行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

食の安全確保で自給率向上へ

2014-08-05 21:21:52 | Weblog

農林水産省は5日、2013年度の食料自給率(カロリーベース)が4年連続で39%になったと発表した。コメの凶作に見舞われた1993年度の37%に次ぐ低水準。20年度に50%にする政府目標には先ず無理だろう。カロリーベースなので米と麦類が主な対象物で、米は余っているくらいだから米の消費を上げれば幾分か自給率を向上させることになる。これまでの農政は米中心で小麦の生産はおろそかにされてきたが、観光産業の発展には地方の特色有るうどん、そうめん、ラーメンが欠かせない。工夫の余地は大いにある。

しかし、自給率より今問題となるべきは食の安全だろう。シンガポールのように自給率ゼロの国も有れば、オランダのように農産物を輸出品に育てたところもある。生産額ベースでの自給率を考えれば、野菜の自給率を上げることで食の安全も確保できる。安さを追求すれば、牛丼のタマネギは中国産となる。日本中で採れるタマネギをわざわざ輸入することもないだろう。店頭で地元のタマネギを使用していると表示すれば、多少高くても客は喜ぶ時代だ。子供にも安心させて食べさせられると敏感な母親からは歓迎される。

ここのところ、牛丼チェーンが何かと話題になるが、消費税増税後、質に重きを置く動きも出てきた。値段で差別化をはかるより自分たちが胸を張って売れる商品を提供して欲しい。

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