米統合参謀本部のデンプシィ本部長が旧敵ベトナムを終戦以来初めて訪問し、温かく迎えられた。とニューヨークタイムスは報じている。背景には中国に対抗する新しいパートナーづくりにあり、長いことベトナムには武器禁輸をしていた米国が緩める方向に踏み出した。
南シナ海でのベトナム、中国の領有権紛争はベトナムの装備の貧弱さが露呈し、ベトナムとしては監視船が必要であり、米国はとりあえず武器やレーダーを装備しないで売却することになるだろう。
アリゾナ州選出のマケイン上院議員はかつてベトナムハノイで捕虜生活を送ったベテランだが今月ベトナムを訪問し、武器禁輸の見直しをしてベトナムの防衛力の強化を提起している。
問題はベトナム共産党政権が人権問題でどのくらい譲歩するかで、先般政治犯7人を釈放したが、さらに政治犯の釈放が武器禁輸緩和の条件にせよと、ベトナムの民主運動家グループはマケイン上院議員に訴えた。日本はこのようなことは考慮しないで簡単に6隻の沿岸警備艇を援助することにした。
ベトナムの地理を熟知している米国の狙いはもう一つ、かつての米軍基地で深度の深いカムラン湾を南シナ海をにらむ拠点としたいところだろう。