行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

ワインへのイタリア人の執念

2012-07-08 23:32:22 | Weblog
北イタリアを旅すると山でも海でもワイン生産への執念を感じる。アオスタ渓谷はイタリアからフランス、スイスへの重要な街道であることは古代から変わらない。このローマ街道沿いの切り立った崖に葡萄のだんだん畑が続く。またドロミテの中心、ボルツァーノ周辺でも同じ景色が見られる。

リビエラではチンクエ・テッレが世界遺産になったが、断崖に貼りつくように集落があり、だんだん畑を作り葡萄や野菜を栽培していた。住民はいろいろな事情で迫害され、人が住みにくかった海辺の断崖に住まざるを得なかった。そんな厳しいなかでもワインを作るという執念とローマ時代からの伝統を感じる。
チンクエ・テッレの海岸は美しいが西伊豆の海岸と変わりない。世界遺産になったのは住民の執念を評価したのだろう。

断崖のだんだん畑の葡萄は日当たりを考え、日本でよく見られる棚を作って這わせる方式を採っている。収穫の苦労が忍ばれ、地ワインを飲む時は感謝している。
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