CATレディースで、黄金世代21歳の浅井咲希が通算10アンダーでツアー初勝利を挙げた。初日から首位を譲らない完全優勝。最終ホール2打差で迎えた優勝パット、50センチのパーパットは強すぎてカップにけられ、2メートルオーバーした。返しを外せばプレーオフにもつれ込む冷や汗ものだった。
他の黄金世代が次々と優勝し、一時は諦めようとさえ思ったが、3年目での初Vに「ゴルフをやってて良かった」と感涙にむせんだ。7位が自己ベストの浅井が初日からのリードを守り続けるとは信じられない。これも同期の渋野が全英で優勝できたなら、私にもチャンスはあるという気構えで望んだからだ。渋野効果はこれからも続くだろう。
最後まで競り合ったのが前週優勝の穴井詩、3位から69と伸ばし1打差2位と追い上げたが、ゴルフの神様は今回も公平だった。千載一遇の好機を浅井に与え、初優勝と成った。1998年生まれ「黄金世代」とは誰が言ったのか判らないが初優勝は浅井で9人目となり、旋風を巻き起こし、女子プロの観客動員は凄い勢いだ。それにしてもNHK夜の7時のニュース、石川遼の優勝は伝えても、これだけ盛り上がっている女子プロの優勝に触れないのはどういう感覚か?
この大会ではもう一つ目を引くプレーがあった。ツアー本格参戦3年目の蛭田みな美が12番からの7連続バーディーを含む、11バーディーを達成し、ベストスコア66で通算7アンダー。イーブンパーの18位から、4位に順位を上げた。11バーディーはツアー最多記録タイ(5人目)。1ラウンドでの7連続バーディーは新記録かと一時放送席は色めき立ったが、諸見里しのぶが連続8バーディを達成していたことが判明し、ツアー記録にあと「1」と迫る歴代2位タイとなった。パットが好調の賜で、蛭田は2週前の北海道meijiカップ2日目に、海外メジャー女王・渋野日向子と同組で回り、パットのヒントをつかんだと語っている。ここでも渋野効果だ。今週末の北海道・小樽CCでの闘いが注目だ。