九条バトル !! (憲法問題のみならず、人間的なテーマならなんでも大歓迎!!)

憲法論議はいよいよ本番に。自由な掲示板です。憲法問題以外でも、人間的な話題なら何でも大歓迎。是非ひと言 !!!

アメリカ一極世界が真っ平のわけ   文科系

2022年10月30日 16時35分25秒 | Weblog
 アメリカは今、中ロを滅ぼす方向で世界の軍事・経済二極ブロック化に取りかかり、邁進している。が、世界のアメリカ一極化とは何を指すのか、日本人も今よくよく考える必要があると思う。

 アメリカの中国観というときに近年真っ先に「中国に対するアメリカ自身について」重大な反省、言及がなされたのは、アメリカが斜陽国になり始めたその原因に関わるものである。二つの「根本的『反省』」があった。一つは、アメリカのラストベルト地帯の白人労働者の失業問題に関わって、フリードマンらの反省も含めて、このこと。
「アメリカの工業労働者たちがこんなに早く中国に職を奪われるなんて、予想外の驚きであった」
 そして今ひとつは、「中国に職を奪われた」というこの問題にも関わって、こういう重大「反省」もある。全米主要経営者団体であるビジネスラウンドテーブルが2019年8月にこんな重大な発表をしたのだ。
「アメリカ経済は、株主利益最大化方針が行き過ぎて、企業に関連するステークホルダーの利益をないがしろにしすぎていた」
 
 さて、今のアメリカをちょっと知っている人ならば以上二つの問題がアメリカでどれだけ大きなことであったかすぐに分かるはずだ。予想外のトランプ旋風が、ラストベルトの白人労働者たちによってもたらされ、彼らこそウオール街の大金融とその政治的代弁者としての民主党とを忌み嫌って来たという、そういう全米政治構図が存在するのである。

 さて、だから言いたい。大金融が労働者を切り捨て、路頭に迷わせ、今の大々的格差社会を作ったことをどう反省し、正そうとしているのか。「ステークホルダーの利益も考えていく」とは、口だけではない本気の証拠がどこにあるのか、と。これらの証拠が明確でないままなら、アメリカによる世界一極支配とは、「ロボットを使って、人間労働者を切り捨てていく世の中、世界」をさえ予想させるのである。そんな世界に比べれば、「権威主義であろうが何だろうが、人の職が存在し、広がっていく世界」の方がはるかに人の道に合ってどれだけ良いものか、と。

 アメリカ金融が世界に何をしてきたかも、今改めて考えてみるが良い。国連の猛反対を押し切って有志国で敢行したイラク戦争は、「石油支払い=世界通貨ドル」体制を死守するためだった。また、世界各国通貨への「売り浴びせ通貨戦争」を大小何百回起こしてきたことだろう。リーマンショックも含めて世界からこれだけ金を奪えば、21世紀世界の総需要、景気などが上向くはずなどないではないか。中国の一帯一路や、アフリカ援助が意外に進んでいくのも、こういうアメリカの悪行の穴埋めのようなものになっていたはずだ。韓国の対中接近も、タイバーツに始まったアジア通貨危機、ウオン暴落への恨みが絡んでいるに違いないのである。

 リーマンショックの後始末を観て来ても、アメリカに「米金融世界支配・株主利益最大化方針資本主義」への反省があるようには到底見えないのである。
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手術の検査結果が判明、他  文科系

2022年10月12日 06時00分29秒 | Weblog
 まず、友人らへのご報告。
 11日火曜日夕、ダヴィンチ手術A級認定を持つ執刀医師から標記のことについて報告があった。膀胱周辺もあれこれ取ったその細胞などの検査結果でもあり、待ちに待ったものである。

・ステージは3期ではなく、第2期癌である。癌が、膀胱内壁表皮下の筋肉層2分の1をこえていなかったということであって、今後転移の可能性が急に小さくなった。
・膀胱周辺も不安な部分も切り取って調べたわけだが、切除した鼠径部リンパ節も含めてどこにも、がん細胞は見いださなかった。
・当然、肺転移なども含めて他臓器転移は見いだしていない。ちなみに、事前に肺転移が見つかっていたら手術はしていない。
・今後の方針は、特に当面抗がん剤を使うかどうかなども含めて、科の会議において検討していく。


 さて、日銀の激しい介入で140円に上がった円が、たった1日で145円に戻ってしまった。ドル売り円買いのための対空売り防衛用ドルなど日本はもともと持っていないに等しい金額なのだから、円の空売りなど世界的ファンドの自由自在ではないか。中央銀行の独立性を投げ捨てて際限なく通貨増刷とアベノミクスに全面協力してきた黒田総裁はもはや途方に暮れているのではないか。
 2013年に「物価2%目標、2年でこれを達成」としたアベノミクスの柱は10年近くたっても実現せず、首相末期の安倍は既にこの目標さえ投げ捨てていた。元々分かっていたことなのだが、デフレは不況の原因ではなく結果なのである。それを、「通貨操作でインフレにすれば景気はよくなる」と逆立ちした思考。これがアベノミクスの柱であると、国民は夢を見させられてきたわけだ。

 MMT理論の信奉者は「国債が買われている間は国家は大丈夫」と語ってきた。これはいわば「バブルが成長している間は大丈夫」と語るのと同じ理屈。この「大丈夫」を正当化するために語られてきたのがまた「日本には財産がある」だった。この「財産」で「国の借金」が返せるわけもないものばかりなのだから、空売り・円暴落は起こりうるのである。通貨が暴落して、何が「国家は大丈夫」なのだろうか。
 そうこうする間に、一時よりも4割近い円安なのだ。日本の土地や会社も含めてあちこちの高価な財産がまた、この円安下でもっと大々的に外国に買いたたかれていくだろう。北海道などでは特にもうはっきりと、そうなっているとのことである。
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日本サッカー、この代表は強い   文科系

2022年10月09日 06時37分23秒 | Weblog
 今度のW杯、日本の組み合わせはかってない難敵揃い。今のスペインもそうだが、ドイツはいつのW杯も強いからだ。「最後はドイツ!」って、西欧の大会では有名な話。でも確か、韓国がW杯でドイツを負かしたこともあったし、日本代表はかってなく強いから、期待はできる。日本人が案外知らないことだが、「日本は時々番狂わせを起こす」と西欧ではよく語られている。先回のベルギー戦、途中まで2対0、ギリギリ敗退ということもあった。

 さて、代表の先発メンバーがちょっと変わったと思う。4-2-3-1として権田、吉田、富安、酒井、長友、遠藤、守田、南野、鎌田、伊東、前田が「僕のメンバー」だ。南野と前田には特に、DF陣地を押し上げた高い「敵ボール潰し陣形」をキープするために前半で潰れる覚悟で守備にも走り回ってくれという任務を与えて。

 さて、この代表にはかってない飛び道具が揃っている。伊東、三苫がヨーロッパで止められないのは日本人も観てきたが、相馬も同じタイプ。連携が作りにくい代表では、確実なクロスを出せるチームは、強い。ベッカーの昔から、スピードがある良いクロッサーは最大の武器の一つ、そんな選手には敵も集められ、中央が空いてくる。ブラジル大会でザック戦略に抵抗した「俺たちのサッカー」などと、変に(中央突破を狙って)つなぎ尽くす必要などないわけである。ただ、サイドアタッカーが攻めたとき、中が相手ゴールに寄せる時間さえ稼ぎ出すことができればだが、伊東も、三苫、相馬もそれができるのである。川崎サッカーが、家長がサイドで時間を作り出すことによって、今の強さに画竜点睛を得たというのは、有名な話である。

 そして、守備に走り回ってポジションをちゃんとしてコンパクト陣形を保って戦えば、敵(ボール)潰し能力もかってなく強い。遠藤は「想像を超えた日本人ボランチ」だし、守田がまた攻守に凄まじく強い。遠藤を中盤の底に据えて前に守田、田中を並べ、その左上に三苫が入った4-3-3も、日本最強布陣の一つという実績もある。


 病院でいつも思っている。「老後人生が思っていたよりもどれだけ短くなったって、今までと同じ楽しみを求めて生きていくのは同じこと」。好きなことをし続けていくことにはかわりはないのだ。病院でできた友人の一人は、膀胱癌第四期と数年前に宣告されて以降、以前と同様に好きな温泉旅行に飛び回ってきたと語ってくれた。そして、それぞれのお連れ合いもたまたま一緒になって、夫婦4人で退院後にご一緒しようなどと話し合っていた。これが、癌病棟の談話室の話なのである。

 手術後の細胞や映像を分析するなどを経て初めて分かる現状の総合的診断は、退院時になるのだそうだ。
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入院と、サッカー代表戦観戦記  文科系

2022年09月24日 07時03分52秒 | Weblog
 直近のコメントにも書いたことですが、膀胱癌の生存率について追加させていただきます。新しい生存率の最新数字を知りましたので、古いエントリー数字を訂正しておきます。

 10年生存率で2005~2008年の診断例生存率というものが、日本癌治療学会の膀胱癌についてもありました。この中の最新診断例は、2008+10=2018年までのものとなりますね。第二期患者が68・9%で、第三期患者が51・9%です。
 なお、再発する場合は手術後2~3年が多く、再発率も思っていたよりはかなり少ない数値になっているとあって、ちょっと安心したところです。


 昨夜放映されたサッカー日本代表の対アメリカ戦、全部観ました。ドイツのデュッセルドルフだったかな? 
 アメリカは世界14位のチーム。それに2対0で勝ちました。1得点目は伊東が右外から持ち込んだボールをゴール正面混戦のなかで受けた守田が左横前方の鎌田に短いショートパス、それを鎌田が余裕を持って右外に巻いたシュートを右ポスト近くに決めていました。その方向に飛んだキーパーも触れないと言う見事なゴール!
 2得点目は例によって途中出場の三苫です。左から何人も交わしつつドリブル突破。中の方に持ち込んでこれも余裕のシュート、見事なものでした。
 僕として目についた選手は、上にあげた4人の他、富安、遠藤、堂安。ワントップの前田のプレスも利いていると思いました。シュート数は、「10以上対5」という感じで、どちらが上位チームか分からないと言ったところ。その原動力として、日本のプレスが本当に強くなったと感じたものでした。アメリカがなかなか日本ゴールまで運べなかった。遠藤と守田のほか、伊東、前田もすごく利いていました。

 伊東、三苫に加えて、鎌田が大変な武器に育ってきたと思います。もともとプレーが柔らかい人なのですが、それがさらに一皮むけた感じで、余裕が出ています。現在チャンピオンズリーグで世界の強豪守備と互角以上に戦っている真っ最中のお人だから、自信もついてきたのでしょう。南野を抜いたと思います。久保はさらに落ちる。守備が弱いし、ボールを持ちすぎると思いました。前田が鎌田を褒めたこの言葉を久保に贈りたい。
「鎌田は、ワントラップした瞬間にすぐ僕らを観てくれるから、動き出しやすい」

 日本代表、史上最強のチームができたと思います。伊東、三苫、鎌田だけでなく、富安も遠藤も今や、世界的な選手になっていますから。
  

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早く終われ、ウクライナ戦争   文科系

2022年09月09日 18時39分15秒 | Weblog
一刻も早くウクライナ戦争が終わってほしくて、世界史をいろいろ調べてみた。が残念、大国が小国に仕掛けた最近の戦争に限れば、なかなか終戦とはならないと分かった。
長すぎたベトナム戦争はアメリカの敗北に終わったし、ソ連のアフガニスタン侵攻はブレジネフの死を待って初めて、ソ連撤退。その後アメリカのアフガン戦争はこれまたベトナム戦争以上、米史上最長の戦争となって去年やっと撤退。これらよりも前の大国の戦争はどうかとみても、朝鮮戦争は、これを起こしたスターリンの死によってしか終わらなかったと分かった。

これらの戦争の終わりを観るとき、いろんなことに気づく。20世紀後半では、大国が起こした戦争もすべて簡単にはいかず、軒並み苦戦している。第二次大戦後の民主主義の世界的伸張から、小国の独立心を挫くこともなかなか難しくなったということだろう。これらのことによく通じていたならば、プーチンもこんな愚行には打って出なかったろうに、などと思ったところだ。世界の識者が皆、「こんな愚行を、今時なぜ?」と、この戦争の理由さえ確定できないでいるのが分かった気がするのである。

それではと、スターリン、ブレジネフのように、「プーチンが死ねば撤退」などと、「不謹慎な」思いが頭をかすめる。すると、「血液の癌にかかっている」などというこの6月頃世界に流れたニュースに目が行くことになった。2月にマクロン大統領と会ったとき「長い机で距離を隔てていて、握手も抱擁もなかったらしい」などというもっともらしい報道もこれに付け加わって行く。でも、これもコロナ対策であって「期待」が持てぬと、その後分かってきて、残念。彼一人の命が、両国の以降無数の死者を救うならば、「不謹慎な」思いでもないだろうになどと考えていた。
「プーチン、死んでくれないかな」
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G7の国葬首脳は、カナダだけ! 文科系

2022年09月03日 12時26分09秒 | Weblog
 安倍の国葬について「当然」と言う声が聞こえてくる。例えば、FNNはこんなネットニュースを流した。
『海外の政治家たちはそれを(安倍の功績を)知っているから各国の議会で追悼演説をし、弔問を希望している。だから岸田氏は国葬にしたのだ。ちなみに日本の国会の追悼演説は延期になったままいつ行われるのかもわからない。議員の皆さんは恥ずかしくないのか 』

 ところで外国首脳出席の現実はさて、こんな風なのだ。FNNは一体世界の何を見て叫んでいるのか。フランスのマクロンに続いて、長年安倍と付き合ってきたドイツ・メルケルも不参加決定。G7現役首脳参加も、カナダのトルドーだけと伝えられている。「外交の安倍」の「首脳外交」なるものさえ、その幼稚思考がどこか見透かされていたということだろう。多分、ノンベンダラリの非知性的答弁・言語遣いなどから。

 例えば、安倍が真っ正面から掲げて長年執着してきた、北方領土返還問題。「返還すれば東方ロシアの入り口に米軍基地ができるような策」をプーチン相手に実現できると思い込んでいた愚か者だと、今や誰の目にも明らかになっている。それも、プーチンとの個人的関係作りに何回会談を重ね、どれだけ国費を浪費してきたかと言うやり口であった。

 また、モリカケ桜など、国会で嘘ばかり答えていたことも外国首脳ら周知の事実だったはずだ。そんなことは、普通に国会答弁を聴いてれば分かることだけど、安倍シンパだけには見えていなかったらしく、「世界の安倍」と今でも言い回っている始末である。

 そんな安倍のお葬式を岸田は、あっという間に「国葬で行く」と発表してしまった。例によってこれが、選挙目当ての「統一教会癒着暴露などの逆風を押し返す自民再押し出し策」という強行正面突破作戦に違いないのである。なんせ、「統一教会改名承認・安倍派幹部が音頭をとって教会広告塔を努める教会大宣伝・国民にはカルト被害拡大押しつけ」を「カルト信者を選挙に大々的に活用」と取引してきたというのは、今や誰の目にも明らかな自民党のやり口、自民選挙の常道と分かっているのである。彼らが税金で雇われ、国民のために働けとされた公僕? 途方もない倫理観の欠如、異様すぎる国会議員たちである。この統一教会活用の先頭に立っていたのが、祖父以来の安倍3代だったともいまは分かっているのである。
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田崎史郎、橋下徹の、「カルト弁護」論   文科系

2022年09月02日 21時01分33秒 | Weblog
 この二人が、「信教の自由」なる論拠を押し出しつつ、統一教会批判の原則を後景に押しやった弁護論をやって、大方の顰蹙を買っている。「選挙事務局からはじき出すなど、教会員への差別ができるのか?」と田崎は言い、橋本もこんなことを叫ぶ。
『長年「多額の献金要求」「霊感商法」「重大な訴訟問題」などが問題視されているが、橋本氏は「そういうことに対してはきちっと対処していくべき」としつつも「それをひとくくりにして反カルトと認定してしまうのは、どうなんですか?」「(法律で決めるのは)危険だと思うんですよね。個別で対応していくことと、団体自体の存在を否定するのは別問題」と持論を展開させた。 』(メディアの偏向報道を監視する有志グループ Media Watch Lab から )

 こういうのを争点そらし弁護論と言うが、そのことを改めて暴いておきたい。その判断の論拠としてはじめに、8月26日拙稿の神里達博千葉大院教授論文抜粋をまず掲げておく。

『・「政教分離」が問題になっているが、これの国家先達はフランス。「フランスでは信教の自由を守ると同時に、反社会的な活動をする団体を規制する法整備が進んだ。これを『反セクト法』という」
・「セクト」、つまりカルトの線引きは難しいが、フランスではこういうものだ。「『その活動に参加する人の精神的または身体的依存を作り出し、維持し、利用することを目的または効果とする活動を行うあらゆる法人』と定義し対処することとした」。このようにフランスがカルトに対して行ったのは、人権の侵害は許さないということ、日本もそうすべきだろうが、ここで重大難問が生じる。
・日本の「世間」に人権思想は存在するのか? 仏カルト法で裁くのが宗教自体の「前近代的な非合理性」などではなく、「人権侵害」なのだと今一度強調したうえで、日本に人権思想があるかと以下を付け加えている。』

 橋下にも田崎にも、この問題の判断にこのカルトの人権侵害が見えていないのではないか。例えば、山上徹也のように保護者がカルトに填まり込みその子供らへの保護責任を放棄しているに等しい時、この人権を救済していくような(立法化の)責任が国にもあるはずだが、この問題をマインドコントロール下の親任せにし続けておいて良いというのか。そんな「信教の自由」まで認めよとでも?

 二人とも、別の二つの問題をごちゃごちゃにして、「信教の自由」の方を叫んでみせているだけなのだ。それもこんな時に。国民のために働けと税金で雇われた公僕、下村博文がこっそりと統一教会改名を認めてやり、自民党議員らに教会の広告塔を改めて大々的に演じさせつつ無数の山上徹也を生み出し続けてきたのが大問題になっているそのときに。ここに一体、国の責任がないとでも言うつもりなのか。

 ちなみに、こういうマインドコントロール保護者による家庭内人権破壊は、弁護士がついて裁判で争われているもの以外にもずっと多いはずである。反対者に対して高飛車に出ることを常としている統一教会の態度から言って、周囲に強い人がいなければ裁判になど持って行けはしないのである。
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「ウクライナから西欧も暴落」と、孫崎享  文科系

2022年08月28日 16時06分54秒 | Weblog
 元外務省国際情報局長にして、駐イラン大使もやった同氏の最近の「つぶやき」が、実に見応えがある。アメリカのイラン戦争の一部始終を、ウズベキスタン大使など中東にいて見続けて来た経験をこそその後にきちんと生かしたお人なのだろうが、最近の「つぶやき」ニュース三つの書き出しを紹介してみよう。

 まず、27日「つぶやき」は二つあって
『欧州からマネー退避 ウクライナ侵攻半年、株式時価総額は3.6兆ドル(約490兆円)が消失。減少額は中国(1.7兆ドル)、米国(1.5兆ドル)等。2月23日Ⅰユーロ=1.13ドル前後、7月、20年ぶりに1ヨーロ=1ドルの等価を割りこんだ。』

『[FRB議長「景気より物価」鮮明 タカ派発言、市場揺らす]日経、「FRB議長が中央銀行の行為は、家計、企業、株価に苦痛招いても「無条件」であるとの厳しい警告を発出、株式が急落、S&P 500 3.4% 下落、1 週間の損失は 4% に』

 そして28日には、
『8月世論調査まとめ、①内閣支持率は急落。前月比NHK-13%、毎日-16%で支持率36%。安倍元首相の国葬:NHK 支持36%、不支持50%、毎日支持30 %、不支持53%、産経・FNN賛成40・8、反対51・1。旧統一教会と自民の関係に批判大』


 はじめ二つのニュースは、歴史上の重大教訓を示している。ブロック経済に走ると、世界経済は双方どん底に落ちていき、その憎しみあいの悪循環からやがて戦争が来たというものだ。今回これを起こしたのは明らかに英米である。はじめ中国相手に、次いでロ・ウ戦争後の国際的制裁によってもっと大々的に。それもブリックス諸国はもちろん、アジア、南米でも参加する国が希少という制裁であった。とこのことは、日本のマスコミではほとんど報知されていないこと。
 だが、なぜ報知されないのか? このなぜ自身も、「ブロック経済突入」の結果必然的に増していく悪循環の一方・・・。と考えれば、大本営発表などを思い出さざるを得ないのである。
  

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要を得た「政教分離」論、日本は?   文科系   

2022年08月26日 21時06分39秒 | Weblog
 朝日新聞26日の第13面「オピニオン」面下段に載った神里達博千葉大院教授の「政教分離から考える日本社会 『世間』に人権思想はあるか」を、ここのところの問題が短いながらよく整理された論文としてお勧めしたい。専門が科学史、科学技術社会論なのだそうだが。いつものように「」内は本文抜粋を示す。

・「政教分離」が問題になっているが、これの国家先達はフランス。「フランスでは信教の自由を守ると同時に、反社会的な活動をする団体を規制する法整備が進んだ。これを『反セクト法』という」

・「セクト」、つまりカルトの線引きは難しいが、フランスではこういうものだ。「『その活動に参加する人の精神的または身体的依存を作り出し、維持し、利用することを目的または効果とする活動を行うあらゆる法人』と定義し対処することとした」。このようにフランスがカルトに対して行ったのは、人権の侵害は許さないということ、日本もそうすべきだろうが、ここで重大難問が生じる。

・日本の「世間」に人権思想は存在するのか? 仏カルト法で裁くのが宗教自体の「前近代的な非合理性」などではなく、「人権侵害」なのだと今一度強調したうえで、日本に人権思想があるかと以下を付け加えている。

・日本でこれに代わるものとしては、日本人論で有名な山本七平の「日本教」を思い出す。「人を中心とし、状況依存的な『空気』を教義とする思想」のことだ。そして、ここから結論。

「日本での『正しさ』の基準は、結局のところ神でも科学でも法でもなく、『世間の風向き』なのかもしれない」
「人権を尊重する法治国家とはどういうものなのか、もう一度根底から考え直す機会とすべきではないか」


 最後に、以上につき、僕の感想を一言。安倍にしても桜井にしても、人権と法を語って最も有名なのはこんな言葉だろう。
「日本国憲法には人権ばかり書いてあって、義務はおざなりのようにだけ触れている」
 この言葉は笑い話にしかならないものであって、何よりもまず、憲法のすべての人権に『公共の福祉に反さない限り』という総論的別項の縛りがある。加えて、近代憲法というもののもともとが「単なる国民の大きなお約束」などではなく、「為政者は国民の人権を守れよ」として、その人権を羅列したものだ。近代憲法成立史上勝手なことをしがちだった為政者に対してこそ作られた縛り、立憲主義と呼ばれたものと学んできた。
 今の自民党が、これを単なる国民の大きなお約束にしようとし、このお約束に為政者主導でいろいろ入れるべきと大きな方向を転換しようとしているのである。安倍の検事総長新人事(閣議決定)が、歴代検事総長らから「ルイ14世」という批判文書が上がってわずか三日で取り下げられるという事件が起こったが、憲法やその柱・三権分立も、人権柱も分かっていないか無視して良しとした大きすぎる証拠になっている。
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ロ・ウ戦争は米既定方針の一環  文科系

2022年08月14日 06時04分30秒 | Weblog
ある本を読んでいたら、標記のことに出くわした。その本は、ここで一度紹介したことがある『「日米基軸」幻想――凋落する米国、追従する日本の未来』(詩想社2018年6月刊、進藤榮一と白井聡の対談)。予告の主はキッシンジャーと並ぶアメリカ外交のトップ・頭脳を務め続けて来た、ブレジンスキー。進藤・白井ご両人が、ブレジンスキー・ウクライナ地政学を昔からエスタブリッシュメントの合意事項として、このように紹介している。該当部分抜粋で、紹介したい。

『進藤 ・・・・冷戦が終わって、ブレジンスキーはユーラシア戦略というのを描くわけです。おもしろいことに、その主軸はウクライナなのです。ウクライナを軸にしてユーラシアを、アメリカが支配するのだと考えます。だからウクライナの2004年から5年にかけての政変は、まさに湾岸戦争、反テロ戦争の延長上に彼らアメリカのエリートたちがCSISを中心に描いていた戦略の中核です。そしてG7、G8からロシアを追放して、ウクライナを軸にNATOを東方拡大させ、そしてユーラシアから中東に至る資源エネルギーの宝庫を占拠するという戦略です。
白井 おっかないなと思うのは、ロシア人のものの考え方というのを理解したうえでそれをやっているのか、それとも理解していないからそういうことをやるのか、どっちなんでしょうか。
進藤 ブレジンスキーのロシア・コンプレックスの表れなのです。彼はポーランド人です。ポーランドは三世紀にわたって、ロシアに徹底して痛めつけられた国ですから。
白井 ポーランド人だから反露だというのは非常によくわかるのですが、ウクライナはその点はとても複雑なところです。ロシアはウクライナを絶対に手放そうとはしないということは明らかでしょう。
進藤 特にウクライナの東部に関しては、もうロシアですからね。たとえばフルシチョフはウクライナ出身ですよ。クリミア半島南端には、クリミア戦争以来のロシアの海軍基地セバストポリ軍港がある。ただ問題は、そういったブレインスキー流の考え方、つまりNATOを東方に拡大しながら、東方では日、韓、比、インド、タイ、豪州を入れて米国主導の軍事同盟を拡大していくという考え方は、ソ連崩壊後の世界をアメリカ帝国パート2の世界に格上げしていくというネオコン流の考えに通じ、それ自体、米国ワシントンのエスタブリッシュメントの間ではコンセンサスがあるのです。


 どうだろう、ここに紹介されているブレジンスキー・ユーラシア戦略と、それについて白井が述べた危惧の言葉などは、今のウクライナ戦争を予言したようなものと読めるのではないか。
 これと同じように興味深いニュースが、この本にはいっぱい入っている。トランプ政権誕生のその日の夜キッシンジャーが北京に飛んだとか。金融・株主資本主義でアメリカのモノづくり能力がすっかり失われて、残っているのが軍需、情報、食料だけだとか。アメリカ隆盛の数理的経済学が本家の理系からは馬鹿にされているちゃちなものだとか。2016年の大統領選挙のクリントン陣営費用が100億ドルかかった、とか・・・・。
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統一教会問題、議員らの退廃  文科系

2022年08月11日 11時10分41秒 | Weblog
  8日月曜日午後から、どうも体がおかしい。昨日10日にコロナ検査キットに異常はなかったが、本日11日朝コロナとはっきりした。症状は、微熱、喉が詰まる、全身の違和感というか倦怠感。喉の異常は薬剤うがいを繰り返すことで一定ふせげるようだ。これが高じると肺炎になるのだろうなと思わせるところがあったから、うがいは大事だと思った。

 さて、自民党と統一教会である。岸田総理が「自民党の政策には影響していない」などと応えているが、これは嘘である。2015年にこの教団の名称変更を認めたのは、だれが何と言おうと自民党政府だ。加えるに、安倍派を中心に国会議員の多くが教団の集会の実行委員長をやったり、集会であいさつしたりなど、教団の広告塔を務めて来た。これ等名称変更とか広告塔とかでこのカルト教団が信者を増やすことができたというのは自明のことだろう。

 そして、自民党によるこのような教団への恩恵あればこそ、マインドコントロールされた信者が猛烈な自民党選挙応援に努め、安倍晋三が教会票の取りまとめをやって来られたのではなかったか。こうして、教団が自民党当選者を増やしたというのも、あきらかなことだろう。

 さて、これら議員たちに問いたい。あなたがたは国会議員というものが税金で雇われて国民のために働けとされた公僕だという自覚をお持ちか、と。もしこれをお持ちなら、カルト信者を増やして、周囲に不幸を振りまく行為などできるわけがないではないか、とも。

 こうして、今回の教団問題は、自民党議員の多くが山上徹也のような国民の不幸などなんの思いも馳せられなかったということを示している。だからこそ、名称変更を認められたのであり、教団の広告塔ができたのである。

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安倍晋三射殺で、山上徹也の情状   文科系

2022年08月04日 16時24分42秒 | Weblog

 山上徹也の安倍晋三射殺事件は、非常によく計画されていたという意味で犯意も十分すぎるほどの確信犯殺人事件である。他方、どんな残酷な殺人事件の判決にも、背景などを考察した情状酌量というものが考慮される。安倍晋三の国葬賛否論議が続く間はずっと、この重大事件の背景をわかっている限りにおいて描き出していきたい。

 この殺人事件が起こって、山上徹也の「統一教会への恨み」が報道されたとき、ほとんどのマスコミが「某宗教団体」という書き方をした。それも、「無関係なことで逆恨みして」という描き方がほとんどだったと記憶する。この報道姿勢はいまから思えば、「事実上、政権党に洗脳されてきたに等しく、政権、安倍を忖度、擁護するに等しいマスコミ論調」だったと言えるほどだ。山上徹也の生い立ちをば統一教会が残酷すぎるほどに破壊したのだし、その統一教会の改名や、安倍を中心として保守党選挙への大々的活用などは、「無関係な逆恨み」という当初のマスコミ報道をば唾棄しつつ笑い飛ばすものにしてしまった。

 

 たとえば、デイリー新潮8月3日は、こんなことを伝えている。

『 安倍元総理と統一教会の“ズブズブ癒着”に新証言 「誰が統一教会の支援を受けるかは安倍さんの一存」2022/08/03 05:57

(前略)

安倍氏が選挙応援を教団に依頼

 そうした安倍氏肝いりの候補の一人だったのが、元産経新聞記者で、2013年の参院選全国比例で初当選した安倍派の北村経夫参院議員だ。カルト宗教に詳しいジャーナリストの鈴木エイト氏によれば、「初当選時、当時首相だった安倍氏が北村氏の選挙応援を教団に依頼しているのです」

 教団の内部文書にはこう書かれていた。「〈首相からじきじきこの方(北村氏)を後援してほしいとの依頼〉〈まだCランクで当選には遠い状況です〉〈今選挙で北村候補を当選させることができるかどうか、組織の『死活問題』です〉と。19年の参院選でも統一教会内部で北村氏を応援するビラが出回っていました。当時、大宮で行われた演説会では国際勝共連合の関係者が仕切っており、300人以上が入れる会場に半分から3分の2くらいは信者が動員されていました」

 自民党山口県連の関係者が後を受ける。「北村さんはいずれの選挙も盤石な地盤を築いていたとは言い難く、安倍さんが選挙直前になって慌てて、統一教会に支援を依頼したといわれています。“統一教会のおかげで当選できた”と地元ではまことしやかにささやかれているのです」

 北村事務所は、「旧統一教会から支援を受けたことも、見返りを求められたこともありません」と回答するも実際、統一教会の推薦が決まると手厚い支援が受けられるようで、

「一般的に統一教会サイドから20〜30人程度のボランティアが連日手伝いに来てくれます。電話作戦やチラシ配り、ポスター張りなどの機動部隊となってくれるので、貴重な戦力です。15〜20人くらいの人員で選対事務所を切り盛りしているところもありますから、本当に助かります」(県連関係者) (後略)
   (デイリー新潮8月3日) 』

 

 さて、2015年に、今の安倍派会長代理で、当時の下村博文文科相が統一教会の改名を認めて以来、安倍派を中心にこのカルト信者を自分らの選挙にフルに活用してきたと、次々と明らかになっている。洗脳カルトの世界基準に当てはまる被害者を無数に生み出してきた団体を改名再出発させた見返りに、「税金で雇われて国民のために働け」とされた公僕たちが狂信者らを選挙に活用、動員してきたのである。そんな議員が特に安倍派に集中しているのである。

 山上徹也の安倍晋三に対する犯意の背景には、十分すぎるほどの情状酌量要件が存在していた。ちなみに、政府主催の桜を見る会には、山口県人(安倍会員)がやたらに多く、統一教会関連の参加者らもいたのだ。安倍時代になってから、佐川や黒川ら官僚たちを(保守党選挙)忖度行政に走らせた罪もこの上なく大きい。選挙に強い安倍晋三とは、「こういうことであった?!」という思いになるのである。選挙のためにこんなことを重ね広めて来た安倍晋三を国葬にする? 「自民党葬」ならば分かりすぎるほどに分かるのだが、国民の苦労に思いをはせることができぬこういう「公僕」を国葬なんかには出来ない。

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入院報告,と、「民主主義度で日英大差」のこと  文科系

2022年07月07日 17時19分52秒 | Weblog
 入院目的であった2種の抗がん剤投与のうち、週一投与の方2回目が2回も延期されてしまった。一回目は白血球値が下がりすぎ、2回目は血小板数が足りなかったから。そして、今朝の血液検査でいずれの数値も基準を満たしていたからということで、「明日この2回目をやって、明後日土曜日、いったん退院」と申し渡された。以降は2か月ほど通院投与になる。それから膀胱全摘のダヴィンチ手術という予定なのだ。以降はストーマという体外膀胱をつけることになるが、腸の一部を尿導管につないでストーマへの出口を作る「回腸導管」というやり方になるようだ。まー逍遥と、言われるままに従っていくしかない。
 体力が落ちないようにという階段往復やスクワットは普通にやってきたから、2回目の薬はきついものではないそうだし、退院したらちょっと走ってみようかなどと、目論んでいる。

 ところで、イギリスの首相が閣僚の信頼を失う不祥事をしでかして、辞職になる雲行きらしい。コロナ下で何回かパーティーを開いたり、一閣僚不祥事を不問に付したりして、それらの告発に対して首相が嘘の応対を連発してきたことも分かってしまい、「首相不信任・閣僚辞任」が相次ぐことになった。
これで思い出すのが日本の安倍晋三元首相。モリ・カケ・サクラと重なった国政私物化とそれを誤魔化した何百という国会嘘答弁の決着はいまだについていないはずだ。イギリスと違って、この日本では、これを告発する閣僚など一人も出ていない。それどころか、過ぎた選挙を前にしてこの国会質疑応答を逃れるために国会を開かず、延ばし延ばしにしたうえに、開いたと思ったら即座に解散という、前首相不祥事隠しのための暴挙に政権党がこぞって邁進していったのであった。それで現在のこの安倍晋三氏は、相変わらず与党最大派閥の長に収まっていて「軍事費をGDP2%に」などと豪語しているのである。日本とイギリスの行政権・内閣の民主主義度のなんと大きな違いであることか! このことが、この度の選挙の争点になっていないというのは、日本の政権党、政治はちょっと狂っているということだろう。国権の最高機関・国会で嘘八百答弁がわかっても、何のお咎めもない日本なのである。
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皆さん、ありがとう  文科系

2022年06月27日 17時47分38秒 | Weblog
 道草さん、サホちゃん、げたのうらさん、のぶりんさん。
 皆さんありがとう。

 強い抗がん剤を体に回すために運動してるようなもんかな。そして、ここにも書いた抗がん効果絶大の「最強の野菜スープ」(前田浩という抗癌剤権威の本です)も連れ合いに作ってきてもらって、飲んでいる。
 24日から金曜日ごとにこの投薬を3回もやって、これに合格なら投薬通院になります。この強い抗癌剤効果で小さくなるのはもちろん、人によって消えることもある分、副作用も強い。前日木曜日にはいつも血液検査をやるのですが、これは肝機能(へのダメージ)を調べるのでしょうね。確かに、胃の調子は悪くなるし、鼻やのどの皮粘膜に異常が出ています。

 が、まー頑張りますよ。今日の階段往復は700段ほどやりました。
 のぶりんさん、絶対ギター旅行行きます。教室の先生にもよろしく。
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八十路ランナーの手記(435) 膀胱癌患者の手記⑤  文科系

2022年06月14日 08時36分46秒 | Weblog

 前々回に分かっていて知らされた限りの病状、程度を書いた上で今後の方向についてこう記したが、今回はそのことについて。
『 今後方針の方は、膀胱全摘手術、化学療法、放射線療法ということで、これらは、今回の病院の親病院である名古屋市立大学病院で行われ、13日月曜日がその第1回診断日となった』

 昨日13日、名市大病院へ通院。第一回目の診察と検査があった。そこで下された今後の方向は、こういうもの。
「20日2度目の診察、22日から入院2~3週間を予定して、第1回目の抗がん剤治療を行う。以降2回の同治療は、1回目の様子を見て外来になることもあり得るが、その後、膀胱全摘出手術を予定する。癌や転移の現時点の程度は、入院後にお伝えできるはずだ」

 さて、こうなると6月下旬の同人誌活動、月例冊子作りとか、ギター教室通いもできなくなる。前者は他の同人に委託しなければならないなど、なかなか後始末が大変だ。

  なお、膀胱癌手術に関わる名古屋市立大学の水準は10年ほど前のことだが全国4指に入っていたと、医者である兄から知らされた。扱ってきた手術症例なども多くて、全国的なこれの研修機関にもなってきたようだ。膀胱癌のダヴィンチ手術もそういう水準なのだろうから、僕もおそらくダヴィンチなのだろう。それもこれも知らされるのは20日のことになる。

 ところで、5月25日のエントリー『「永遠の無」をめぐって』にも書いたことだが、死が怖いってどういうことだろうと考えている。
・「信仰」ではなく、自然科学的に、死後の魂やあの世などはないとしか考えられない人ならば、夢も見ない永遠の眠りしかないわけであって、それが怖い?  つまり、それに入ってしまえば怖いも何もないのであって、それまでが怖いということなのだろう。
・これについて周囲を見渡すと、「とても怖がっている人」「さほどでもない人」の他、「自分から死んでいく人」さえ存在すると分かる。自殺は、言われて来たように「肉体を離れた心の自由」などではなく、その原因として、何か生きていることそのものがとても苦しい状況に決着を付けるもの。破産、後追い自殺、大失恋、心中・・・。
・ところで、「とても怖がっている人」と、「さほどでもない人」との違いは何なのだろうかと、いろいろ周囲を思い巡らしてみる。過去にずっと人一倍わくわくするような喜びが感じられてきたけれど老後やるべきものを持っていない人などに前者が多く、淡々と生きてきた女性などには後者が多いのを観てきた気がする。そして、前者は、後の「さほどでもない人」を同じ人間として「なぜなんだろう?」と考えてみたこともないというのが一般的なその姿のようだ。つまり、後者を無視して「とても怖がるのが必然、本質的なこと」とただ力説して来たような。あるいは「そんな人は、死について考えたことがないのだ」と切り捨てているような。
・それで思うのだが、死への恐怖って、案外心理的なものなのではないか。自分の過去と現在との対比ではいろんな不自由を抱えていく老年期は誰でも大なり小なり不幸なのだろうが、昔が良かった人の老年期はとくにそうなりやすい、と。一例、よくある老人性の鬱病って、そんな人が抱える「死の恐怖」と親類、同類のように思うのである。「いつもワクワク生きてきた昔を前提に、今の自分を寂しく思い、このまま死ぬのかと気づく、その時」、これが死への恐怖の正体なのではないか。と考えればこれは、彼らが考えたこともない自殺願望者と同類の対照的人物ということにならないだろうか。

・とすれば、死への恐怖といっても何か本質的なものではなくって、ちょっとした生き方変更や心の持ちようによっても案外加減できるものではないか。今自分をずっと昔から振り返って観て、そんな気がしている。こう語っている僕は、小学生高学年以降ずっと死を怖がってきた人間である。以降ずっと寝床で「永遠の無」を思うたびに、ガバッと跳ね起きて冷や汗という体験は数え知れぬほどだった。退職後10年ほど経ったころには凄く変わってきたとは、ここに何度か随筆なども含めて書いてきたとおりである。

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