行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

NHKドラマ、「これは経費で落ちません!」が痛快だ

2019-08-08 21:56:17 | テレビ・映画
せっけんメーカーの経理部に勤めるアラサー独身女子・森若沙名子は、会社の規則通りに、回ってくる領収書や請求書をチェック、ダメなものは「これは経費で落ちません」と突き返す。伝票に担当部署の課長印、部長印が押してあってもお構いなしだ。当然営業部など経費を使っている現場とトラブルになる。そのトラブルがドラマの面白いところで最後はコミカルに落ちるところに落ち着く。森若沙名子を演じるのが愛くるしい多部未華子が演じているところがみそだ。
 
日本の企業には交際費という経費で落ちる科目がある。もちろん税務上限度があり、各企業は限度以上使うと損金不算入となり、課税される。従って企業は費用の使い方に神経を使う。各部署には予算で交際費の限度が決められ、その範囲内ならフリーパスと受け取られている。しかし、申請理由や領収書が不備だと経理からおたずねや場合によっては却下されることもある。サラリーマンなら結構経験していると思う。私も入社直後から、厳しい経理のチェックを受けた経験があり、ドラマを見ていてはるか昔のことを思い出した。相手は多部未華子とは違い、こわもての経理マンだったが、
 
ドイツの工場見学招待で、工場給食ランチをご馳走になった。食事が終わる頃伝票が回ってきて、経費で落とすために署名させられたのには驚いた。国によってはかなり厳しい。銀座の倶楽部で接待し、帰り際にお客に署名を求めたらいっぺんに興ざめだ。しかし、交際費を抑えるには良い方法かもしれない。
 
昨年6月に、ドラマ「Missデビル」を採り上げた。主人公の菜々緒扮する人事部特別室長がデビルのようにリストラ対象者をひらだろうと管理職だろうと遠慮せずに選ぶ、女と侮ってデビルを襲うものなら、長い足で頸動脈にけりを入れて気絶させる。内容は荒唐無稽で大人の劇画だった。今回はテレビドラマとしては珍しい経理部が主役、より真実味があり、知的なやり取りで相手を黙らせる。明日はどのような展開となるのか楽しみだ。
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