たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

星組『柳生忍法帖』『モアー・ダンディズム』-東京宝塚劇場千穐楽ライブ配信

2021年12月30日 16時52分02秒 | 宝塚
星組『柳生忍法帖』『モアー・ダンディズム』-12月17日東京宝塚劇場(2)
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/8f00a8bc3cd071de3cd6d55454d0165a

 2021年12月26日(日)13時30分~、東京宝塚劇場千穐楽

 無事に幕がおりました。星組、一昨年の紅ゆずるさん退団公演以来、2年ぶりに生演奏で宝塚大劇場・東京宝塚劇場を、全日程走り抜けることができました。こっちゃん、ひっとんのコンビになってようやく。心からおめでとうございます。

 思い出すままに断片的な備忘録。

『柳生忍法帖』、

 ワクワクしました。エピローグで次々とキャラクターが登場するのは宝塚ならでは。柳生十兵衛も殿様も剣豪たちも歌って踊って楽しませてくれるのは宝塚だけ。

 たしかに会津七本槍が揃っている時に芦名銅伯と歌う場面があるともっとよかったかも。銀橋に全員揃ったらさらにかっこよさマシマシだったでしょう。みなさまほんとにかっこいい。かっこいいのはもうみんなかっこいいにきまっているんだから、それだけではだめだとナウオンステージで愛ちゃん。

 会津七本槍の中でいちばん色が黒いのは天華えまさんの孫兵衛、ビジュアルにインパクトありすぎて、劇場で観劇したとき最初どなたかわかりませんでした。最初に倒されてしまいましたね。カフェブレイクでの話、唯一長槍を使うキャラクター、稽古場では蛍光灯をこわしてしまうんじゃないかとひやひやした、30分ぐらいしたところで死んでしまうので、短い時間でいかに印象を残せるかが課題だと。男役10年目の芸、十分印象に残りましたが願わくばもう少しだけ出番が続いてほしかった、上演時間があるのでやむなしですが。

 孫兵衛の次に倒された会津七本槍は、碧海さりおくんの鉄斎、入団10年目以上の男役さんがそろった七人の中でフレッシュに健闘していたと思います。成長しましたね。3人目が綺城ひか理さんの廉介、4人目がひろ香さんの片目の一眼房、5人目が漣レイラさんの丈之進だったかな。みなさま、黒塗りで衣装と髪型に助けられながらキャラクターごとの個性の違いで楽しませていただきました。十兵衛が闘いながらも最後に倒すのは堀一族の生き残りの女性たちとなっていました。女性が剣豪たちを倒すという現実にはあり得ないファンタジーの世界、宝塚との親和性が低そうな物語と女性だけで演じる男役と娘役による殺陣とのマッチング、ワクワク以外のなにものでもありません。

 輝咲玲央さんの加藤明成が、朝水りょうさんの柳生宗矩から草履をもらう場面で、「115回目のありがとうございます」とアドリブがでました。指揮の西野先生がツィッターで117回と書いたのは新人公演を含めての公演回数とのこと、本公演は115回目で無事に大千穐楽。明成公、ものすごく嫌な奴なのにどこか憎み切れないお茶目な味が出ていたのは、芝居達者な輝咲さんならではかな。

 朝水りょうさんの柳生宗矩、こっちゃよりも学年下でお父さん役、プレッシャー大きかったと思いますが髭姿がお似合いで袴の着こなしも素敵、将軍家剣術指南役という家柄の当主のどっしり感がちゃんとお父さんにみえました。

 せおっちの虹七郎が、こっちゃんの柳生十兵衛を今まさに討たんとするとき、ひっとんのゆらが「待て」と止めにはいったときの、虹七郎のエッ!?っていう驚きが、えぇっ!?っていうニュアンスを含んでいるようにみえてツボ。ここでエルハポン味?ってなりました。原作の長い物語をかなりの急ぎ足でまとめあげた物語の流れの中で、ゆらがいつから十兵衛に惹かれていたのか、気持ちの変化を表現するのはむずかしかったと思います。ここでゆらは十兵衛を生かして苦しむ姿をみたいと言いますが、実は十兵衛を助けたようにもみえましたが、思い違いかな、わかりません。ひっとんの愛妾という役どころ、『眩耀の谷』に続いてですが妖艶さが加味されて綺麗でした。可愛い中にもトップ娘役の自信と貫録がでてきたと感じました。

 最後はカラッと、面白かった、楽しかったであと味すっきり、こっちゃん率いる星組の、観客を楽しませる力は紅ゆずるさんから受け継いだDNAでしょうか。こっちゃんのダンス力、芝居、歌の上手さ、ひっとんとのコンビで満足度が高い。十兵衛との親和性も高かった。「叫べ 叫べ~♪」、耳に残ります。最後にお父さんの前では、自由人のやんちゃな息子の顔になるところが可愛いこっちゃん。残念ながらこっちゃんの素晴らしさを語ることばをこれ以上持ちあわせません。なんでもやれるようにみえてたゆまぬ努力をしているのだろうと思います。





 愛ちゃんのサヨナラショー、最後の黒燕尾姿で男役さんたちを従えて大階段センターでのダンス、この姿は二度とない。宝塚でしかない。憧れの『うたかたの恋』のルドルフは、紫苑ゆうさんのルドルフのような美しい佇まい、素敵でした。オンデマンド配信中の2019年タカラヅカスペシャルでも愛ちゃんルドルフとひっとんマリーによるうたかたの恋の場面があります。サヨナラショーでは暗転の中で二発の銃声が響く演出になっていました。大階段に赤い絨毯がひかれていたら物語の世界そのもの。着用していたのは凰稀かなめさんが着た白軍服とのこと。

 愛ちゃんへのお花渡しは、宙組OGの蒼羽りくさんでした。退団挨拶の中で印象的だったのは、入団したときからいつか訪れる退団を常に意識してきたという話、「終わりがあるから美しい」という『ポーの一族』の歌の歌詞を引用しながら想いを語る愛ちゃん、2007年初舞台、限りある時間の中で命をかけて舞台に立ち続けた男役15年に悔いなしなのでしょう、卒業の日のジェンヌさんはひときわキラキラと自らの中から光を放って本当に美しい。なにもかもそぎ落としたような美しさがあります。

 カーテンコールの最後にこっちゃんと緞帳前に登場した時の会話、明日なにしますかとこっちゃんにきかれた愛ちゃんの答えは「寝る」、こっちゃんに明日何する?と聞き返すとこっちゃんの答えも「寝ましょうか」。ゆっくり休んでいただきたいです。こっちゃん、上級生のみなさんがいなくなってしますのがすごく不安だと。愛ちゃん「自分がいなくなると楽屋が静かになってしまうんじゃないかと心配」「引き継いでいきますから」とここで瀬央さんの名前が。『柳生忍法帖』の楽屋では、冗談言ってすべった人がいると愛ちゃんがせおっちに「仕留めよ」って言っているっていうのはカフェブレイクでの話、せおっちがすべったら自分で自分をしとめるって、舞台上ではラスボスの愛ちゃんが素は声可愛くて冗談ばかり言っているっていうギャップ。星組生として卒業できて本当によかった、これからの星組もよろしくお願いしますと。

 ショー『モアー・ダンディズム』の白軍服の場面では、愛ちゃんの隣で極美慎くんが踊っているのが印象的でした。愛ちゃんがきわめた男役の芸はこうして引き継がれていくのだろうと思いました。長くなってきてしまったので、ショーのことはまた後日書ければと思います。




おめでとうございます

2021年12月30日 15時27分19秒 | 宝塚
 朝海ひかるさん、愛称コムさん、ご結婚おめでとうございます。

 トップスターと結婚した坂本昌行さんはトップ娘役説?

 



東京宝塚劇場リニューアル20周年記念パネル展-星組

2021年12月30日 00時13分39秒 | 宝塚
 2021年12月17日(金)、東京宝塚劇場2階ロビーのリニューアル20周年記念パネル、最後を飾ったのは星組。たーたんの男役、ひたすら懐かしすぎました。