東京駅や新幹線車内で金峯山寺本堂(蔵王堂)の青い憤怒の仏像3体のポスターが目立ち、吉野へ行って見ようと思い立った。吉野と言えば桜、長谷寺参拝の後、訪れたが山桜はまだつぼみであった。しかし、この歴史的な山の寺の枝垂れ桜は幻想的なおもむきがある。
蔵王堂では護摩が焚かれ、青い憤怒の釈迦如来、千手観音、弥勒菩薩の権現像が公開されていた。1000円という参拝料金が高いせいか、入場券売り場で引き返す人も結構いた。大塔宮護良親王が鎌倉幕府軍との戦い最中に酒宴をした蔵王堂前庭の4本山桜は咲いてない。
谷を越えた向かい側の枝垂れ桜が曇り空の下で浮かび上がった。
登るに連れ、伝統の山桜は咲いてなくても満開のさくらと遭遇。
吉野山ですぐ浮かぶのは後醍醐天皇、尊氏に追われ、吉野山に逃避し、南朝を開いた粘りの人物だ。歌われた歌の句碑があり、桜も見事だった。
「ここにても雲居の桜咲きにけり、ただかりそめの宿と思ふ」
後醍醐天皇の皇子、大塔宮の迎徳碑が建っている場所にも桜が咲いていた。
歩き疲れて休憩、食べるのはやはり吉野の葛きり