行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

年金生活者のマネー 分配金を考える

2019-08-01 22:48:46 | 年金生活者
「2000万円問題」でいろいろな副作用が起きてるようで、証券会社は口座申し込みが殺到しているようだ。貯金から投資へとかけ声をかけてもなかなかはかどらなかった金融庁、自失が効をそうしたかもしれない。一方、大学生相手に「絶対儲かる投資法が入っているUSBを50万で買え」といったマルチまがいの商法で奨学金まで巻き上げるという詐欺も横行しているとの報道。先日も電話で年7%の定期ものがあるので如何?といった高齢者を狙った勧誘電話が掛かってきた。年金生活者は長期分散投資の原則を堅持すべしとこれまで述べてきたが、超低金利時代、こうした勧誘には聞くだけ聞いてみるかと思う人もいるだろう。しかし、電話は興味が無いと言ってすぐ切るべきで、話を聞いたら向こうは詐欺のプロ、術中にはまってしまう。
 
年金収入を運用資産分配金で少しでも補いたいのは誰でも思うことだ。今回は分配率の高い金融商品に焦点を当ててみる。金融庁が毎月分配型で元本を食い潰す投資信託を口先規制したため、最近ではそうした商品は消えつつある。ただ、考えてみれば当たり前だが、全く同じ商品を対象とした毎月分配型ファンドと年二回分配型ファンドでは複利運用が効いてくる年二回分配型の方が運用資産は大きくなる。最近はトータルリターンも明示されているのでどちらを選ぶか参考に出来る。
 
先日、ある証券マンが「金利が付かない定期預金をするんだったら、解約してその銀行の株を買うことを推奨する。大手銀行の配当金は3~4%ですよ」なるほどと聞いたが、だけど株は値段が変動するから元本割れもあり得る。そうしたことは言わないのが証券マンらしい。しかし、そうしたことを承知して配当利回りの高い東証上場の企業は想像以上に多い。本日の株価で配当利回りが5%以上ある企業は50社もある。その中で安定的企業を上げて見ると、6%台では鉄鋼のJFEHD,新明和、たばこのJT、5.5%台ではソフトバンク、SUBARU,日産、キャノン、住友商事といったところ、
 
米国株では、AT&T,コカコーラ、が5~6%台で、高配当株だけのETFが何本かある。前回厚生年金基金も米国株投資で収益を上げて国内株の損を補ったと紹介したが、運用資産の分散と分配金とりで何割かは米国株、ETFを考えてみては
 
リートも以前ポートフォリオの中に入れたらと書いたが、いくつかのリートで6%台もあり、大方4~5%の分配金利回りだが、価格が変動し、どれを狙って良いか判らない。プロが運用するリートの投資信託があり、これが無難だろう。費用が掛かるので4%台の分配金利回りで、年2回ないし4回の分配ものがいくつかある。J-REITオープンとかJ-REITセレクトといった投資信託がある。中には毎月分配型の野村アジアREITファンドもあり、これは本日現在9.6%の分配金率だ。
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