最近の韓国最高裁判所の各種の判決の評判がかんばしくなかったけど、本日韓国外大の教授(法学博士)と労働法全般にわたり意見交換をしたが、改めて最高裁判所判決のとんでもなさに驚いた。
現在の最高裁判所判事は旧盧武鉉大統領が任命した学者が主流、象牙の塔の中での判決といっても良い内容だ。先ず、時間外手当の算出対象賃金の判決だが、韓国の企業は時間外手当を減らすために意図的に算出対象の基本給を小さくし、訳の分からない手当を何種類も増やした。当然組合からはおかしいと提訴が重なる。最高裁判所はこれに対し、時間外手当の算出対象の賃金には全ての手当を含み、かつ一ヶ月以上の賞与も含むと裁定、これだけでも企業の負担は巨大になるが、更に3年間遡及して支払へとの内容で企業はパニック状態。
追い打ちをかけたのが時間外労働違反の賃金支払い命令で、法定の労働時間週40時間に時間外労働12時間計52時間を上回る部分は違反として割増賃金を3年間遡及して企業は支払わなければならないとした裁定。中小企業はこれでは倒産し、勝訴した組合員に実際は払えないと混乱状態。
これから、どんな判決が出るか、企業は戦々恐々、元盧武鉉大統領もとんだ土産(最高裁判事)を残したものだと行政府も現朴槿恵大統領も困惑しているのではないか。