フランス各地で2月まで開かれていた日本文化の紹介イベント「ジャポニスム2018 響きあう魂」が大成功を修めて閉幕したとの報道。フランス文化相は『日本文化を最も理解するのはフランス人、仏文化を最も理解するのは日本人』だから成功したと称賛している。ゴッホやルノワールに絵を見ても浮世絵が影響を与えたことがわかるし、ジベルニーのモネの家にはおびただしい貴重な浮世絵が飾られている。今回、能楽公演に出演した能楽和泉流狂言方の野村萬、観世流シテ方の梅若実と浅見真州の3氏にフランス政府から芸術文化勲章が贈られた。またフランスでは無名の若冲の傑作が展示され、新鮮な驚きをもたらしたようで、まだまだ両国では知られてない文化があるようだ。
異文化交流というのは結構難しいが、日仏では、永年にわたって交流の積み重ねがある。身近な料理にしてもフランス料理は日本で広く受け入れられてるが、フランスを旅するとまだまだ日本にはないメニューが結構ある。ウサギや小型の鹿ノラや鳥肉ではウズラなどいずれも庶民の味なのだが日本ではほとんどメニューに載っていない。チーズとなるとヤギや羊のチーズが日本では少ない。最近はイタリア料理に押されている感じがする。次回は日本で2021年フランス年を計画しているようだが、これまでにないフランス料理を紹介してもらいたい。
異文化交流で注意しなければならないのは各国には習慣があり、それは尊重しなければならない。良くフランス人は遅刻する、時間の観念がない。等と聞くが、例えばフランス人の友人にホームパーティの招待を受けたときには日本人だったら10分くらい早めに行ってないととなるが、フランスでは逆に10分くらい遅めに行かなければ礼儀に反する。相手の用意が出来てないうちに伺うことは困らせることになるからだ。
どこの国か忘れたが、「この国に来たら子供の頭を良い子だと触ってはいけない」とか、戦後の日本人が当時最も感じたのは米国のレディファーストだろう。エレベーターでも、喫茶店で座るときでもとにかく女性がいたら最初に譲る。米国に出張したとき、慣れないで困ったものだ。