「馬小屋から父ちゃんが帰ってきたとき、父ちゃんはしばらくさしかけ小屋にいたが、やがて棒切れを腕いっぱいかかえてはいってきた。
「母ちゃん、これは朝飯に使う薪だよ」といって、腕にかかえたものをストーブのそばにおろした。「ほし草のかたい棒だ、きっとよく燃えるよ。」
「ほし草の棒?」と、ローラが思わず大声をあげた。
「うん、そうだ」といいながら、父ちゃんはストーブの上のあたたかいところに手をひろげてかざした。「ほし草がさしかけ小屋にあってよかったよ。いま吹いているあの嵐の中じゃ、とても草なんか運んでこられないからな。葉っぱを一枚ずつ口にくわえてくるかどうかしなけりゃね。」
そのほし草はまったく棒のようだった。父ちゃんは一本一本よってしっかりこぶを作った。
とにかく木の枝とほとんど同じかたいものにした。
「ほし草の棒だって!」と、母ちゃんは笑った。「このつぎの工夫はなんですかね。父ちゃん、あんたにまかせておけば、なんとかかならず道をつけなさね。」
ローラ・インガルス・ワイルダー作、鈴木哲子訳『長い冬』下巻、岩波少年文庫、1955年初版、33-34頁より引用しています。)
上の写真が、「ほし草の棒」です。
他にも開拓時代の日用品が展示されていました。
ローラさんとインガルス一家のポスター写真が貼ってありました。
「母ちゃん、これは朝飯に使う薪だよ」といって、腕にかかえたものをストーブのそばにおろした。「ほし草のかたい棒だ、きっとよく燃えるよ。」
「ほし草の棒?」と、ローラが思わず大声をあげた。
「うん、そうだ」といいながら、父ちゃんはストーブの上のあたたかいところに手をひろげてかざした。「ほし草がさしかけ小屋にあってよかったよ。いま吹いているあの嵐の中じゃ、とても草なんか運んでこられないからな。葉っぱを一枚ずつ口にくわえてくるかどうかしなけりゃね。」
そのほし草はまったく棒のようだった。父ちゃんは一本一本よってしっかりこぶを作った。
とにかく木の枝とほとんど同じかたいものにした。
「ほし草の棒だって!」と、母ちゃんは笑った。「このつぎの工夫はなんですかね。父ちゃん、あんたにまかせておけば、なんとかかならず道をつけなさね。」
ローラ・インガルス・ワイルダー作、鈴木哲子訳『長い冬』下巻、岩波少年文庫、1955年初版、33-34頁より引用しています。)
上の写真が、「ほし草の棒」です。
他にも開拓時代の日用品が展示されていました。
ローラさんとインガルス一家のポスター写真が貼ってありました。