面談の席上、どうやったら効率的な勉強をすることができるでしょうか? という趣旨の質問をよく頂きます。
こういうとき、その生徒の個性(得手不得手や生活リズム、或いは環境など)を考えて、その時点で最も効果的と思えるやり方をアドバイスしますが、しかし、その際いつも心の中で逡巡します。
「効率的な勉強」といいますし、実際、塾ではそういうことにも注意を払ったやり方をし、且つ勧めてはいるものの、同時に「勉強はもともとそういうものとは別次元のもの」という意識があるからです。
効率的な勉強、と保護者や生徒が言うとき、そこには少なからず次のような意味が込められているのだと思います。
「手間を掛けずに点を取る術を覚えること」
大きな意味で言えば、これを誤りだとは言い切らないかもしれませんが、しかし、だからといってこれが全てであるとは勿論言えません。
しかし、これは効率というよりは、むしろ要領と言った方が正しいのではないかと思うのです。
そうであるならば、ある一定のところまでは要領でどうにか格好をつけることは可能でしょうが、しかし、それ以上のものは、やはりもっと愚直なもの~努力の積み重ね~しかないのではないかと私は考えます。