今日は69年前長崎に原爆が投下された日、長崎には多くの被曝された友人、知人がいる。彼らは聞かないとほとんど経験したことを語ろうとはしない。当時の三菱の工場は地下にあって、働いていた人は助かったが、家族は一瞬のうちに消滅した友人の例も多々有る。爆心地から500m離れていた城山国民学校はコンクリートの建築であったが爆風により1400名の児童職員・教員のうち8割が即死したという。
平和式典で、核兵器の廃棄、不戦の誓いが69年間決議され、国連の場でも核兵器廃絶がようやく議題に上り決議された(注)が、昨日の報道ではガザの小学校が爆撃を受け、多くの児童が亡くなった。またイラクでは米国の空爆が始まった。ウクライナでも戦闘が続いている。8月6日と9日は人間の愚かさを嘆く記念日になってしまっている。
広島や長崎を訪れ、資料館を見て、体験談を聞けば誰でも戦争の愚かさを知ることができるのだが、世界のリーダーで訪れた人は少ない。プーチン、オバマ両大統領に是非訪れてもらいたいものだ。
私が在勤した国際労働財団では年間100名を超す外国の労組指導者を招きすでに累計2000名をこえた。彼らは労働関連のプログラムを受講しているが、必ず広島か長崎を訪問して原爆被爆の実態を見る日程を入れている。彼らの反応は衝撃的で、インドやパキスタンからの招聘者は最初、自分たちの核は防衛だと廃絶には反対であったが、広島を訪問した後は意見がかわる。
注、2009年9月24日、国連安全保障理事会はオバマ大統領が議長で、メドベージェフ、胡錦濤、ブラウン、サルコジ、そして鳩山といった首脳級会合を開催した。テーマは「核拡散防止と核軍縮」そしてオバマ大統領が提案した「核兵器なき世界」を目指す決議を全会一致で採択した。鳩山首相は唯一の被爆国として「非核三原則を堅持することを誓う」と強調し、日本が核廃絶に取り組む決意を表明した。<br>
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