年金生活者の投資は投資信託、ETFを中心とした長期投資が基本だが、日本を代表する企業の株も持ってみたい。配当が良いところが目の付け目で、もちろん安定した経営が前提だ。昔はそうした株の代表は東京電力だったが、現代はトヨタだろう。しかしトヨタの株は冴えない。平成になり、米国株は10倍になっているのに日本株は全体的には横ばい、代表するトヨタの株でさえ2015年の8700円が史上最高で今日4/4は6774円だ。世界のトップ自動車企業としては不可解だ。株の代表的指標であるPERは10倍強、日経平均の12.5倍より低い、PBRに至っては1.01倍、会社の解散価値と大きな違いは無い。
注、 PER(株価収益率)株価を1株あたりの利益(税引き後利益)で割ったとき、その株価が、1株当たりの利益の何倍になっているかを示す。会社の利益と株価を比較して「割安性」を測る指標です。単純に、PERが低いと割安で、15倍以下だと特に割安と考えられている。
PBR(株価純資産倍率)株価が1株当たりの純資産の何倍になっているかを表したもので、1以下だと企業の解散価値より下回る。
注、 PER(株価収益率)株価を1株あたりの利益(税引き後利益)で割ったとき、その株価が、1株当たりの利益の何倍になっているかを示す。会社の利益と株価を比較して「割安性」を測る指標です。単純に、PERが低いと割安で、15倍以下だと特に割安と考えられている。
PBR(株価純資産倍率)株価が1株当たりの純資産の何倍になっているかを表したもので、1以下だと企業の解散価値より下回る。
トヨタに限らず日本企業へは海外投資家が株主比率を高めている。トヨタの場合、株主構成は金融機関34.5%、海外法人等21%、その他の法人20.5%、個人、その他24%で株価を動かすのは主として海外法人と個人と思われる。上記の指標を見てもトヨタの株は割安で配当利回りは4%弱と高い。長期保有には悪くはない利回りだ。しかし、何故なのだろうか?特に海外の投資家が飛び付かない理由は何故なのだろうか?日頃疑問を持っていた。
その理由の一つをトヨタ自身が昨日発表した。HV技術を無償で公開するということだ。海外の投資家は成長性を重視する。アマゾンのように無配当でも成長企業には投資をするから株価はあがる。最近衰えを見せているがアマゾンはこの1年倍近く株価が上がった。最高の技術であるHV特許23740件を公開するとは、それ自身がガラパゴス化することをトヨタは恐れたのではないか?確かにこれからの流れはEVだろうが、実際には航続距離とか、充電スタンドの整備とか結構時間が掛かる。それまでのつなぎとしてHVを世界で普及させれば環境にもプラスだし、部品を売ることでトヨタグループは利益を得られる。
株価は政治にも翻弄されるが長い目で見ると、成長性を重視し、その成果としての収益を折り込むのだろう。