たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

宙組『シャーロック・ホームズ』『デリシュー』-キキちゃんのカフェブレイク

2021年09月20日 17時39分23秒 | 宝塚
宙組『シャーロック・ホームズ』『デリシュー』-東京宝塚劇場8月29日(5)
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/fcaf51937cdbe58b6884459a31f0ec4c

『シャーロック・ホームズ』

 モリアーティはいいところひとつもなしの悪人。最後まで悪い奴を演じてみたいと思っていたので楽しい。支配欲だけに生きているのが潔くて気持ちいい。キーワードは、頭脳派、カラフル、鎖。

 頭脳派の二人、ホームズとモリアーティは同じ頭脳を持っている、ホームズは人間の本質を愛する人のために命をかけることができると考える人、モリアーティは人は争う生き物だと。同じ世界をみているのに主観が違うことでこんなにも違う人種になるのかと。モリアーティは美しいもの全てを支配したい、アイリーンに対してもそう。

 ポスター撮影でまずビジュアルを決めなければならなかった時生田先生のリクエストは年齢不詳、シルバーの髪色がおじいさんにみえてもいい、カットが可愛いので少年かもしれないと。蜘蛛の巣の中で獲物を待つ男だという表現が台本の中にあった。役作りについて最初ずっとクールで感情の起伏をあまりつけない、最後の立ち回りで爆発させるようにと考えていたけれど、生田先生のリクエストはカラフルな人間であってほしいと。カラフルとは?考えて、対ホームズ、武器庫のメンバー、お兄ちゃん、アイリーン、大英帝国の重鎮のみなさん、全ての場面で違う人種が出てくるようにしたら先生の求めるカラフルに近くなるのではないかと。モリアーティのカリスマ性、ミステリアスな魅力が出せたらいいなと思う。生田先生と答え合わせができていないのであっているかどうかわからないが、わたしなりのカラフルはこういうこと。

 鎖は作品全体のテーマ。モリアーティのグループは鎖の数を暗号化して闇組織を支配している。ライヘンバッハの滝ではホームズと鎖でつながれて滝に落ちていく。鎖にはじまり、鎖に終わる。せりがあがって広いわけはないところで立ち回り、なお鎖でつながれている、神経を使うシーンですよねと中井美穂さん。最初は膝が笑ってすくんでしまったけれど、だんだん慣れて来てスリルを楽しむようになってきたとキキちゃん。

 作品が終っても作品のことを考えさせる生田先生のアイデアはすごいなと思う。

 観劇後にこうしたお話をきくと楽しさが何倍にもなります。ふむふむなるほど、そうだったのかと。大好きになったライヘンバッハの滝のシーン、たとえがちょっと違うかもしれませんが新体操の選手が幅10センチの平均台の上で演技するぐらいの緊張感なのかと勝手に想像しています。まかキキの信頼関係があってこそ成り立つシーンだし、二人の下で黒子になって舞台装置を動かしているスタッフさんたちの力と信頼関係があってこそ安全に見応えのある大きな見せ場になっているのだとわかりました。スタッフさんたちがみえてしまうところも含めてライヘンバッハの滝のシーンと思います。

 







 ブロードウェイ・ミュージカル『プロミセス・プロミセス』、男性向けにかかれた曲を歌うのは大変だけれど果敢に挑戦していきたいと。元気をもらえます。ありがとう、キキちゃん。『デリシュー』のお話はまた後日。



昨日初日を迎えた星組公演で愛ちゃんと杏瑠さんが退団すると現役は男役3人となってしまう93期からついに副組長がでるのか。

花組 組長・副組長の就任について
https://kageki.hankyu.co.jp/news/20210920_005.html