古代ローマ時代からスイス、フランスへの重要街道が走るアオスタ渓谷、今でもジュネーブとトリノを最短距離で結ばれている。街道の両サイドの通行重要拠点にはかつて通行料を徴収した出城とも要塞ともとれる石造りの遺物がにらみをきかせている。
急峻な崖にも拘わらず葡萄棚が張り付くように作られ、高地特産の白ワインを生産している。DOCワインもあるというから大したものだ。
スイス側からのマッターホルンは多くの写真で有名だが、イタリア側から見たらより接近して見られるというのでチェルビニアに先ず行くことだった。
天候は曇りで見え隠れしたが、ほんの数キロ先にマッターホルン(伊モンテ・チェルヴィーノ)が迫ってきた。
次にフランスとの国境に近いクールマイヨールの近郊、ラバリューからモンブランとグランドジョラスを望んだ。シャモニーからロープウェイで3800mまでのぼり、エギューデミディから見るモンブランやグランドジョラスはおなじみだが、イタリア側から見るとどうゆう山容なのか期待した。
モンブラン(伊モンテ・ビアンコ)は頂上が雲に隠れていたが、シャモニーで見るのと大違い、白いなだらかな姿でなく、厳しい針峰もある急峻な姿で氷河を従えていた。
グランドジョラスはイタリア側からも同じように荒々しい姿をしていた。