人間だから、出来ればいつも心配の無い、楽で愉快な暮らしをしていたい気持ちは分かりますが、こと受験に際しては、そんなフレーズは、これを聞く耳は持ちません。それが学習塾とうものです。
ここに至るまで盛んに講師やチューターが指示し、注意を与えてきたことを受け、懸命に頑張ってきた生徒達は、今まさにそそ成果が試されているわけで、これを緊張するなと言うつもりはありません。
緊張は、言い換えれば心配事であり、決して愉快なことでも、ましてや楽な気分でもありません。
でも、こういう言葉もあります。
「幸福は肉体の健康に宜しい。精神力を発達させるのは心の悲しみである」
受験は「悲しみ」ではないですよね。
せいぜいが「苦しみ」くらいのものです。
しかも、その期間は一定であるし、そのあとには殆どの場合、何がしかの結果がついてくる、或いは結果を得られる。
受験を終えて実社会に出てみなければなかなか分かりにくい事かもしれませんが、そこではいつもこうした問ごとの関係があるわけではありません。
努力は常に求められ通しだし、その後に常に何がしかの結果が伴うわけでもありません。むしろ、そうでないことの方が多く、それを前提に尚努力の継続を求められることのほうが多いでしょう。
受験は緊張するものですし、その意味では苦しいかもしれませんが、しかし「受験できる幸せ」を噛み締めて臨むくらいの気構えで立ち向かってもらいたいと、これは経験者としても思うことです。