オリンピックが始まると、マスコミに煽られ、メダル症候群に感染する。日本の突破口を開いたのはハーフパイプの15歳と18歳の若者で、一躍ヒーローになった。号外が出たとはこれまたびっくり。米国のショーン・ホワイトがハーフパイプの神様でライバルとマスコミは煽ったが、金メダルはスイスに持って行かれた。取材不足がもう一つ、500mスピードスケートだ。
500mスピードスケートは日本の2選手のどちらかが金でダメでもメダルは確実というマスコミの予想は見事にはずれた。金も銀も銅もオランダが獲るという快挙、人口1600万の農業国は盆と正月が一緒に来た騒ぎだ。オランダは金だけでもこれまで4つも獲りまさに世界に敵無しのスピードスケート王国だ。
日本のマスコミの欠点はグローバルな分析力がたりないことだ。オランダは国土の4分の一が海面下にあり、交通の手段として昔から運河が発達している。その運河、冬は凍り、スケートでどこにでも行ける状態となる。子供は歩くと同時にスケートを履き、サラリーマンの通勤も普段は自転車が多いが冬はスケートだという半分冗談話があるくらいだ。
女子ノーマルヒルのジャンプ、マスコミは米国のサラと日本の沙羅を金メダル候補と際立たせたが、結果はドイツ、オーストリア、フランスがメダルを獲得し、沙羅は5位サラは21位でこれも取材不足でマスコミの惨敗だ。
日本のマスコミが的確だったのは唯一ノルディック競技で、見事渡部選手とドイツ選手の金・銀デットヒートを当てた。残されたラージヒル戦、団体戦に期待しよう。