この時間は安部首相が北京で首脳会談をした時間だ。日本と露中それぞれとの関係をデジタルで現すとこうなるという数字で、興味深い。しかし、20分という時間は通訳の時間を考えると、実質的には何も話はされてなく儀礼的な握手会見ということだろう。政治関係が冷え込んでいる間、日中の経済関係は深化し、お互いに政治家がけんかをしてる場合ではないという事情が安部と周の背中を押し、嫌々ながらの会談で、両者の表情がこわばっている。
露中は日露の会談の前に会談をして対日政策の摺り合わせをしており、ガスパイプラインの増設に合意をし、両国の緊密さをアピールしている。ロシアは欧州、米国との関係が悪化し、アジア傾斜特に中国との関係を深めている。しかし、中国に対する布石として日本との関係もある程度保持するというしたたかさを見せている。中国は領海問題で日本、アジアとの関係が悪化し、強持て中国の印象が世界中で拡大し、その修正に乗り出さざるを得ない立場に立たされている。このAPECはその修正の絶好の機会であり、尖閣問題を抱える日本との関係も考えざるを得なくなった。
嫌々ながらの会談を演じた日中首脳が1時間30分以上の会談を持てるか今後の課題であるが、珊瑚の密漁という新たな問題も出てきて、法治を強調する習近平がどう解決をするのか当分じっと見ている方が良い。