行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

観光客があふれ歓迎されない事態に

2019-08-14 21:50:47 | 海外
over tourism日本語では観光公害と訳され、イタリア、フランスでかなり深刻となっている。先日、ベネチアのリヒャルト橋でドイツ人のバックパッカーが朝、コーヒーを沸かして飲んで逮捕されたというニュース、イタリア当局が規制を強め、そうした行為を取り締まりだした。観光客による歴史的建築物毀損が多くなったという理由のようだ。先週は、有名なローマスペイン広場では、名物のアイスクリームを食べることが禁止され、その上階段に座ることも禁止された。女性なら誰でもスペイン広場に行けば、「ローマの休日」のオードリーの座ったところでアイスクリームを食べて記念撮影と行きたいところだ。それが座ったところで警察が素っ飛んでくるという。せめて順番で撮影が出来るというような配慮がないものか?
 
更にルーブルのモナリザが大変なことになっているとニューヨークタイムスが報じている。モナリザは改装で今まであったところからメデチ館に移動したが、入場者がたどり着くまで3つのエスカレータを乗らなければたどり着かない。そこへ1日、3万人が押し寄せるわけで、押し合いへし合いの混雑、たどり着いてもスマホをかざしての撮影で、肉眼で見る時間はほとんど無いとのこと、5年前にルーブルに行った時は、確かにモナリザの前は人だかりがしていたが、鑑賞するのに不便はなかった。ただ中国人観光客からモナリザと写真を撮るからどいてくれと言われて不快な思いをした。パリの美術館では写真がOKのところとそうでないところがあり、ルーブルはOKなのだ。混雑するようだと禁止した方が良い。
 
ミラノの「最後の晩餐」のあるサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会では、ネットで予約して時間を決められ、人数を制限しながら15分ぐらい鑑賞できた。この方式が良いのではないだろうか?日本でもこれらを他山の石とし、京都など対策を考えることだ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする