものだ。