原左都子エッセイ集、久々の「恋愛カテゴリー」エッセイになるが。
本日2022.12.10付朝日新聞「悩みのるつぼ」の相談は、30代女性による「恋人がほしい、けれど」だった。
最初この相談のタイトルのみが目に入った時、てっきり10代ぐらいの少女からの相談かと思った。
ところがよく見ると、何と相談者は30代とのことだ。
早速、以下にその相談内容を要約引用しよう。
恋人が欲しい。 絶対に恋人でなければダメというわけではなくお茶飲み友達でも、むしろそのぐらいの距離感がいいのだが、①私の事を傷つけて来ない ②馬鹿にしない ③尊重してくれる 相手を心のオアシスとして私も大事にしたい。
つまり相手にも私を特別に思ってもらいたいのだと思う。 となるとやはり恋人だろうと思うが、恋愛はちょっと苦手だ。 一喜一憂したり、コンプレックスで不安に思ったりすることが多いからだ。
数か月前に、長年お付き合いしていた同棲相手の態度に耐えかねて実家に帰って来た。 わがままは自覚しているが彼もひどい人だった。 それでもむなしい夜には連絡を取りたくなる。 (中略)
一般的にはまだ新しい恋愛に進める年齢だと思うが、私には精神的持病がある、結婚や子供を望んでいないなど注意書きが多く、誰が相手をしてくれるだろうと暗い思考に陥ってしまう。
(以下略すが、以上朝日新聞“悩みのるつぼ”の相談を要約したもの。)
早速、原左都子の私見に入ろう。
30台の女性にして、随分と“他力本願”の恋愛相談と見た。
何ですって??
相手男性の条件として、①私の事を傷つけて来ない ②馬鹿にしない ③尊重してくれる ことが絶対条件ですって???
そういう心理的なやりとりとは、お互いの恋愛付きあいの中で自然とはぐくまれていくものであろう。
最初から、その条件を前面に掲げねばならない恋愛のスタートとは。
確かに相談女性が抱えているらしい「精神的持病」によるものかもしれないし。
そうだとすれば、その“持病”とやらを回復させることこそがこの相談女性としては先決問題ではなかろうか??
これから恋愛をスタートせんと欲している相手に、その条件を飲め!と迫るのは、明らかにルール違反であろう。
いや、そんな“持病”にも勝る魅力がこの女性に備わっているとの自信があるのならば、勝手になさればよい話とも捉えられるし…
こんなところで原左都子の過去恋を語ったとて、特に長年の我がエッセイ集ファンの皆様からは、「耳にタコができてるよ!」と辟易とされそうだが…😩 😝
今回の相談者が30代との事で、今回は我が30代の恋愛事例を挙げておこう。
A氏(仮称)との出会いは、公立高校教員時代だった。
私は新採用、あちらは他高校からの転勤異動で、新学期が始まる前に他の転勤者共々校長室へ招かれたことにより同席した。
A氏とは隣の席になりあちらから声かけ頂いたところ、偶然同年齢とのことでて話が弾んだ。
その後新学年が始まった。
A氏はマイカー通勤だったが、私が仕事の帰り道にバス停でバスを待っていると、よく「夕食を一緒に食べよう」等々と誘ってくれた。
その後すぐさま、A氏がマイカー通勤からバス・電車通勤に切り替えたのには驚いた。 どうやら、A氏は私と酒宴の席を共にしたかったようだ。
その後は、二人で日々酒宴三昧を繰り返すうちに親密度が増していった。
A氏とはその後、紆余曲折(その詳細については割愛するが)しつつも私の退職まで付き合いが続いただろうか?
私が見合いにて晩婚後も連絡を取り合う仲だったが、今となっては残念ながら音信不通だ。
私の場合、恋愛に関しては“海千山千”であることを重々認めるが。
何と言うのか、30代には30代らしき恋愛の法則や形があるのではないかとの感覚がある。
そんな身にして、上記“悩みのるつぼ”相談者の「相手男性の条件として、①私の事を傷つけて来ない ②馬鹿にしない ③尊重してくれる ことが絶対条件」。 この文言は如何に考えてもアンビリバボーだ。
そんな(根本的に主体性に欠ける)30代女性の相談者に、私からアドバイスするならば。
と言ったところで、どうも所詮“生き方”がまるでかけ離れている様子であり、何を言っても通じそうにないのが正直なところだなあ。
ごめんなさい…