行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

政労使で賃金引き上げを宣言、連合新年交歓会

2014-01-10 21:51:01 | Weblog

6日の連合新年交歓会、古賀会長は月例賃金の引き上げと非正規労働者も含めすべての働く者の底上げ、格差是正に粘り強く取り組むと当然の決意表明。

昨年来て挨拶をした安部首相はお伊勢参りということで今年は菅官房長官が代理出席、先ずアベノミックスで株価が上がり、公的年金の運用益が20兆円になると成果を強調した上で、企業収益も拡大しているので賃金の上昇、下請けの適正化に連合の協力を求め、労組がハッパをかけられた感。

経団連副会長の宮原耕治日本郵船会長は、「アベノミクス効果で日本経済は久しぶりに明るさを取り戻してきた。収益が上がった企業は収益の改善を設備投資や研究開発に回すだけでなく、雇用や賃金の改善につなげると昨年末政労使で合意をした。経団連としてもこのことを会員企業にしっかりと伝え、呼びかけていく」と連合の集会で経営者側が異例の決意表明をした。

ただその後の7日、報道によると経団連新年祝賀会では、安部首相が挨拶の中で賃上げを求めたがベアへの対応では経営者の姿勢が二分されたとのこと。代表的な発言は「経営が改善した分を還元し、経済の好循環を目指すことに異論はない」(三浦惺NTT会長)と前向きな経営者がいる一方で、「ベースアップで固定費が上がることがいいのかは真剣に考えた方がいい」(吉永泰之富士重工業社長)

今春闘くらい、ベア、賃金引き上げに良い環境はこの20年来ない。97年以降下がり続け、2012年には12.8%低い水準になった賃金減少に歯止めをかけなければ景気の回復は腰折れになる。これから交渉に入る企業別労働組合の奮起を促したい。

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初めてブラック企業の労働実態が明らかに

2014-01-08 23:02:00 | Weblog

厚生労働省は2013年9月、1カ月にわたって疑わしい企業を初めて調査し、その結果を公表した。まるで日本の労働現場は無法地帯のようだ。

同調査によると、全国労働局による過去の監督実績や離職率の高さなどを基に、違法が疑われた5111社(厳密には、事業場数)のうち実に82%に相当する4189社で、違法行為が横行していることがわかった。典型事例として目立ったのは、依然、「名ばかり管理職」が横行している点だ。名ばかり管理職とは、十分な権限・報酬がないのに管理職扱いされることで、残業代を支給されない従業員のことをいう。驚いたことにある企業では、半数程度が20代にもかかわらず、正社員の7割を係長以上の管理職(管理監督者)として取り扱い、残業代を払っていなかった。

今回の調査では、日本全国にある約427万社(事業場)の0.1%をサンプル調査したにすぎず、過酷な事例も氷山の一角だろう。このため厚労省は、監督姿勢の強化を継続する構えだが、問題は、企業を指導・監督する労働基準監督官は約3000人しかいないことにあるが、国の基準監督署にブラック企業を全て監督是正を要求するのは無理だ。

解決策として、地域の連合の組織など労働組合の駆け込み窓口が全国にあるので、そこを活用すべきだろう。多くの専門家が日々電話相談を受けている。また、若い人に馴染みのない労働基準法を国は全国紙で判りやすく紹介するなど、方法はいくらでもある。

思いつきだが、途上国では六法全書が手に入りづらく労働法を知らない人が多いが、日本では本屋へ行けば労働法の解説本が手に入る。しかし、難しい法律の本を買おうという若い人は多くない。厚生労働省はスマホのアプリで労働基準法解説を作り無料で配布するのはどうだろう。国でやらなければ、連合でやることを提案する。

 

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街頭デモクラシーのあやうさ

2014-01-06 23:37:46 | Weblog

久しぶりで途上国を支援している国際労働財団(JILAF)で若い人に話す機会があった。
途上国でのデモクラシーの危機と支援に触れたが、改めで考え、まとめてみた。

昨日のニュースではバングラディッシュでの選挙をめぐり暴動が起こり、多数の死傷者が出て、この国での支援活動はしばらく難しくなった。選挙をめぐり多くの途上国が混乱している。ブラジルでは公共料金の値上げをきっかけに大規模大衆デモが発生し、政府は要求を飲まざるを得なかった。街頭デモクラシーとマスコミは言っているが、エジプトでは選挙で選ばれた政府が追放され、タイではバンコックのデモ隊を政府が治められない状況が続いている。今年はインドネシアでも大統領選挙が予定されており、ミャンマーではこれから民主化の動きが出て来る。
選挙で選ばれた政府が大衆デモで覆るような事態はデモクラシーの危機だ。共通点は一度選ばれると政府は何でも出来ると錯覚することだろう。今年はせっかく手に入れた自由選挙、デモクラシーが問われる重要な年で、これが混乱を招くようだと対極をなす中国のような一党独裁体制を評価し、独裁を正当化する後進途上国も出てこよう。
1989年11月ベルリンの壁が破壊され、次いでソ連という一党独裁体制が崩れ、欧州でデモクラシーが謳歌し、曲がりなりにも東欧の国々は春が来たと喜んだ。バングラディッシュやタイではいつになったら春が来るのか、常夏で燃え続け、混乱が続くのか、西欧人はあまり評価しないがシンガポールのようなデモクラシーが途上国では合うのではないかと思わざるを得ない。但し、リー・クァンユーのような清潔で立派な指導者が必要だ。

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CG江戸城黒書院を見て

2014-01-05 00:07:39 | Weblog

本日のNHKで江戸城本丸御殿のCG再現で黒書院も復活され、六兵衛が座っていた場所も想像できた。昨年5月のブログで「黒書院の六兵衛を偲んで」として二条城の黒書院のことを書いたところ、連日このブログを読んでいただいている。多分新聞小説が復活し単行本化された為だろう。

NHKのCGは綿密な設計図やふすまの下絵を元に5年の歳月をかけたというだけあって素晴らしいできばえで、ぜひ出版してほしい。その番組でも解説していたが、将軍との謁見では大名といえどもまともに顔を見られないので、将軍の顔を知っているものはほんの僅かだったとのこと。「黒書院の六兵衛」で、六兵衛が将軍慶喜だという説も登場し誰も否定できなかったことを思い出した。

また、当時の本丸御殿再現で、部屋の輝度を再現したら松の廊下でも暗かったし、まして大広間や黒書院もかなり薄暗かった。そうしたことを浅田次郎は理解して黒書院でひっそりと座っている六兵衛を描いていた。六兵衛の正体を知ろうと、いろいろな人物が鑑定に来るがはっきりと見えない六兵衛では判らないこともこの小説の伏線になっていた。

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初詣 拝島大師2014

2014-01-02 10:16:32 | Weblog

元旦のブログ訪問人数は200人をこえ、半分は昨年のブログを見て拝島大師初詣の参考にされたようだ。
今年も快晴で11月の気温の中、いつものコースで拝島大師へ初詣。
先ず、東京名水57選の宮沢の水で清め、諏訪神社へ
この泉今年は水の量がちょっと少なめ、こんこんと湧くまでは至ってない。この近くに山葵田があるが大丈夫かな

大師(右)から奥の院の如意輪観音(左多宝塔)とお参り、観音様は変わらず右膝を立て愛嬌のあるお姿


道路を隔てた屋台村はいつもより屋台が多く、人も多くごった返していた。大日堂や日吉神社には近づけないほど、

昨年の正月のブログで、
元旦に届いた多くの賀状で日本の行方について「日中韓の平和」「税と社会保障の一体改革」「原発稼働と核廃棄物」等、漠然とした不安をうったえるものが多い。
と書いたが、今年の賀状でも安倍政権のやり方に不安だとの内容が多く、私はもう政治(国政選挙)とは関わり合いがないにも拘わらず「民主党しっかりしろ」と書かれたものもあり、一般庶民は危機感を持ち始めた。日中韓の緊張は昨年以上に高まり、社会保障改革などすっ飛んで、特定秘密法は強行採決、原発は汚染水すらコントロールできてない。このままでは都知事選挙の結果次第では安倍政権は低迷開始となるだろう。

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