そんなこんなで、まさに突然「定時制高校教諭」に採用された私だが。
採用直後の翌日(3月末頃)だっただろうか?
私が勤務する予定の高校の教員氏より、我が家へ電話が掛かって来た。
そして曰く、「未だ3月なのに申し訳ないのですが、明日登校していただけないでしょうか? 実は〇〇先生(私の事)は4月からの分掌担当が「教務」となります。 この教務分掌では、春休み中に学校全体の「時間割」を作成する義務を負っています。 それを早急に仕上げねばならず、人手が不足しています。 是非明日から学校へお越しいただいて、お手伝い願いたいです。」
こう言われてしまえば、行かない訳にはいかないだろう。
特段の予定も無かったため、私は翌日勤務校へ出掛けた。
学校へ着いてみると、春休み中で部活をしている生徒以外いない中で。
教務分掌の教員たち4,5名が理科実験室だっただろうか? 広めの机がある教室内で、「時間割づくり」に励んでいる。
その時既に、私が4月から受け持つ授業(商業科の「商業法規」「商業経済」「簿記会計」「ワープロ」だっただろうか。 参考だが「簿記会計」以外は私側が希望科目を提出していた。)が決定していて。
一人の先生がおっしゃるには、「ご自分の授業を優先してお好きな時間にはめ込んで結構です。これは時間割作成担当の特権です」
私は言われるがままに、それを最優先した。
その時に判明したのだが、当該高校のみならずおそらく当時の公立高校はすべてそうだったのだろうが。
「研修日」というのが週1で設定されていた。
「これは何ですか?」と私が尋ねると、主任先生が応えて「文字通り教員が個々に研修を実施する日です。」
分かりにくい私が更に問うて、「何の研修をするのですか?」
主任先生が応えにくそうに、「教員個々が自主的に決定します。」
「その日は登校しなくてよいのですか?」 聞きにくい事を問えるのは新任の特権だ!😖 😝
「その通りです」
咄嗟に私が反応して、「それって、その日は休みという意味ですか?!?」
主任先生、「そのような表現は避けて下さい。あくまでも研修に励む日です。」
それ以上問うのはやめたが、要するに“自由研修が可能”との意味合いだろう。
これ、正直言って私にとっては物凄く“美味しかった!!”
学校現場とは、当時は土曜日半日出勤もあり週6日出勤が常だったのに、事実上週休2日との意味合いと解釈してよいだろう。
それで、あの報酬がいただけるとは!
私は何とラッキーなのだろう!! と教職を選択したことが大正解だったと思いつつ、慣れない時間割作成に精を出していると。
外野から、声がかかった。
「あれ、〇〇先生(私の事)は4月から出勤の辞令で、まだ辞令が下りていないのに誰が呼んだの? 〇〇先生、もうお帰りいただいていいですよ。今度は4月に入ってから作業をお手伝い下さい。」
もうそんな細かい事どうでもいい程に、私はすっかり高校現場に馴染めたし。
時間割づくりも楽しくて、(かなり“とうが立っている”)新任教師として幸先の良いスタートを切れたものだ。